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重くてもいい、軽くてもいい。

持てる範囲で持てばいい。

2024・11・05

会社が休みだったので、さくらももこ展へ。

平日休みの日にやりたいことリストを決めよう決めようと思うが、
観たい芸人のお笑いライブが近くではやってなかったり、
平日限定価格でやっている美容院初回荒らしをしようと試みるも
だいたい○曜日休みの○曜日に休みがかぶってくるので行くのが叶わないことが多い。
行列ができる飲食店も憧れるけど、ひとりで自発的に食欲のために
動く熱量があまりない。(近くまで来たら寄るなどはする)


今回はちょっと行きたいと思っていた展示ストックがあってよかった。
さくらももこ先生の「ひとりずもう」というエッセイを今年初めて読んだので
行こう!という気持ちが生まれた。

久しぶりに六本木の高いタワーへ行った。
エレベーターで52階へ向かうとき、緊張してしまう。時空とか越えないかと思う。


----以下、眠たいのでざっくばらんに感想と思い入れ-----

展示の結論的にはとてもよかった。
まんがの原画、カラーイラスト原画、エッセイ(文章と絵)がそれぞれ展示されていた。

テレビアニメちびまる子ちゃんが一番身近な作品ではあったけど、
そんなに熱狂的に好きだとは思えていなかった。
エッセイを読んで、以前よりちびまる子ちゃんを受け入れられるというか、
これまでとは違った視点で見られるようになった。
怠惰な「キャラクター」と思って見るより、イチ個人の視点として文章を読むことで
コミカルな人物としての生活を描いているように見える。
(ちびまる子よりも共感しやすい視点になる)

大きな布に印刷されている手書きの文字がひとつひとつ入ってくる。
私は読むのが好きだ。

特にエッセイは、こんなに赤裸々におもしろおかしく書けるのはすごいと
水虫を治すのに愉快に必死に過ごす日々にニヤニヤしてしまった。

神のちからっこ新聞も架空の新聞という設定であるにもかかわらず、
ありそうすぎるネーミングセンスの良い投稿者の名前。
今すぐにでもラジオネームとして起用させていただきたいと思う。

イラストも色鉛筆、水彩、クレヨン、コピック卵の殻などの異素材で組み合わせてつくられた作品のあたたかさや、原画の小ささにもグッときた。

コジコジという作品を詳しくしらないけど(これもキャラクターだけよく知っている)、ただの怠惰なキャラクターなだけではない。押さえるところを押さえて鈍感に生きるコツが描いてあるような気がして絶対に読んだ方がいいことだけは伝わってきた。

本をつくるのに、手書きのノンブル、シールで複数作った顔のパターンを見返しにする。工夫を凝らして楽しいをつくっている。

今年、ちびまる子ちゃんの声優TARAKOさんが亡くなった週に
佐久間さんのANN0で「アララの呪文」が流れた。
残業しながら聴いていた。
日曜の夜に何度も聴いたことがあったけど、カットされている部分を踏まえて
サビを聴くと言葉の深みが変わってくる。

「ふとした はずみで ケンカしちゃったけれど
 ごめんね 言えずに
 ひとり 走る帰り道」

「時には まちがえたり
 叱られて しまったり
 いろんなことがある 人生だけど」

「それはそれなりでも いいのさ
 ケセラセラセラセラリンコ」

励ましてくれている。
自分の中の怠惰やアホ、恥ずかしさ、できなさ、情けなさをできるだけ
かるく、やわらかく、仕方ないねくらいで受け入れられたらきっと生きやすくなる。

深く掘ると好きになる。良い展示会だった。

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