声優事務所の選び方!大手と中小どっちがいい? 【声優養成所講師が解説】
どうも、福原安祥です。
ナレーターをしたり、声優養成所の講師をしたり、会社の経営をしたりしています。
今回のテーマは『声優事務所の選び方』です!
前回は養成所の選び方を解説しましたので、今回は事務所の選び方ですね。
前回、事務所の話もけっこうしたんですが、今回はまた違う切り口で説明していこうと思います!
前回の内容を読んでない方は、そちらを先にチェックしてみてくださいね。
「フリーでやっていきたいんだけど…」という方は、以前お話しした「声優はフリーでは無理?」という記事をチェックしてから、今回の内容を見てください。
今回は、100以上ある声優事務所を「大きく2つに分けて」解説していきます!
つまり大手事務所と中小事務所…どっちがいい?
という話をしていきます。
この部分は、あなたが声優として生きていく戦略にものすごく関わるところですので、ぜひ事務所選びの参考にしてみてくださいね!
動画で見たい方はこちらをどうぞ。
あんじょーメソッド(YouTubeチャンネル)
大手の声優事務所と中小の声優事務所
まずは、大手事務所と中小事務所を、具体的な事務所名で分けていきます。
一般的に大手事務所といわれるところは…
・アイムエンタープライズ
・81プロデュース
・アーツビジョン
・青二プロダクション
・大沢事務所
・マウスプロモーション
・東京俳優生活協同組合(通称:俳協)
・シグマ・セブン
みたいな感じですかね。
「え!?○○事務所も大手だろ!」っていう意見があるかもしれないんですが、そこを話しだすと長くなっちゃうのでご了承ください。。
そして、上記の声優事務所以外の事務所が中小事務所です。
さてここで、大手事務所と中小事務所を考えるうえで一番注意しなきゃいけないポイントがあります。
それは…大手じゃなきゃダメ説。
これはホントによくある誤解です。
力がある人・腕がある人は、大手だろうが中小だろうが生き残りますし、仕事は途切れません!
逆に、大手事務所に所属していても、仕事がない人というのはけっこういます。。
つまり、「大手事務所に入れたら安心!」というわけでは全然ないんですよ。大企業と一緒ですね。そんな時代はとっくに終わりました。
なので「なんとなく大手に行きたい」という人は詰みます。そもそもそういう人は大手には入れません!
就職活動にたとえるとわかりやすいんですけど、あなたの友達や親戚が「就職どうすんの?」と聞いてきたときに、「ん〜まぁ大手入れたらいいな~」って言ってるようなものです。
たぶん、この人は大手に入るの無理ですよね。これと一緒!
では、本題の「大手事務所と中小事務所どっちがいい?」という話なんですが、結論を言っちゃうと…「人による」です。
だって「人による」という結論しかありえないんですよ。
もちろん話はここで終わりません。
あなたが大手事務所と中小事務所の「どっちを選べばいいのか」の手助けはできるので、ここからの話をよく聞いてヒントにしてくださいね!
大手と中小の声優事務所の違いは?
ここからは、大手事務所と中小事務所の違いについて、解説していきます。
違いは主に2つ。
大手と中小の声優事務所の違い①案件数
1つ目は…「案件数」です。
案件数は、具体的にいうと「仕事の数」ですね。大手事務所のほうが案件数が多くて、中小事務所のほうが案件数は少ないです。
○大手の声優事務所は歴史がある
なんでかというと、大手事務所というのは「歴史が長いから」ですね。その歴史のなかで、仲よくなった制作会社が多いわけです。
声優の仕事というのは、制作会社から事務所に声優の募集がくるわけなんですが、このときに、制作会社はまず大手事務所に声をかけていきます。信頼と実績があるからです!
「今までその事務所に任せて仕事がうまくいった」という経験があるわけですね。
たとえば、あなたが「Twitterのトップ画像を変えたい」と思って、画像を作ってくれる人を募集したとします。
Aさんという方が「描くよ!」と言ってくれたので、あなたはAさんにお願いして、Aさんからメチャクチャいい画像が届いた。スゴく満足したとしますね。
その半年後に、またTwitterのトップ画像を変えたいな~と思ったとして…そのとき、どうしますか?
Aさんに頼みますよね。
それは、以前に大満足な画像を出してくれたからですよね。もし別の人に頼んで変なものができちゃった場合…すごくイヤですよね。
だったら信頼と実績があるAさんに頼むということです。
声優業界でも一緒なんですよ。大手事務所は信頼と実績の積み重ねを、何十年も繰り返してきました。
なので制作会社としても、「大手にお願いしたい」ってなるわけで…。
大手が強いのはこういう理由があるからです。。
一方で、中小事務所というのは歴史が浅いところが多いので、信頼と実績も、大手に比べると弱いです。
なので、必然的に大手の案件数が増えて、中小事務所の案件数は少なくなるということになります。
○大手事務所の仕事はギャラがいい?
さらに、大手事務所には「ギャラの高い仕事が集中しやすい」というメリットもあります。
これは、さっき話した「信頼と実績」も関係あるんですが、大手事務所には、有名声優さんや人気声優さんがたくさん所属しているからでもあるんです。
一方で、中小事務所には名前が売れている方が少ないので、どうしてもギャラの高い仕事はなかなかこないわけですね。
ここまでの説明で、あなたはきっとこう思っているんじゃないでしょうか?
「絶対大手のほうがいいじゃん」ってね。
ただ、2コ目の違いを説明すると、そう思わなくなるかもしれませんよ…!
大手と中小の声優事務所の違い②ライバル
大手事務所と中小事務所の違い2コ目は…「ライバル」です!つまり、事務所内の競争のことです。
こちらは「新人声優はどうやって仕事を取ればいい?」という記事で詳しくお話ししているので、そちらもチェックしてみてほしいんですけど…
声優の仕事は、制作会社から声優事務所に募集がきます。
声優事務所は、事務所内で3人~5人くらいの声優さんをピックアップして、制作会社に返送するという流れ。
ということは…事務所内の競争に勝ってピックアップされなきゃ「仕事にならない」ということなんですよね。
このピックアップのとき、あなたの同期だけでなく、「先輩」とも戦わなきゃいけません。
大手事務所だったらどうなるか、おわかりでしょうか?
あなたが憧れている声優さんと戦わなきゃいけないかもよ…ってことなんですよ!ヤバすぎる。
有名声優さんとあなたのギャラが完全に一緒だということはなかなかないと思うので、絶対に戦わなきゃいけないかというとギモンなんですけど、「ライバルである」ことに変わりはありません。。
一方で、中小事務所は大手ほど強力なライバルが少ないので、新人さんにもチャンスがあります。
しかし大手の敵は先輩だけじゃありません。
あなたは「後輩」とも戦わなきゃいけないんですよ。
大手の後輩っていうのは超強力です。顔面偏差値が高くて若い子が毎年のように入ってきます。ここでも勝ち続けなきゃいけません…。
「大手事務所にいても仕事がない人はけっこういる」と言ったのは、こういうところが理由です。
逆に中小事務所の場合は、「うわ…才能エグ…っ」みたいな後輩はなかなかいないので、チャンスが多いというわけですね!
大手事務所か中小事務所かは「人による」
ここまで、大手事務所と中小事務所の2つの違いを説明してきました。
①案件数
②ライバル
でしたね。
もうわかりましたよね?どっちも一長一短なんですよホントに!僕が「人による」といった意味がわかってもらえたと思います。
大手事務所にいくのか中小事務所にいくのかはホントに「人による」ので、今回の内容を参考にじっくり考えてみてくださいね!
今回のまとめ
今回は『声優事務所の選び方』について解説してきました。
ここまで読んでくれた人のために、あと2コ、いいこと言っちゃいますよ!
1コ目は、あなたが「スターになりたいのか、声の業界で生きていきたいのか」っていうところが分岐点になるということです。
スターになりたければ、絶対大手事務所に行ったほうがいいです。説明してきたとおり、大きい仕事は大手事務所にいきやすいからですね。
逆に、声の業界で生きていきたいのであれば、大手でも中小でもどちらでもOKです。
2コ目は、あなたがある程度の年齢を重ねてから声優を目指している場合は、中小事務所のほうがおすすめです。
基本的に大手事務所は若い子を優先するので、中小事務所のほうが活躍できる幅が広い可能性が高いです。
それではまた。
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