声優事務所オーディションの質疑応答対策①【声優養成所講師が解説】
どうも、福原安祥です。
ナレーターをしたり、声優養成所の講師をしたり、会社の経営をしたりしています。
今回のテーマは『声優事務所のオーディションの質問対策』です!
今回もYouTubeのコメント欄にいい質問をいただきましたので、それについてお話ししていきます。まずは質問を読み上げますね。
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「事務所の所属オーディションで質問されることランキングが知りたいです。たとえば…
・どんな声優になりたいですか?
・どんな作品に出たいですか?
ってやはり聞かれるものでしょうか?
聞かれる場合、どんなことに気をつけて返事をするべきか?
どんな作品に出たいという質問に対して具体的な作品名を出してもいいものなのでしょうか?」
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という質問ですね。
ランキングにしてくれとのことでしたが…ランキングにしちゃうと、たぶんみなさん1位しか対策しないと思うのでランキングにはしません。笑
想定質問集を作ってみたところ、質問が10個できました。ちょっと長くなっちゃいそうなので、前編と後編に分けて説明しますね!今回は前編です。
声優事務所のオーディションというのは、養成所のオーディションでもそうですが、だいたい最後に「質疑応答Time」があります。
そこで、審査員である事務所のマネージャーさんや社長さんに質問されるわけですが、そこで「えっと…あ~、えっと…」ってなったり、オロオロしちゃったり、無言になっちゃうと…当たり前ですが印象がめっちゃ悪くなっちゃうんですよね。。
こうなると、「収録現場でもコミュニケーションが取れないんじゃないか?」って思われてしまいます。
そして「ウチの事務所にはいらないかな~」ってなっちゃうわけですね。。
あなたがそうならないように、今回は僕が想定質問集を作ってみましたので、それについて一緒に考えながらやっていきましょう!
実はこれ、僕が有料で開催してるワークショップでやってることなんですよ…!今回は特別やでアンタ!
予想される質問に対する答えを持っておくことで、本番にオロオロしなくてすみますし、自信をもってオーディションに臨むことができますよ!
動画で見たい方はこちらをどうぞ。
あんじょーメソッド(YouTubeチャンネル)
【前編】声優事務所オーディションの質問対策
想定質問集に行く前に「一番やってはいけないこと」について警告しておきます。
質疑応答で一番やっちゃいけないことというのは…
「無言」です!
とにかくなんでもいいので、喋ることが大事なんですよ。無言というのはシカトと一緒。なので、だんまりするのが一番ダメだというのは覚えておいてください!
さて、質疑応答で審査員がなにを見たいかというと、「アナタの人となり&コミュ力」です。
なので、あまり力んで一生懸命やっちゃうとうまくいかないことが多いので、普段通りを心がけつつ、はりきってやってみてくださいね。
では、想定質問集を見ていきましょう!まずは一覧を見てみてください。
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【想定質問集】
①どんな作品に出たいですか?
②将来どんな声優になりたいですか?
③自分の強みを教えてください。
④自分の欠点を教えてください。
⑤当事務所に入りたい理由はなんですか?
⑥当事務所があなたを所属させるメリットは?
⑦10年後、あなたはどうなっていますか?
⑧得意なキャラクターはなんですか?
⑨苦手なキャラクターはなんですか?
⑩自分が売れると思いますか?
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今回は前編なので、①〜⑤についてやっていきます。なかなか難しい質問も並んでますね。
せっかくなので、みなさんも一緒に考えて実際に答えてみてくださいね。
ちなみに、質疑応答というのは、人によって回答が全然違うこともありえますので、今回は「ダメなパターン」を中心に解説していきます。
質問①どんな作品に出たいですか?
ではさっそく質問①です。
「どんな作品に出たいですか?」
…考えてみましたか?
それでは解説にいきます。
こちらは、冒頭で紹介した質問にもありました。
「具体的な作品名を出しちゃっていいのか?」という疑問がありましたが、出してOKです。失礼でもなんでもありません。
さて、この質問に対する答えとして一番ダメなのは「ただのオタクになってしまう」こと。
「○○みたいなアニメ作品が好きなので、ぜひそれに出たいです!」って言うパターンです。「ただのオタクやん」って話ですね…。
ライバルに差をつけるためには、出たい理由を明確にすることがメチャクチャ大事!
「○○な作品に出たいです。なぜかというと…」っていうことですね。
この理由の部分がファン目線ではなく、演者として、声優として出たい理由を考えられていればOKです!
質問②将来、どんな声優になりたいですか?
それでは質問2コ目。
「将来、どんな声優になりたいですか?」
…考えてみましたか?
それでは解説にいきますね。
ダメな例は「○○さんみたいな声優になりたいです」とか「歌って踊れる声優になりたいです」とか「アニメ・外画・ナレーションなど幅広く活躍できる声優になりたいです」とか「見てる人を勇気づけられる声優になりたいです」とか。
これ全部ダメです。。
なんでダメかというと…みんな言うからです!メチャクチャ多いんですよ!
僕は養成所の講師もやっているので、「将来どんな声優になりたいの?」みたいな話をすることがけっこうあるんですけど、このパターンはもう聞き飽きてます…。
ベタなことを言って「コイツやるな」って思われるわけないですよね。
ポイントは「具体化」することです!
「どんな作品に出て、自分はそこでこういう役割をしたい」とか「こういう人がファンになってくれるような活動をしたい」といった、具体的なことがないとダメなんですね。
簡単にいうと、Twitterでよく見かけるような声優志望者さんがよく言うようなことを言ったら、そりゃ受からんよねっていう話…。
質問③自分の強みを教えてください
続きまして質問3。
「自分の強みを教えてください」
…考えてみましたか?
それでは解説していきます。
この質問は就職活動でもよくあるパターンです。
ダメな例としては、裏をかいて「正直自分はまだ強みが見つかってません…」って言っちゃうパターン。これ最悪です。。
これを言われると、審査員としては「なんで強みがないヤツをうちの事務所に入れなきゃいけないの?」ってなっちゃうんですよ。
これは、審査員側への想像力が足りてない人がやっちゃいがちですね。
他には「明るいところです!」とか「人とすぐ仲よくなれるところです!」とか…小学生でも言えるわそれ!ってなっちゃうのもダメ。。
ここで大事なことは「自分の強みが声優業界で役に立つ」という視点で喋らなきゃいけないということです。
なので、「明るい」とか「人と仲よくなれる」とかが一概にダメということではなくて、それが「自分が声優として生きていくうえでどう役に立つのか?」ということを具体化しなきゃいけないわけです。
もちろん演技や声に関することで自分の強みがあるのであれば、それを言ってもOKですよ!
むしろそちらで強みがあるのなら、そっちを言ったほうがいいと思いますね。
質問④自分の欠点を教えてください
続きまして質問4。
「自分の欠点を教えてください」
…考えましたか?
それでは解説します。
これも就活とかでよくあるパターンですが、ここでのポイントは「欠点を言って終わらない」ということです!
人間というのは、「最後に聞いたことが印象に残る」生き物なんですよ。
なので、欠点を言ったあとに「自己フォロー」を入れてあげると、そのフォローが印象に残ります。結果として悪い印象が残らないんですね。
たとえば、
「僕は声の幅が狭いのが欠点です」
って言うのと…
「僕は声の幅が欠点だと思っています。ただ、3ヵ月くらい前から低音を出す練習を始めて、徐々に低音域が広がってきました。あと2ヵ月くらい集中的に練習すれば、ボイスサンプルに入れられるクオリティになると思ってます」
…どうですか?全然違いますよね?
後者は、欠点の話をしたのにアピールにもつながってますよね!
欠点を聞かれたら「欠点+自己フォロー」を忘れないでくださいね!
質問⑤うちの事務所に入りたい理由はなんですか?
続いて質問5コ目。
「うちの事務所に入りたい理由はなんですか?」
…考えてみましたか?
それでは解説しますね。
これはかなり聞かれることが多い質問だと思います!TOP3に入るかもしれません。
この質問で見られているのは「事務所分析がしっかりできているか」ということです。
この質問にハッキリ答えられない場合…
審査員は「うちの事務所について全然調べてないなこの人」って思っちゃうわけですね。そんな人いらないって思われて当然。そりゃ受かりませんよね。
事務所を受ける前に、その事務所のことを徹底的に調べなきゃダメです。
ポイントは、「自分と事務所の相性の良さ」を伝えることです。
その事務所が運営している養成所に通っていて、マネージャーさんや社長さんに会って話したことがある人は、そこを攻めていくのもいいと思います。
「以前お話しさせていただいて、そのときにこういうふうに感じて、こういう方と仕事がしたいなと思いました!」というような回答もアリってことですね。
今回のまとめ
今回は「声優事務所のオーディションの質問対策・前編」をお届けしました。
ダメなパターンに当てはまっちゃった方もけっこういたかもしれません…。
でも今回知れたのでセーフ!いまから修正すれば大丈夫!
後編は残りの5つについて解説していきますので、そちらもお楽しみに。
それではまた。
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