時間管理の指導①~遅刻はダメ。でも早く来ることは?~
こんにちは。室長のFです。
9月になり、ようやく涼しい気候になるかと思いましたが、
まだまだ暑い日は続きそうですね。
今日は『時間管理』についてのエピソードと指導について、
お話ししようと思います。
ケース1 遅刻はダメ。でも早く来ることは?
これは、個別指導型の放デイで働いて半年ほど経った頃の話です。
あるとき、別教室から移籍した高校生を担当することになりました。
前任によれば、高校生Aさんはとてもまじめな性格。
周囲から情報を得る苦手さはありますが、
言われたことはきちんと守ることができます。
実際、どんな課題でも集中して取り組む、
言わば「手のかからない」お子さんでした。
しかし、担当してすぐ、ひとつ気になることが見つかりました。
それは、授業開始の1時間前に来室すること。
前任に連絡し、話を聞くと、早く来ることはいつものことで、
「遅刻するよりずっといいでしょ」とのこと。
直属の上司にも聞いたところ、前任と概ね同意見でした。
そのとき、自分は違和感を抱きました。
高校生となると、多くの場合、次は進学や就職。
つまりどんな形であれ、社会に出るということです。
それなら、学校の勉強だけでなく、社会のルールや、困ったときにどうするべきか考える機会を作るのも、指導者の役割なのではないか、と。
一般に、待ち合わせに遅刻することはもちろんダメですが、特定の場所に訪問する場合は、早く来すぎてしまうこともマナー違反だとされています。
そのため、まずはAさんに、
早く来る理由について、話し合いました。
自分「Aさんは、何時から授業が始まるか知ってる?」
Aさん「知っています。○時○分からです」
自分「なら、なぜ1時間前に来るの?」
Aさん「え、遅刻したら迷惑がかかるじゃないですか。だから、早めに行くようにしているんですよ」
Aさんは、まじめな性格。
遅刻することが社会的にダメなことは知っていましたが、
早く来すぎてしまうことがダメなことは知らなかったようです。
自分「実はね、社会では約束の10分前に訪問することもマナー違反なんだよ」
Aさん「え、どうしてですか?」
自分「相手はAさんを会うために準備をしてくれていたり、ほかの人と会ったりしているかもしれない。なのに、決まった時間じゃないタイミングで来たら、びっくりすると思うんだ。Aさんも作業中に急に誰かが来たらびっくりするでしょ?」
Aさん「なるほど。知りませんでした。ごめんなさい」
自分「ううん、こちらこそ混乱させてごめんね。Aさんも高校生だから、次からは10分前に来れるように練習しようか」
そうして、来室するまでの過ごし方について話し合い、
毎回の時間で練習をしました。
最初は調整が難しく、30分前、20分前に来てしまったり、逆に1分前に駆け込むようなこともありましたが、練習を始めて10回目くらいのときには、余裕を持って10分前の来室ができるようになりました。
「今日はこういう風に過ごしました」
「先に学校の課題を進めたので、一緒に確認してください」
Aさんも時間の使い方が上手になっていき、その後のスケジュール調整の練習や、計画を立てる練習などにも繋がっていきました。
アンノテ学習室での時間管理の指導
Aさんのように、周囲が伝えなかった事で、
社会と個人の認識に齟齬が生まれたまま社会に出て、
過度に叱責されたり、思わぬトラブルになることはよくあります。
そうしたことを未然に防ぐためにも、
アンノテ学習室では、社会のルールをベースに指導をしています。
来室のルールとしては、事前連絡がない限り、授業開始の10分前までは入室できないようにしています。
また、ご本人だけではなく、
保護者さまにも同様の理由で、お願いをしております。
これは、社会性の指導もそうですが、
生徒一人ひとりの時間を確実に確保するためでもあります。
決められた時間の中で有意義な場を作る。
それが、アンノテ学習室の大事にしていることのひとつです。
それでは!
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