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物語②「新しい友達」

ハリネズミのアンが大きな木ハートの中に住み始めて新しい家にも少しずつ慣れ、ハートの優しさに触れ穏やかな日々を過ごしていました。ある日、アンは木の実や果物狩りをしていました。

するとアンが初めてこの森に来たときに見た活発な2匹の子ギツネを見つけました。「あの子たちだ...」と恐る恐る歩いていたら、子ギツネの視線の先には小さなリスが。小さなリスは恐怖で毛を逆立てて動けなくなっている様子でした。アンは「助けないと!」と思い、不安な気持ちを隠しながら子ギツネの視線の先のリスの前に立ち両手を広げてたくさんの針を逆立てました。

すると子ギツネ達は「なんだ、友達いたんだね。」「道に迷っているのかと思ったよ」と微笑みながら話し、素早く走り去りました。「...怖い子たちではないんだ。」アンは子ギツネ達がリスを襲おうとしていた訳ではないことを知り、安心しました。

リスは「助けてくれてありがとう」とアンにお礼しました。アンは少し震えているリスが休めるよう、ハートのところに案内しました。
アンは会話の中でリスの名前は「ヒー」で弟と妹が7匹生まれて家が狭くなり独り立ちしなくてはいけなくなり家を探していたところだったということを知りました。

大きな木のハートの前に着くとハートは優しい微笑みでリスのヒーを歓迎しました。ヒーはハートに勧められハートの木の皮を食べ樹液を飲みました。
ヒーは少し落ち着きを取り戻し、大きな木のハートにアンが子ギツネから守ってくれたことを話しました。

するとハートは「あの子ギツネはコウとユーリと言ってね、活発でとても優しい子たちなんだよ。時々兄弟喧嘩をするけどとても仲良しなんだよ。」ハートの言葉にアンとヒーは見合わせ「なんだー」と言って微笑みました。そしてハートは話を続けました。「この森はここに住む動物がお腹いっぱいに食べられるほどの食べ物を植物が作っているのと住むところも植物が作っているから争いはおこならないんだよ。だから誰かを襲うことも襲われることもないんだよ。」ハートの話しにアンとヒーは理解が出来ずにいました。

「なんで争いは起こらないの?」アンが聞きました。ハートは「皆安心して暮らせられるからだよ。皆が安心して暮らせれると争いは起こらないんだよ。」「森の外から悪意のある動物が来ることはあるよね?」ヒーは聞きました。「ここにいる動物や植物は外から来た動物にも優しいから、悪意のある動物が来たとしたら、皆優しくなって帰っていくんだよ。」ハートは言いました。

「どうして皆優しいの?」アンは聞きました。ハートは「この森に植物を植えた人間が皆に食べ物がいきわたるように、食べ物に困らないようにたくさん食べ物を作ること願いながら、優しい気持ちで僕たちを植えてくれたから、その気持ちを植物たちがこたえているんだよ。」と言いました。

ヒーはとても温かい気持ちになり「私もこの森に住みたいな」と呟きました。アンはヒーと言葉を聞いて「ねえ、ハート。ハートの背中の私の住んでいる家にヒーも住んで良いかな?」とハートに聞きました。

「もちろん。住んでくれたら嬉しいよ。」ハートは言いました。ヒーは太陽のような笑顔で「本当?実はすごく心細かったんだ。ここに住まわしてくれたらすごく嬉しいよ。」と言い飛び上がりました。
この日からアンとヒーはハートの背中で一緒に暮らすようになりました。
 

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