オノマトペピアノ
本文
世にも不思議なピアノがあると聞いた調律師は、持ち主を訪ねることに成功した。
「あの、不思議なピアノの持ち主は戸倉さん、あなたでお間違いございませんか?」
「ええ、そうです。実際に聞いてもらったほうが早い。ご案内します」
調律師は二つ返事で戸倉についていく。
場所は地下室。
「こちらです。先日から擬音が出るようになってしまいました。念のため、先生に診てもらおうと」
調律師は手順に沿ってピアノを診ていく。
一通り作業を終えた後、鳴らしてみる。
しかし、一向に擬音が収まる気配はない。
おかしいな。
手順に問題はなかった。
ではなぜ?
調律師はある仮説を思いつき、知り合いに連絡を入れる。
すると、「先日と言っていたね。何か起きたのか確認してくれるか」と言われた。
調律師は言われたとおりに質問した。
しかし、戸倉は心当たりがないという。
調律師は弦を確認しようとした。
その時、背筋が寒くなった。
参加企画
参考資料
ピアノの調律の流れ | 【宮地楽器 ピアノ調律】 (miyajimusic.com)
いいなと思ったら応援しよう!
クリエーターとして活動していくために、よりよい機材などが必要でございますわ。
ぜひご支援の程、お願い申し上げますわ。