枢軸マーガリン
本文
今日も今日とて1人お茶会。
そうしていると、声をかけられた。
「なる~」
「史絵(ふみえ)じゃん。どうしたの」
世界史担当の桐下史絵だ。
「お茶会に混ぜてほしいな~って思っただけだよ?」
「それだけ?」
「ちょっといいネタを仕入れてきたのよ~」
「論理的に頼むわよ~」
「無理ゲーでーす」
史絵が持ってきたのは「枢軸マーガリン」という代物。
なんでも、第二次世界大戦の枢軸国をイメージしたマーガリンらしい。
それだけなら普通と思うだろう。
実はこのマーガリンは、どのように陥落していったかを追体験できるらしい。
パンに塗って食べるだけで、無理難題を強いられて、挙句の果てに殉職していく人々の様子がリアルに伝わってくる。
「それあんたの作り話でしょ~?」
「本当だよ~」
「あたしとHoiをやる口実づくりじゃん。見え見えなんだよ」
「ばれたか」
史絵の虚言癖は本当に疲れる。
あとがき
此方と同じ世界線となっておりますわ。
クリエーターとして活動していくために、よりよい機材などが必要でございますわ。 ぜひご支援の程、お願い申し上げますわ。