あげパン5円
小学生の時の話です。
中学年の時の体育の先生が面白く優しい人でした。
雨で運動場や体育館が他のクラスで使えない時に
教室で色々な話をしてくれました。
よく聞いていたのは先生が子供の頃の話です。
私たちよりも25歳ほど年上の先生。
おやつはさつまいもをふかしたもので
たまにお小遣いであげパンを買うのが楽しみだったそうで、当時の値段は5円。
でも、その時の5円は今の200円くらいの価値があ?ので子供にとっては贅沢品だったそうです。
あとはお風呂も薪で沸かした五右衛門風呂。
遊び場は空き地の土管でリアルなドラえもんの世界のようでした。
私が生まれる前の世界の話を面白おかしく話してくれる先生。
雨の日は先生の話が楽しみになっていました。
そして、それから10年後。
私がバイトしていたお店に、先生が来ていて
私に気づいてくれました。
しかし、気づいてくれていたのは
先生が弟の担任をしていたからです。
弟は結構な問題児だったので、印象深かったのでしょう汗
それでも覚えていてくれて嬉しかったです。
それからさらに10年後、仕事の関係で教員名簿を見ていたら、先生の名前を発見しました。
先生は校長先生になっていました。
さらにあれから12年。
今現在先生は65歳。
定年退職する年になっている。
これからは家でゆっくり過ごすのか、またはどこかで働くのかわからないけど、また会えたらいいなと思うのでした。