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ロングライドの走り方とペース配分 ~PBP2023の反省を添えて~

こんばんは、自称脚質ロングライダーのAnnaです!

おそらくようやく最後のPBP反省会です。
最終回はペース配分や走り方について。

これは本当に脚力や脚質によるところも大きいのであくまでも私の場合、という前提をここに述べておきます。
ただし、TSSなどのデータを踏まえて一応考えた理論なので、自分の走りを見直すきっかけくらいにはなるのではないかと期待しています。

TSSがわからない方は、こちらの記事でパワートレーニングについて少し説明しているのでご参照ください。


ロングライドの前提

まず、ロングライドの絶対的なモットーを掲げると、絶対に頑張らない、です。
頑張らないことを頑張るのです。
いかに楽をするかの工夫を頑張るのです。

我々の体力には限界があるので、それをいかに全行程にわたってうまく使うのかを考えなければなりません。

限界のその先を目指すのはクローズされていない公道ですべきことではないのです。限界のその先を目指すならローラー台か、道が封鎖されたレースで人に迷惑をかけない形でしましょう。

ロングライドの走り方

さて、この前提のもと、実際どれくらいのペースで走れば良いのか?

これは人による、としか言いようがありませんが、一番いいのは実際に走りたい距離を走ってみることです。

私の場合は距離によって若干ペース配分は異なりますが、大体は少しはあはあするけど会話はできるくらいのペースで走ります。
これから書く心拍数やパワーも一応見ていますが、走り出してしばらくして、大体の目指すべき主観的強度がわかったらもうあまり見ていません
理由は後述します。

心拍数/パワーベースのペースの一例

具体的には私は心拍数130~170くらい(最大心拍の65~85%)までに収まるようにし、巡航は心拍数は150(最大心拍の75%)くらいにしています。
最大心拍は185を超えないように気をつけています。
体感ベースの話ですが、一度とても高い心拍数を叩き出してしまうとダメージが長引く気がします。
パワーベースの話で言うと、平地は見てないのでわかりませんが、登りは3倍を超えないくらい(大体FTPの70%、130~145wくらい)で走っています。

なるべくエネルギー消費を少なくする走り方

TSS至上主義的に話すと、FTPを超えた瞬間TSSは指数関数的に増えていきます。
逆にFTPを超えない限りTSSは緩やかにしか増えません。
しかも、足を止めていてもTSSは溜まります。
よって、FTPを超えないパワーで足を止めずに走り続けることが最も効率的にペースを維持できる走法です。

つまり、やるべきは登りで踏みすぎず、下りでも回し続けることであり、登りで頑張って、下りで足を止めるのはTSSから見ると最も損な走りかたなのです。

スピードの維持の面から見ても、スピードが早ければ早いほど慣性の法則が働いて進み続けることができます。
下りで十分にスピードをつけておけば、登りに入ってもそこまでパワーを使わずにスピードをある程度維持できるのです。
そして下り坂での加速は空気抵抗による限界が来るまで指数関数的に増えるので、登り切ったらちょっと加速しておくことで、より早い段階でスピードに乗ることができます。

特にPBPのコースはアップダウンが繰り返されるので、登り頑張らない、下りでスピードに乗って惰性で登れるところまで登ってしまう、をすることでエネルギーを大幅に節約できます。
下りでスピードを載せる前に足を止めないと苦しい場合、それは登りで頑張りすぎかもしれません。

距離ごとの理想的なペース※私の場合

600kmまでで仮眠を取るなら上記ペースで問題ないです。
仮眠なしの600kmはさらにペースを抑えて、登りを135wくらいまでにして、最大心拍数も175を超えないように気をつけます。
ただしロングライド後半はだんだん心拍数が上がらなくなってくるので、主観的強度が前半の主観的強度と同じくらいになるようにします。
心拍数の低下とともにパワーも下がってきますが、耐えられる主観的強度は変わらないので、気にしないようにします。
ロングライド中は主観的強度至上主義です。心拍数/パワーを維持しようと躍起になると”頑張ること”につながってしまいます。

PBPでのペースの反省※私の場合

さて、PBPでは登りで100~120wくらいで走っていました。距離が長い分いつもよりさらに少し抑えめです。
しかしこれはそこまで意図したものではなく、スタート時のペースがこれくらいだったので、これくらいの主観的強度でずっと走り続けていました。

しかし、これは少し抑えすぎたペースでした。
踏まなすぎたことによって坐骨が痛くなってきてしまいました。
800km走った上で、トレインに合流して、登りを120~135wくらいで登り出してからはお尻が痛くなくなったので、初めからいつものペースで走ればよかったです。まあたらればですが。
次回1000kmブルベなどに出ることがあれば、登りで抑えすぎないようにしたいです。考えてみれば、仮眠のある600kmと条件はあまり変わらないので、仮眠ありの600kmと同じくらいのペースでよかったと思います。

まとめ

ロングライドではいかに楽をできるかがいかに長い距離を攻略できるかにつながっていると思います。
今回の私のPBPのように、経験してみないとわからないこともあるので、たくさんロングライドして賢く走れるようになりましょう!
長文お付き合いいただきありがとうございました!

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