見出し画像

パワハラ上司を黙らす方法(空に舞い上がれ)


「空に舞い上がれ」という曲が大大大好きです。

特に歌詞のこの部分。


「僕は僕を続けるよ明日からも」



もう本当に大好きな曲なんですよ。
高校生の頃から私をずっと救っている。



なんかもうなあ、ああ。
珍しく少しブルーだ。
今思うと昔はこんな瞬間って沢山あった。
「私ってなんでこうなんだろう」と
空を見つめて動けないような時間。
これは人生において
中々に苦しいものであると思います。



こういうこと軽く言いたくないですが
もしかして自分は
軽めのアルファベット系の人間なのではないかと
時々疑ってしまいます。
人間関係のトラブルがやたらと多かったり、
信じられないほどに集中力が無かったり
みんなが出来ている事が
自分は全然できなかったりするような時。
もううんざりしてしまうのです。そんな自分に。


どうして「結構早めに家を出たな、かなり余裕だ」
と思っているのに到着がギリギリなのかとか、

我慢すればいいのに「言わない方がいいこと」を
言わないと気が済まなかったり
尋常ではないくらいの理詰めをして
キレてしまったり
時に友人と縁を経つほどのトラブルになったり。


私は今上司と少しトラブった後で、
なんかもう自分が嫌になってきて
落ち込みそうなので
文章をダラダラと書く事で
諸々を脳から追い出そうとしています。



私の上司はパワハラ上司。
(俺は高校生探偵工藤新一。)

しかも口臭もヤバい。
口臭も中々に嫌だけれど、
パワハラ気質は本当にキツイ。
実害が大きすぎる。

失礼だけども「犬みてえだな」とよく思っていた。
自分より弱そうな立場を見つけると
徹底的にマウントを取って、
自分より強そうな人がいると、
急に見違えるほど大人しくなるところとか。


「あの人ってなんで、あんな言動しかできないの」
と会社の若手たちでよく話をする。

そんな時私は
「あの人は、膨らみ続ける風船なんだよ」
と説明する。


「こっちが少しでも遜ったり、
気を遣って肩をすぼめると
その瞬間にこれでもかってくらい
パンパンに膨らんでくる、
だから遠慮するタイプの人とか、
譲っちゃう人だとどんどん膨らんでいくんだよ。

私とか〇〇さんに少しだけ弱いのは、
私たちが譲らないからだよ」


と、狭い空間の中で膨らむ人間の様子と
それに圧迫される人間を
マイムで表現しながら話していると
「めちゃくちゃ納得しました」と後輩に言われた。



複数人から見てもそうだと思われているくらい、
パワハラ上司はマウントを取る。

そんな上司と同じ部署になってから、
私はしばらく距離を取っていた。


元々、他の人は上手くやっているような部分でも
私は誰に対しても闘ってしまい、
「嫌な気持ちになりました」
と職場でも先輩に伝えてしまったり
上司とガチ目に喧嘩して
帰ったりすることもある。

初めて働いた時の職場では
上司と私が性格が似すぎていて、
お互いにカチンときたときに
ほとんど怒鳴り合いみたいな喧嘩をした。

「誰に向かって言ってんだ」と上司が言って
「そっちこそ誰に向かって言ってんの?」と
新卒の私が応えていた。
上司は当時40歳を超えた中年だった。


私は相手の役職とか年齢とか関係なく、
ムカつく事があると誰に対しても
「お前誰に向かって言ってんの?」
と思う節がある。本当にやんごとない。

そしてその上司とは翌日は、
お互い歩み寄って仲直りする事になったが
上司が「お前、俺をもう怒らせないでくれ」
と言うので
「いや、私を怒らせないでくれ」と私も言い返し
どこまでも性格が似ていて
お互いに尊大すぎる態度で歩み寄っていた。


絶縁した親友が
今では立派なネットイキリになっているのを見て、
共感性羞恥で苦しくなった。
まるで暴君のように、そして無法者のように
インターネットで振舞っていたけれど
お前って、めちゃくちゃ逃げる
自分とも闘えないやつだったじゃん、と笑ってしまった。
「そんな事対面で相手に言えない癖に」
と思いながら見ていた。
なんでそんな風に見られたいのか謎である。


インターネットでの姿って
「見せたい姿」なんだなあとよく思います。
私は結構「常識あります」
という振舞をしてしまい、恥ずかしくなります。


たぶん、
すべてはコンプレックスから来ているのです。



なので恥を晒して、書くようにしている。
「自分、やべー」って思う話って、
恥ずかしくて隠してしまいますが
隠せば隠すほど、あまりに滑稽だなと。


という訳で、
私は「パワハラ上司に提言している」と
時々記載していますが、
それは確かに、きちんと提言し意見を言ったり
それにより後輩を救ったり
感謝された事は何回かありますが


傍から見て単に私も
「やべーやつ」だなと思っています。

なので、パワハラ上司に言い返したりする時は
だいたい「やっちまった」と
落ち込んだり反省したりもしています。



そしてここで
少しだけライフハックを紹介しますが

「嫌なやつ、
ヤバい奴に出会ったらどうしたらいいのか」

これは、私が何度もパワハラ上司と闘い
そして
ある程度改心もさせた実績からお伝えしますと


「倍、キレる」



これです。


もうこれなんですよね。ヤバい人への対応って。
相手が、急に大人しくなります。



私はパワハラ上司と同じ部になって
1年程我慢していましが
ある時、我慢の限界を超えて個室に呼び出し
早口でブチ切れました。

ちなみに今日もブチ切れました。
自分で回想してみて思うんですが、
私が怒る時って
もう本当に外国人のようなんですね。
身振り手振りを使って、
「ガッテム!!!!!!!!」
と頭を抱えるような怒り方をします。
身振り手振りは無意識です。
あふれ出てしまいます。


近いイメージとしては
口調はリーガルハイの堺雅人が少し似ています。
今日は自分で
「リーガルハイくらい早口でキレてたな」
と思いました。

そして上司は、
「すみませんでした」と謝っていました。


私がこの「倍キレる」を覚えたのは、
母親との口論の戦歴からです。

母親は話を全く聞いてくれないタイプで、
口論になった時に会話にならず
「誰が育てているんだ」と言い出し
「嫌なら出ていけ」としか言わなくなるので
子供側には怒りだけ募っていき
家庭環境も色々あった私は
ある時から母親にめちゃくちゃキレるようになりました。

母が少し歳をとったこともあり、
昔よりもこちらの態度に寛容になった事と
子供側も我慢の限界と、
主張が強くなった瞬間が重なったのです。


昔はどんなにこちらに主張があっても
「親に向かってその態度はなんだ」の一点張りで
こちらが態度を改めるまで詰め寄って来て
逃げ場も無くされていましたが
めちゃくちゃな家庭環境な上に
反論も許されないなんて中々に地獄で
何度も「こっちに来ないで」って
泣き叫んだ事があります。
「一人にして」が通用しないって最悪。
しかも家庭環境が最悪なのに(重要)
思い出すと今でも胸が抉れそうになる。


そしてある時から
母と口論になる時に、
私もブチ切れるようになったのです。

私は今までにないくらい声を荒げ、
持ち前の早口理詰め
母親の声に負けない声量で怒鳴り散らしました。
「親に向かってなんて口を」
と母親が詰め寄って来ても
「こっちに来んな」
「なんで子供だけ我慢するんだよ」
「いい加減にしろよこっちの話を少しは聞けよ」
と、そのまま言い分や
口論中での主張を怒鳴りました。


するとどうでしょう。
母親はスンとした顔で、
「だって、〇〇だったし」と言った。

まさかの、母親クールダウン。
冷静になっていて、
今までは考えられない程静かに
自分の非を認め始めました。

なんだこれ?なんでだ?と思っていましたが、
徐々にその回数が増え、もうその後は
「母親を冷静にさせるためには
一回こっちが怒鳴るしかない」
というお決まりパターンにまでなりました。

今でこそ流石に怒鳴るような喧嘩はしませんが
その時から
「ヤバいやつって
こっちがキレると大人しくなるな」
とうっすらと記憶しました。


そしてそれは水商売の時にも確信しました。
私はキャストでありながら責任者だったので、
酔った男を相手にトラブルには
私がいつも出向いていました。

ボーイが何人もいるのに、
なんで私が最前線なんだよと今では思いますが
お酒のトラブルや会計トラブルには
全て私が対応しなければならず

時に酔って酒瓶を振りかざす客から
女の子を守って
「いい加減にしてください」と落ち着かせたり

男同士の喧嘩に
割って入らないといけない時があったり
会計に納得がいかないと怒る客に
「こちらはすべて最初に説明していますよ」
と強く出ないといけない時もありました。

会計トラブルは毎週のようにありました。
事前に説明しているのに、
必ず客は気付かないうちにお金を沢山使い
そして「こんな会計はおかしい」
と言い出すのです。

そして、「じゃあ説明しますね」と
注文したものをすべて計算し、
目の前で金額を見せます。
「どうやらぼったくりではないらしい」
と気付いてからも
引っ込みがつかなくなった客は
色んな手段に出ます。


「警察を呼ぶ」と言ったり、
「弁護士に相談する」と言ったり
ただその場で愚痴ぐち文句を言う人もいます。
警察は毎週のように店に来ていましたが、
慣れているので
「お疲れ様です。」と挨拶をしてくれます。
「事前に説明しているし、
注文は全て了承を得ている」という事を
警察も知っているので、
警察がただ「自己責任ですよ」
と説得するだけの時間になるのです。


そんないくつかのパターンがありますが、
中でも厄介なのは
「ただ悪態をつき女の子を傷付ける」客ですね。

もう酒なのか元の素質なのか、
ヤバい奴や性根の悪い者は
本当に陰湿な事をします。
目の前のキャストの女の子に、
ただネチネチと悪態をつき続け始めたのです。
ただでさえ水商売というのは
接客で精神が疲弊しますので
客からの悪態なんてもってのほか、
あってはならないのです。

私が間に入り
「お客さん、やめてくださいね」と言いますが
何度言ってもやめません。
私の背中に隠れているキャストに、
悪態をつき続けるのです。

女の子は泣き始め、私も我慢がならなくなり
「やめろって言ってんだろ」
「おい聞いてんのかよ」
「うちのキャストに話しかけるの
やめろって言ってんだろ」
と口が悪くなり、声が大きくなります。

そのままカウンター越しに前のめりになり、
目を見開いてにらみ続けていると
やっとその男は悪態をつくのをやめます。
私から顔を背けて、黙っているのです。

その客は悪態をつき始めてから、
時間になっても退店してくれないので
警察を呼んだのですが、
警察が来るまでの間
私がその男の悪態を防ぐために
睨み続けて抑止するハメになりました。

何十分も人をにらみ続けた事がありますか?
相当疲れます。
しかも狂気を持たないと舐められてしまうので

「今にも殴る寸前」みたいな
雰囲気を保ち続けなくてはいけません。
とあるボーイが、キレている私を見て
「これ止めた方がいい?」と
誰かに相談していましたが

付き合いの長い若いボーイは
「止めなくていい、あんなさんやれやれ!」
と言っていたらしいです。
私をなんだと思っているんだ。


その時も帰りに店の女の子と
「ヤバいやつって、
こっちが大声出すと大人しくなるんだね」
と話していました。


そんな経験から「ヤバいやつあるある」として
「こっちがキレたら大人しくなる」
という札を入手していたのですが


パワハラ上司に初めてキレてしまった時も
「あ、またこのパターン」と思いました。
私がリーガルハイのように
早口で身振り手振りを使ってキレていると
パワハラ上司は大人しくなるのです。

今日もまさにそのパターンだったのですが、
私が最近の激務に加えて、
パワハラ上司の態度が重なり限界がきて

「こんなに大変な状況の部下に
なんでそんな事が言えるのか理解ができない!!
私夏からずっと毎日ノートに
<大丈夫、絶対上手くいく> <大丈夫>って書いたり
寝る前に言葉に出したりしてるんですよ?
そんなに精神的に部下が追い詰められていることがまず問題だし
その上でなんでそんな嫌な事が言えるんですか、
ありえない!!!!!!!!!!!!!」

と早口で話していたら
パワハラ上司が
「ちょ、ちょっと社長呼んできます」
となぜか社長を呼びに言った。


私は社長と気が合い、
考え方も合うのでよく社長に話を聞いてもらうことがあり
社長も「この子は話が通じるからね」
と周りに言ってくれているので
パワハラ上司の事も社長に相談する事も多いのです。
ただその度にパワハラ上司が怒られてしまうので、
あまりにも酷い時以外は、
社長にチクらずにパワハラ上司に伝えて収めているのですが
なぜか今回は社長を直で呼びに行ったパワハラ上司。

「え、いつも隠蔽するのになぜ」と思いましたが
社長が来てからも私は早口で今のストレスを
抱えている事をまたリーガルハイして話しました。

社長は話を聞いてくれてパワハラ上司に
「こういう所はダメだよ」と言ってくれたり
私に、仕事面での調整とかをしてくれました。


その後もパワハラ上司とは仕事で会話をしていたのですが
私があまりにも不満を言ったからか、
何を言ってもから回っている様子で
なんかお互いへんな口調になったり、過敏になったりして
急にパワハラ上司がうなだれたり、
イライラした様子を見せるので


私も私で「何か怒ってますか?」と聞いたり
「あの、穏便に話せませんか」
とテンパってナチュラル煽りをしてしまったのですが

パワハラ上司も冷静になりたいのか、
コンビニへと休憩に出かけました。



そして今私の頭の中には「空に舞い上がれ」が流れています。


「君はどこへ行ったのか僕はどこにも行かなかった」
「僕は僕を続けるよ明日からも」


「そこは気持ちのいいところ
けして夢なんかではありません」
「僕は僕を続けるよ明日からも」


「君に会えてよかったよ僕らお互いすごいのさ」
「僕は僕を続けるよ明日からも」





大好きな部分を曲中に3回も書いてくれて、
本当に感謝しかないな。
自分を続けるしかないんだなと、
深く胸に染みています。

母も、ヤバい客も、パワハラ上司も、私も
自分を続けていくしかないんだなと漠然と思います。

業というのは人それぞれにあるもので、
それは時に「自分でいること」
自体が業であるような人がいます
私ももれなくそんな人間です。
どんなに隠しても漏れ出てしまう欠落を感じますし
こんな風に文章にして、コミカルに消化しようとしても
内容を眺めて見ると自分が立派に
「ヤバい人だな」と感じてしまいます。


私が個室でリーガルハイを繰り広げ
めちゃくちゃにキレていた後
もうすっかり社内は昼休みになっていて
席に戻ると、
個室に入る前はついていなかった
クリスマスソングのBGMが流れていました。

ああ、部屋の外にもめっちゃ聞こえてたんだな
私のリーガルハイと思いました。

聞こえていたからBGMを流したのだと思います。


恥ずかしいなあと思ったり、最近入った契約社員の人は
やべえ会社だと思ったかなと思ったり
後輩とかにも聞こえているよな、あーーーと
消えてしまいたくなりましたが


「僕は僕を続けるよ明日からも」 
を頭の中に流します。

何度もなんども流します。




ブルーになったり、闘ったり
反省したり、失ったり、歩み寄ったり
そんな事を繰り返すしかないのだと思います。

逃げずにいるしかないんだと思います。

自分がアルファベット系かもと不安になったり
いや、検査をしたらアルファベット系ではなくて
ただの怠慢で理性の欠けた部分があると
判明してしまうかもと怯えたり

理詰めして反省して、
クレーマーになってしまい反省して、
友達と喧嘩して時に縁も切れて
自分が嫌でたまらなくなって
自分でいる事が嫌で仕方なく辛くなっても
「なんで私ってこうなんだろう」と苦しくても
そんな自分から逃げずにいるしかないのだと思います。

私の好きな男は、開き直らない男なので
私も開き直らないようにしたいです。

ヤバくて、リーガルハイな自分を
笑い話にはしても、開き直らないようにします。


でもいつか、全部
噺にできたらいいと思います。
落語の話を前に書きましたが、
本当にその思想に救われる事が多いです。
「いつかこれも落語にしよう♪」が
ここ数年の私の
おまじないのような言葉にもなっています。

恋の話なら
「いつかそんな歌作るよ」でいいんですけどね
(RADWINPSだよ)

自分の情けない話を昇華するには
「落語にする」ってすごくしっくりくる

噺や物語や曲にできたらいいです。
手記でもいいです。
自分でいる事からは逃げられないのです。

私はリーガルハイみたいにキレてしまうけど
パワハラ上司と対等に話せて
時に後輩も守れるいい女です。


上司が帰る時に
「今日ブチ切れちゃってすみません」と言ったら
「こちらこそすみません」と言われました。

あれだけキレても私はちゃんと謝りますし
パワハラ上司もいつも謝ってくれます。

今まで過去に私が
「人にこんな事いったらダメだ!」とか
「こういうのやめてくれ!」と言った事は
殆ど直してきてくれています。
それは凄いことだと思います。




僕らお互いすごいのさ。



パワハラ上司も、
自分でいる事を続けるしかないのだと思いますし
私はそれを応援したいと思います。



私も私を続けます。明日からも。

いいなと思ったら応援しよう!