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『映画大好きポンポさん』を観ったぞー!(ネタバレあり)

劇場用アニメ『映画大好きポンポさん』のネタバレあり感想です。

まずはじめに

 映画としての出来はとても良かったです。演出も作画も良かったし、原作で「ここがいいんだよな~」っていうところはきちんとセリフも表現も強調してくれていたように思います。キャラがかわいく動くし(特にポンポさんとミスティアさん)気合入ったアニメーションでした。
 思ってたよりも映画の中での撮影パートの山場が早めに訪れた印象。アルプスでのナタリーのシーンでビリビリ来るのが映画の前半でしたからね。後半は映画のオリジナルキャラと原作『映画大好きポンポさん2』の要素を少し足したような展開。こちらもさほど違和感なく、きちんと盛り上がったし楽しめました。一部の違和感を除けば。(後述)
 声優のキャスティングについてはまあ…こんな感じになるよね、という印象。Twitterやpixivでバズったからと言って市民権を得られるわけではないので、一般層向け(言い方が悪いけど)に俳優さんとかがキャスティングされるよなってやつ。商業的にそれは理解できました。あ、マーティン・ブラドックの大塚明夫さんはイメージ通りで最高でした。原作読んでるときも大塚さんの声で脳内再生されてたので。

そういえば、映画見た後に原作を読み返していて、撮ったフィルム時間が原作だと17時間に対して映画だと72時間に変更になってることに気づきました。

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まあこれは映画の方が現実的な時間なんだと思います。大した変更点ではないですが、備忘のために記載。

パンフレット&グッズ

 原作漫画には各キャラクターの好きな映画3本が人物紹介で語られるのですが、パンフレットはそれを踏襲してキャストや監督、スタッフの皆さんの好きな映画が3つずつ記載されています。これがまた十人十色で面白い。「好きな映画3本教えて」でその人の個性が出るもんですね。面白い。
 グッズは「原作ファンならこういうのが欲しいんだろ?」って感じのラインナップでとても好感が持てました。何かって、

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こういう感じで作中に登場する映画会社『PETERZEN FILM』や、劇中劇である『MEISTER』のグッズがあるんですよ。顧客が求めているモノって感じ。
ちなみに私はボールペン買いました。Tシャツは家にあふれているので…。
公式のグッズページ(https://pompo-the-cinephile.com/goods.html

原作好きの厄介オタクとしての違和感

 ここからは原作好きによるネガティブ発言です。ちょっと違和感がぬぐえない部分がありまして…。
 ジーン・フィニは仕事に遅刻するような人間だったか?ナタリーとの出会いをドラマチックにしたかったのかもしれないけど…。ジーン君ってもっと人に興味のない、人格破綻者のような人だと思うんです。そもそも、クラスメートの事とか覚えてなさそうな印象でした。学校には良い思い出なさそうだし。
 これは原作漫画の『映画大好きポンポさん2』に引っ張られすぎているのかもしれないですが。。

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「キラキラした正しい人生」を送ってきた人種と仕事してゲボ吐いたり、

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大衆向けの無難な映画を作った自分を許せずにモニタをぶっ壊すような。
 良い映画を撮るために周りの人を振り回して迷惑かけても「まあ仕方ないです」と、キョトン顔してしまうような。
 まあ一つの作品として綺麗にまとめるために、仕方ない部分だったのかな…と納得するほかないんですけども。

最後に

 最初に書きましたが、1本の映画としての出来は素晴らしかったと思います。色々書きましたが、原作好きが勝手に違和感を覚えただけで。
 原作者が「なんかアニメ企画作って」と言われて企画したものが没になり、「じゃあ自分でマンが書いてウェブで公開しよ」からの大バズり→劇場用アニメへ…って流れはすごいですよね。
 そういう意味でも、すべての創作者に夢を与える映画に仕上がっていると思いました。映画を見て興味持った人はぜひ原作も読んでみてほしい。

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