虚言癖の友達の話
可愛い子が引っ越してくるんだって!
小学生3年生の時に引っ越してきた女の子がいた。
くりくりお目目に長いまつ毛、白い肌の可愛い女の子だった。わたしはお節介やきなので色々なことを教えてあげたくて直ぐに友達になりたいアピールをした。
その子は喜んで友達になってくれた。
学校が終わるとランドセルを背負ったまま公園で日が暮れるまで遊びたおした。
わたしのパパは世界的な科学者をしてるの。
ふいに、パパとママは何をしてる人か聞いた。
ママは主婦で、パパは在宅で研究をしている、と
教えてくれて、なんでこんな小さな街に来たのかも関係しているらしく続けて教えてくれた。
「パパはね、薬の研究をしていてその薬になるお花を探しに来たの『シロート』っていう白い花でね、ここになかったら直ぐに引っ越すんだ」と言った。
私たちは『シロート』を探した。その子もわたしもどんな花か知らないから白い花を詰んではその子に渡し、家に持ち帰りパパに見てもらう、という方法だった。
なんか見つかったみたい。
ある日その子がいった。
で、お礼にビーズをくれた。その時にこんなことを言っていた。
「そのビーズはダイアモンドの粉が入っていてとても高級なの。お花が見つかったからパパが買ってくれたんだ。手伝ってくれたからあげるね」
と、ビーズを渡してくれた。
正直そこら辺にあるようなビーズだったけど、私はすっかり信じてしまった。
実は、わたしは国王の娘なの
急にそんなことを言い出したのは仲良くなってしばらくした頃。引っ越さなきゃいけなくなった、と言われたので訳を聞いたら、その子は教えてくれた。
「わたしはまだ世界地図にもない国『マリソル』ていう国の王様の娘で、殺されそうになってパパとママが逃がしてくれたの。だから一緒に住んでるのは本当の親じゃないんだ。でも、バレてまた殺されそうになってるから逃げなきゃいけないの」
でも何故か引っ越さずに中学生になった。
わたしはダンス大会入賞してるから忙しい
中学生になるとダンスを習い始めたらしく、部活とダンスで忙しいらしかった。
色々なダンス大会に出て、有名なダンサーの弟子にならないか?と声をかけられているらしい。
近々都内に引っ越して本格的にダンサーの道を行く、と行っていたが、高校に行っても引っ越してなかった。
虚言癖はまだまだ続く。
高校はじまってすぐ、その子は高校を辞めて家を出て帰らなくなったらしい。
しばらく連絡をとっていなかったが、mixiで繋がりまた連絡をとったら都内にいるとの事で会いに行った。
すると、彼氏がいた。
彼氏はめっちゃ金持ちらしくて、朝はピアノで起こしてくれて、洋服も選んでくれて、朝ごはんはベッドの上で食べさせてくれるらしい。そんな彼氏いる?笑
まあ、中学校の時から虚言がバレて浮いた存在になりつつあったが、根はいい子だったので付き合っていたが、ちょいちょいそういった小さな嘘がイライラしてきて「ほんとかよ」とは言えず距離を置くことにした。
しばらくして
インスタの通知で知っている名前をフォローしませんか?とお節介通知がきたので見てみたら!
虚言癖の子!!
面白半分で覗いて見たら、メルカリで転売していたのでもういいや、とそっとインスタを閉じた。
今思えば面白い嘘がぽんぽん出てきていて、書いていて笑ってしまう。元気でやっていればいいな。笑