採点機能を採点する男
関西でカラオケに行くとなると、大抵の場合ジャンボカラオケ広場になることが多いのですが、関東ではカラオケ歌広場が鉄板だというのは有名な話。そんな中密かに関東でのシェアを占めているのが”カラオケの鉄人”です。
このカラオケの鉄人はアクセスが良く比較的安いことが特徴ですがほかのチェーン店と一線を画す点が、一部屋でDAMとJOYSOUNDを両方使えるという「鉄人システム」。とはいえ実際に一部屋に両方の機械が設置されてるわけじゃなく、其々のブランドが登録した曲全てを収録した独自のマシンを採用しています。
これだけ聞くと完全無欠のパーフェクトマシンに思えますがこの鉄人システムがカラオケの鉄人そのものの首を絞めているんじゃないかと思うほど厄介な仕様なのです。
まず、本体に音量やエコーを調整するボタンが一切ついていません。そうなるとデンモクで操作しないといけないのですが、この音量調節がモニター側への反映に妙に時間がかかるのです。特にキー調節の際の反応が悪く、+5とか-4にしようとすると非常に時間がかかります。キーを変更してから曲を送信する機能、曲を一旦停止する機能がないため送信した後、イントロで素早く設定する必要があります。
また、基本的にデンモクには曲以外のコンテンツはありません。ライブ映像付きなどはありますが採点機能も一種類のみです。そしてこの採点機能こそが最大のネックなのです。
この採点機能、今時珍しく音程バーがありません。また採点中は画面上に何も表示されないため加点減点を確認することができません。曲が終わると採点結果画面に移り、採点結果画面では懐かしいようなイラストの勇者やお姫様が点数を表示してくれるのですが、なんとしゃくりやビブラートの回数、音程一致率などは一切表示されません。ただ点数のみが淡々と表示されます。採点基準も特に明記されていないためもはやなんの数字かもよくわかりません。更にこの数字をより無意味なものに昇華させる因子となっているのが点数変化です。
採点結果画面では点数が画面中央に表示された後、所謂確変演出が起こります。この確変演出は基本毎回発生し、点数が下がることはありません。確かにDAMの採点でも多少の加点はあった気がするしそれ自体はいいのですが、この加点がエゲつないのです。85点が89点になるくらいはまあまだ許容範囲なのですが、最初71点と表示されていた点数が91点になりました。今日だけで2回。加点の要因はもちろん採点基準もわからない点数が20点上昇するという凄まじい忖度。カラ鉄採点、少しばかり優しすぎます。そもそも91点もらえるような歌歌ってません。
そんなわけで少し残念な仕様の鉄人システム。とはいえカラオケの鉄人自体は接客も内装も素晴らしく、昼間は特に安いので非常にお勧めです。いろんな機能はいらないからとにかく歌えればいいという人はぜひ行ってみてください。頑張れ!カラオケの鉄人!!