本当にあった不思議な話
私は霊感なんて全く無いし幽霊も見たことないし、心霊現象とは無縁の人生です
友達に「霊感あるんだ」的な子は数人いるけど「ふぅん?」って感じで。
信じる信じないじゃなくて、見たことないから信じようがないっていうか。
そんな私の数少ない不思議体験。
私の育ての母は父と離婚した後に地元、三重県の年上男性と再婚しました。
色黒で痩せ型、見事に禿げてた。
酒タバコ麻雀釣り競艇が大好きなおっちゃん。
50になるまで未婚で自由気ままに暮らしつつ、両親の面倒を見ていた長男で、とーーっても優しくて人間味のある人で私はそのおっちゃんが好きでした。
もちろん子どもはなし。
おっちゃんからしたら私は嫁の前夫の連れ子だから、嫁とも血縁関係すらないわけです。
なんでお前遊びにきてんの?とか思われてるのかな〜?なんて内心気にしてた。
実際はそんな細かいことを気にするような人じゃなかったし、とても良くしてくれました。
名古屋にいたときは時々遊びに行ってたけど、横浜に越して子どもが産まれて、三重なんて気軽に行ける距離じゃなくなり、徐々に疎遠になってました。
母とは年賀状、誕生日とかイベントごとのメールを年に数回やりとりするくらい。
だから二人が離婚してたことも何年かは知らなかったし、母が関節の手術で入院してたことも知りませんでした。(これは事後に「手術したで〜っ」て感じのメールがきて判明)
それでちょうど3年くらい前の娘がまだ1年生の寒い時期に、知らない番号から着信がありました。
普段は登録してない番号には出ないんだけど、このときはなぜか出てしまったんだよね。(その時期はちょっとした相談事で弁護士さんとやり取りしてたから、その関連かもと思って出たのかも?なぜ出たかは未だにわからない)
私「もしもっし」
?「お〜○○(わたしの名前)か!俺や!俺やけどな」
私「はい、○○です。どちら様ですか?」
?「俺やって。△△(おっちゃんの名字)」
私「え?おっちゃん?急にどうしたの?」
ここで相手がおっちゃんだと知って、まさか母に何かあったのか?と背筋が凍る
お「悪いんやけど~✕✕に◎◎持ってきてくれへんかいの?」
私「え?私が??今から?」(☓☓ってどこ?◎◎ってなんのこと?)
お「せや、今から急ぎで頼めんかいの」
私「……えっと」
お「あれ?○○やんな?」
私(!!もしかして)「おっちゃん、私○○だけど▲(母の名前)の娘の○○だよ?」
お「は??あれ?間違えたんか俺!」
おっちゃんの姪と私が同年代で同じ名前なんだけど、その姪と勘違いしてた模様…
お「すまんのう、○○の名前やったから間違えてしもたわ」
お「おう、元気にしとるんか?▲もさみしがっとったからまた連絡してやってくれな」
私「はい、元気にしてますよ〜。うん、ちゃんと連絡入れるようにします」
お「ほいじゃな、すまんかったな」
って感じで同じ名前だからのかけ違い電話がかかってきました。笑
何年も連絡とってなかったのに突然だな〜っていうのと、携帯番号教えた記憶もないのにっていうのと、教えたにしてもまだ登録されたままだったのが少し嬉しく感じたので心がほわんとなりました。
これだけなら不思議な体験でもなんでもない、単なるおっさんの間違い電話なんだけど、これには後日談があります。
懐かしのおっちゃんから間違い電話があったけど、そのことをわざわざ母に話すことでもなく、連絡入れるようにしますといいつつそこからまた何ヶ月も母にメールや電話をすることもありませんでした。
私がおっちゃんが亡くなってたのを知ったのはこの電話から約1年後なんだけど、おっちゃんが亡くなったのは2年以上前(間違い電話の1年以上前)だったということ。時間軸おかしい…
じゃああの間違い電話はなんだったの?となる…けど、怖さとかは一切感じなかった。
離婚して一人暮らしになったおっちゃんは、家で脳梗塞かなんかで倒れてて、訪ねてきた弟が救急車を呼び、病院に運ばれてしばらくして亡くなったんだって。
母が言うには「見つかるのがちょっと遅かったんやろなぁ…」って。
たぶん母が【自分が離婚してなかったら死なずにいたかもしれない】って思ってるのがひしひしと伝わってきて、深くは聞けなかったけど。
おっちゃんの家の道路を挟んで向かいの家に弟一家が住んでるから、相変わらず頻繁に行き来していたんだろうなとは思う。(私と同じ名前の○○ちゃんはそこの長女)
田舎ならではの、ご近所さんが鍵もかけずに勝手に出入りするような地域だから、本当にほんの少しのタイミングだったんだろうなって思う。
毎夜毎夜、浴びるように飲み歩いてタバコ吸いまくって、営業行くといいつつ津競艇に行くような人だったから、ピンピンコロリって逝けたのは良かったんじゃないの、と私は思った。
おっちゃんからの謎着信があった頃、母は手術のために入院してたことがわかって、ああ、だからおっちゃんが母を心配して連絡くれたのかも?と思うことにした。(なのに連絡しなかった私は親不孝だな)
古いスマホに当時の着信履歴は残ってるから間違いじゃないんだけど、なんとなく母には言えずにここまで来ました。
情の深い人だから、こんな話したら気に病むかなぁと思って。
たぶん私の霊感ゼロ人生でこんな体験二度とないだろうな、と思ったからnoteに書き留めておこうと思いました。