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逆噴射小説の旅2021『銀の網』

独居高齢者に忍び寄る魔の手、狙われたセーフティネット、そして消息を絶つ新人バイト───
これが逆噴射小説、先の気になる意外性ッ!

皆さま、すっかり冬めいて来ましたが、いかがお過ごしでしょうか。私はと言えば魂のこもった弾丸に撃たれ、その熱が今も消えずにいます。そんなわけで今週もファンアートで逆噴射小説を応援したいと思います。

今回はジョン久作さんの『銀の網』を描かせていただきました!
高齢者専門宅配弁当の味、見守りの配慮、生活安全課を勤め上げたシルバーパワー。これまでに読んだことのないパルプテイストで、その驚きが1カットになりました。


※この逆噴射小説の旅シリーズでは、モノクロ挿絵風にトライしています。


◆銀の網

[note125]im1_(逆2021)銀の網

高齢者向けのムース食を口にする主人公。利三にとって初めてのそれは、胡麻豆腐みたいな見た目とは異なり、プリンの食感にブリ照りの味。外観からは想像できない内情。そして重なる独居高齢者の失踪疑惑。不安感の増していく仕掛けに、心が揺さぶられます。

イラストは、年輪のように線を重ねて主人公の渋みが出るようにしました。お弁当を食べて気づきを得る利三さんの様子を中心に、鋭い目の引っ越し業者、盛り付けスタッフの明美さん、新人アルバイトの元木くん。先の気になる状況が、周囲を取り巻いているアトモスフィアを目指しました。

作者のジョン久作さんは、イケてる老人が活躍するパルプ小説(ジュディ婆さんの事件簿ダンジョンバァバ)を書かれています。年を経た者の持つ渋み表現が巧みで、この『銀の網』からも魅力を感じました。

読み終えてソワソワとワクワクの続く感じがたまらないこの一作。読めば胸を打たれ、思いがけず体が動き出す。パルプって本当に素晴らしいものですね……!

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小説の冒頭800字で、いかに「続きが読みたいッ」と思わせるかを競う逆噴射小説大賞。続きの書かれた作品もnoteにはたくさんあります。
第四回の今年は403作品がマガジンに収録されており、コタツのおともにうってつけ!


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ジョン久作さん、心に残るパルプをありがとうございました!
楽しんで描きましたが、雰囲気などがこれで良かったかなとも心配しています。なにか問題がありましたら、遠慮なくコメントしてくださいっ
(本文に小説へのリンクを貼り忘れていたので追加しました。すみません!)


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