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自己紹介②逮捕→有罪判決→弁護士になるまで

法律の医療も知らないだけで損をする、弁護士・医師・YouTuber石丸です。
本日もよろしくお願いいたします。

本日も私の自己紹介動画ということで、以前井上先生とコラボした動画を上げさせていただきます。
今回については第2回目ということでセガに入ってから、すぐに逮捕され裁判ということになってしまうんですが、それでセガをクビになってから弁護士になるまでをお話しさせていただいています。
こんなしょうもないやつでも弁護士になれるんだっていうあたりを、お楽しみいただければ幸いかなと思っています。


楽しい大学生活を過ごされて、司法試験とか全然まだまだ先で普通に就職されるわけですけれども、その就職がゲーム会社ということになるんですか?

受かったところがセガとカプコン、その2つだけだったんですよね。
ストⅡは社会現象化してたんで、ギリ親がストⅡっていうのだけは聞いたことがあるみたいな。
ただカプコンって何だと。
でも「まあ、いいや」と思ってたら、一ヶ月くらいしたらポンっとセガの内定がでたんですよ。
セガは当時伸びてる会社だったので、新卒採用数で全国の会社の中で2位だったんです。
だから「こっちにしよう」みたいな感じで。

セガサターンとかの前でしたか?

セガサターンの出た年です。
スーパーファミコン対セガサターンみたいな感じです。

セガは入ったらどうだったんですか?

ゲーセン勤務になって。

願ったり叶ったりの気もします。
高校時代の原点ですよね。
50円で頑張ってた、あのゲームセンターの。

ゲームはやっぱ趣味でやるのが良くて、仕事にするのが良かったのかと思いだしたのと、ゲーセンの店長って社会的地位が微妙・・・

店長に配属されたんですね。

そうです。
あと場所がやっぱり東京をすごい気に入ってたんですけど、北海道の帯広に戻されちゃったんです。
いろんな意味であんまりやる気のない社員でした。

車の免許は大学4年くらいに取ったんですが、お酒飲みながら運転したりして捕まりました。

10ヶ月で懲戒解雇されたんですか?

そうです。
最初の半年ぐらいのところで、結局3回ぐらい捕まって。

1回捕まって「やべえ」ってなるじゃないですか。
残り2回は何か自暴自棄?

この頃は全体的に自暴自棄で、ほぼ毎日飲んで運転してたっていうか。
もう飲みながら運転してたんですよ。

人生がずっと飲んでいるみたいな?
アルコールがずっと入ってる?

車の中でウイスキーをラッパで飲んで、なくなったらサンルーム開けてポンっみたいな。

アメリカだ。
1回目捕まって「もうええわ」と2回目・3回目も?

何を考えてたのかと言われると、アホとしか言いようがないです。

そうですよね、弁護しにくいですよね。
最終的に処分として、警察との関係は何になったんですか?

「正式裁判を受けろ」という形になって。

ということは、裁判所で被告人席に座った?

座りました。
保釈が途中でされたんで、家から裁判所に行ったんですけど、最終的に裁判官に言われたのが懲役9ヶ月の執行猶予執4年です。
長いです。
だから無免許運転罪が当時6ヶ月で、2罪併合されているじゃないですか。
だから9ヶ月って考えうる限り最長。

普通懲役が9ヶ月だったら、執行猶予1年2年くらいのイメージですけど、執行猶予4年ってだいぶです。

だから結構言われました。
裁判官が判決の後に説論で「実刑にするかどうかは最後までかなり迷った」
だから、そこで実刑判決になっていると、弁護士も医者も基本的にはなれないので、当時首の皮一枚だったんです。

執行猶予だったら、執行猶予を過ぎればなれるから。
後々分かることですけど。

そうですね。

その当時は人生の岐路に立たされているというか。
さすがに罪状もあまり良くないですし、酒気帯び運転ということで、有罪判決なので懲戒解雇ということですか?

そうです。

突如、無職になりますけど、そこからどうなるんですか?
弁護士まで、まだまだ長いですけど。
なんで弁護士にっていう話ですよね。

すぐ始めたわけではなかったんですけど、一個のきっかけはやっぱり自分の裁判を受けた時の担当の弁護士が「被告人は前途有望な青年であり」といわゆるアンチョコです。
テンプレをひたすら棒読みしてて、これで50万もらえるんだったら、めっちゃいいし。
テンプレ読むだけだったら「俺でもできるんじゃね」と、ちょっと思ったところで。

そっちなんですね。
だいたいこの手のストーリーって、こういう時に助けてくれた弁護士かっこよくて感銘受けてやるんですけど、弁護士がすげー雑だったんでいけるんじゃないかと。

逆方向から行きましたね。

すぐは弁護士にはならずに、最初はどこに再就職するんですか?

仕事なくなって免許がなくなって、寮に住んでたんで家もなくなって。
あるのが車と借金と前科だけみたいな感じになったんで、頑張らないとまずいという感じで、とりあえず都内に戻ろうと。
僕は実は経営学部だったので、管理用系の業務、総務・人事・経理・法務、そういうのでどこか就職を都心部でやろうかなと。
小っちゃいベンチャー企業ですよね。
100人も社員がいないくらいの。

結構でかいですし、バリバリの有罪判決を持っているじゃないですか。
賞罰欄に書いたんですか?

書かなかったです。
書かなかったんですけど、新卒で大手に入って1年足らずで辞めて小っちゃいベンチャーに入るっていうので、さすがにその会社の社長なのか人事担当なのか分からないですけど、結局、興信所を入れたみたいです。
だから最終的にバレました。

興信所を入れて大正解ですね。
めちゃくちゃ有罪判決を隠してますからね。
当然、懲戒解雇も隠してますよね?

隠してますね。

大手だけど、スタートアップに興味がありまして、みたいな話ですよね。

本当にそうです。
でもそこの会社は興信所で調べた上で採用されたんです。

採用してから暫くしてから興信所じゃなくて?

採用する前ですね。
入った後に聞いたんですけど、犯罪って言っても人に迷惑をかけているものではなかった。

窃盗とか痴漢とかそういうのじゃなくて、社会に対する罪みたいな。

あとは当時はそこまで無免許とか酒気帯びに関して厳しくなかったっていうところがあって、今だったらそれもダメだと思うんです。
だから逆に悪いことでクビになった理由はそのくらいのところで、一流企業に入った1年目ぐらいの子を採れるんだからそっちの方がいいかなっていう判断だったらしいです。

そこでの日々はどうだったんですか?

かなりセガの時とかとは違って、2年半ぐらいお世話になってたんですけど、やっぱり非常に仕事の進め方がシビアというか、そこが自分の今の仕事の仕方とか決めたようなところはかなりありました。

その後にアディーレもベンチャーみたいなものですから、まさにベンチャースピリッツを引き継ぐような感じになるわけですけども、具体的に学んだことはあるんですか?

学んだというか、最初のセガはゲーセンの店長ですから。

経営というよりも小売のゲーセンを盛り上げる。

想像する通りの業務で、そんなに難しいものでもないんです。
人事で入ったんですけど、ほとんどここで学んだみたいな感じです。
人数が少ない会社だったので、社長の仕事の仕方とか考え方とか、垣間見る機会も多かったですし、そのうち自分でもやってみたいという風に思わせたところでもあります。

ベンチャーに再就職するのが24歳の時で、29歳で司法試験に受かられるんですけど、いつ頃から目指し始めるんですか?

司法試験を始めたのは26くらいだったと思います。

2年くらいベンチャーで色々勉強させてもらって、そこから独立するにあたって司法試験をということですか?

弁護士で独立するというよりか、弁護士は当時無担保でも500~1,000万とかお金を借りれたぐらいの資格だったので、弁護士になりたいというよりかは、やりたいことの一種の保険みたいな位置づけで目指したという感じです。

当時はアディーレみたいな、まさに弁護士業のベンチャーというか新しく立ち上がるというよりも、別のことをしたくて自分に資格があったらいいな、みたいな感じですか?

両建てでした。
弁護士も有望そうだなみたいな。
修習に入った時に、将来やりたい仕事とかって欄があったんです。
皆、知財とか書くじゃないですか。
僕だけ「冬でも売れるアイスクリーム屋」って書いて、「バカか、お前」と。

北海道だけに哲学的な気がしないでもないですけど。
起業家精神がそこにも垣間見えてるわけですけども。
2,3年で受かったんですね?

そうですね。
2年半とかですか。

しかもロースクールの前だから、いわゆる旧司法試験で、相当の短期合格だと思います。
会社を辞めて専業受験生だったんですか?

違います、辞めてないです。
生活費がそもそもなかったので、辞めるという選択肢はないです。

働きながら社会人受験で2,3年で受かるって、相当上澄みになると思いますけど、何されたんですか?

普通にやってたと言えばやってただけなんですけど。

予備校ですよね?

予備校です。

1日のスケジュールはどんな感じですか?

仕事と飯食ってる時間以外、何時間寝るかですけど、全部勉強っていう感じでやってたと思います。
いわゆる答練があるじゃないですか。
あれのスケジュールに合わせて、各科目のインプットをやるみたいな。
だから民法とか、めちゃめちゃ寝る時間がなかったですね。

確かに。
あれ専業受験生を恐らくベースにしていると思うので、社会人だと勉強時間の絶対数が少ないじゃないですか。
それで答練に合わせていくってなると、民法が死ぬほど多いんで。

民法のときはめちゃめちゃ寝不足だったのを覚えてますね。

そこは休んで後ろにとかではなくて、無理矢理にでも合わせてた?

無理矢理やりました。
あとは酒とかも一日ビール一本とかに制限して、飲んでも勉強できる量しか飲まない。

それがどれくらいのストイックさか分かりませんけど。
当時合格率は一桁%ですよね?

合格率2.?%

2~3%の時代ですよね。
司法試験の勉強だけを7年やってます、8年やってます、そういう人達がゴロゴロいる中で。

しかも一流大学の人達っていうのがメインだったので、自分がこれまでの学歴とか置かれている状況からして受からない可能性も多分にあったので、5年やってダメだったら、5回受けてダメだったら他の道を進もうみたいな。
今の5振みたいなルールを「My5振先取りルール」

ところが、それより早く受かりましたと。

親とかに心配かけたくないんで、司法試験受験を言ってなかったりしました。

じゃあ親はある日突然プルプルって電話がかかってきて「司法試験に受かったよ」みたいな。

最初「司法書士?」って言われて。

これはハッピーな、いい方のサプライズということですけども。
司法試験に受かりまして、東京修習で弁護士になるんですけども、司法修習は東京ですけどどうです?

プラチナチケットで一生安泰って言われてた資格だったんです。

そんなプラチナチケットを取った石丸青年は29歳で、いい歳です。

周りも浮かれている感じになるので、また酒と女に戻っちゃったんです。
警察はさすがにお世話にはなってないですけど。

何度目かの楽しい日々を過ごされると。
別に法に触れることはなく?

結婚はしてたんですけど彼女もいたかな。

このストーリーの中でいつ結婚してたんですか?

合格した時にありがちなパターンなんですけど、ワーってなるじゃないですか。

めっちゃいい話です。
ここまで支えてくれた彼女にプロポーズ。
本来、めっちゃいい話なんですけど、既に修習中に彼女がいたって聞いちゃってるっていうやつ。
東京修習で東京に奥さんがいるのに東京で彼女できたんですか?

1期下の修習生とか。
僕らが実務修習やってる間に1期下が集合やって。

司法修習が2年っていうことですか?

1年半です。

1年ごとに新しく来るから被るんですね。
我々も1年弱ですから。
一切重ならないんですけど。
なんやかんやで弁護士になるわけですけど、弁護士はいきなり独立ですか?

違います。
一応、まだ様子がわからないというところがあったんで、就活も適当で、友達が弁護修習した修習先で「人探してるよ」っていうので、そんな感じ。

いろんな先生にインタビューしてますけど、そんな話よく聞きます。
今だったら考えられないですけど、履歴書いっぱい出してセレクされてっていう時代。

全然違いますよ。
ただ、どれも同じに見えちゃうっていう意味では、本当にそこは当時とあんま変わんないです。
一部の特色を出してる事務所以外は、結局「何でもやってます」みたいなこと言うので。

そこに入ってどれくらいいることになるんですか?

そこも10ヶ月ですね。

これは懲戒解雇ではないですよね?

違います。
今回は自主退社。

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