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ニートを一から教育・支援する「南富士」という会社がすごい

今朝の『がっちりマンデー』見ましたああ~? テーマは「儲かる人集め」ということで、全国的に人手不足が叫ばれる中で、どうやってそれを解決しているのか、非常に興味深く視聴しました。

ゲストが青学陸上部の原監督、テレビ出過ぎ! ボーダーシャツ似合わねぇ~と思いつつ、さすがに名監督というだけあってコメント秀逸。てか、ワイドショーコメンテーター慣れしすぎ。

3社紹介された中でも一番印象的だったのが、ニートの就労支援をしつつ、しっかりがっつり儲かっているという屋根外壁施工「南富士」という会社。

社名がちと地味めなのだけど、やっていることがなんともすごい。ニート引きこもりチャレンジというミッションを掲げたスクールを展開していて、しばらく働いていないようなニートの人を一から教育し、一人前の職人にして正社員まで育て上げていくんですよ。

講習内容も考えられていて、ニートの特性をよく理解して段階を踏んで教育していくんです。ずっと社会から離れていたニートに恐怖感を与えないように、最初の研修は女性指導員にしているとか、引きこもって体力がないことを考慮して、最初は週2日、数時間での研修、しかもいきなり業務の研修じゃなくて、働くとはどういうことかという哲学から教えるという徹底っぷり。

そこから徐々に時間や日数を増やして段階を踏んで慣らして、最終的には一人前の職人、正社員になるというコストの掛け方がすごいわよ。

ハローワークでも職業訓練は存在しているけれど、これって普通に体力があってフルタイムで研修を受けられる人が対象。なので、ニートとか何らかの障害があるとか、出産や病気後の久しぶりの復職を希望しているような人には実は敷居が高い。

もはや世の中の人手不足は、健康体の人「だけ」を望んでいる人手不足なわけでしょ。いろんな事情を抱えるけれども働きたい、でも社会の望むようにはすぐにはできないという人材のほうが多いと思うし、そこを活用しない手はない。南富士の社長さんの心意気がいいわ。

私も病気でほぼほぼ引きこもりみたいになっていた時期があるので、ニートの気持ちがよーーーくわかるのですが、ニートになる原因のひとつに人間関係のこじれやコミュニケーション苦手、人と合わせるのが苦手とかあるじゃないですか。私もそういうところがあるのでわかります。

もし次に働くとしたらあまり人と関わるような仕事じゃないものを選びたいと思ったし、多人に煩わされたくないので黙々と仕事ができるものがいいと思いましたもん。

でもここの社長さん、そういうのもわかっているんですよ。ニートの共通項としてみんな「真面目」であると。屋根の外壁施工の仕事なんてむしろこういう人たちに向いているというわけですよ。

この研修に参加した人たち、きっと自己肯定感低いところからスタートしていると思うので、複雑な人間関係もなくここまで会社が手厚くフォローして社会復帰を手助けしてくれたら、研修が終わったころには人として自信がつくんだろうなと想像がつく。

番組の取材に出ていた元ニートの従業員さん、真面目そうでとても寡黙な感じの方だったけど、元ニートとは思えない風貌。会社がこれほどバックアップしてくれたら誰もが自信つくよなぁと思いましたよね。

会社側としても、真面目でコツコツ頑張ってくれる人材が必要だったところに、しっかり育てていけばそういう人材を生み出せることがわかったわけだし、どちらにしてもwinwin。

ハローワークもそろそろこういう方向にシフトしたほうがいいと思う。ぶっちゃけ職種も限られたり、必ずしもその研修を受けた内容の職種に付けるとも限らない。田舎になればなるほどいくら職業訓練受けても就職のミスマッチはザラ。それじゃあ税金使って何やってんのって話でしょうよ。

こういう企業がもっともっと増えるといいなぁ。だけど、こういう企業があっても情報を知らないことには享受できないわけで、いかに本人または家族が情報を得るかも重要よね。いくらサポート体制があったとしても、本人が外に出る気持ちがなければどうしようもない。

今回の放送を機に、ちょっと外に出てみよう、働いてみようと思う人が増えるといいですよね。


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