覚悟の論理を読み終えて

安芸高田市の市長を4年間務めた石丸信二さんの本。『覚悟の論理』

書いてあったことは3つ
・対立の重要性
・覚悟について
・役割と責任

【対立の重要性】
市の政策議論で対立することは正常である。むしろ対立せずに根回しすることが問題である。
何故なら透明性が無くなるから。
例えば、新しい施設の設立案を提出。市長が議会の前に根回する。公の議会の場で満場一致で可決される。そうすると、議論がなされぬまま、市長と市議会議員が癒着状態になり、なんでも意見が通るようになる。
一方で、対立すると議会の場で議論される。それが公の場で議論されるため、市民に対してクリアになり自分が選んだ議員が正しいかどうかが判断できる。
なので、むしろ対立状態の方が正常である。

これは上司や部下などの立場においても同じである。
上司の言うことに全てYesだと議論されない。対
立状態で始めて議論される。
注意。感情的な対立は無意味。

【覚悟について】
デメリットに対してメリットが大きい時に覚悟は決まる。リスクとリターンを考えないで挑戦することは、無謀である。
なぜなら、覚悟なきリスクに対してリターンが見込めない挑戦は、損をする可能性が大きいからである。
例えば、石丸市長の議会の様子をYoutubeに公開することは、炎上のリスクが大きい。一方で、市民に対する議会の現状を知ってもらうこと、意識改革のリターンが大きい。なので覚悟を決めて公開した。
このように覚悟はリスクとリターンが何かを明確にし、リターンが大きい場合に決まる。何かに挑戦する時は、リスクリターンを考えて、プラスになる時に、根拠ある覚悟となり挑める。

【役割と責任】
自身の役職の役割と責任を考えることは重要である。なぜなら、明確な線引きを認識することで、責任を果たすために努力する領域に労力を注力できるからである。
例えば、道の駅に、無印の誘致をする提案を議会に提出する。市としてのメリットはかなり大きいが、議会では市長の意見は嫌だという感情的な意見で否定される。だが市長は落ち込まない。なぜなら、自分の市のメリットになる提案という役割を果たし、議会もその提案についてジャッチするという役割を果たしているから。
一方で、市の職員のマネジメントは市長の役割。そのため、職員のミスは市長が責任を取る。それが役割である。

【全体を通りして】
自分の理想とする政治家を実現する。そのために覚悟を持ってやってますよ。
その覚悟は決して無謀なものではなくて、リスクとリターンについて考え、リターンが大きい。だから根拠ある覚悟として、挑戦してますよ〜ということについて書いてあった。

【感想】
最近のこのめちゃくちゃ細かく分けて章立てて書いてある本読みにくいからやめて欲しい。
もう少し長めで、章の中で区切ってもさ3つぐらい。それぐらいでまとめて主張を書いて欲しい。
自分の中で却ってまとめにくい。

本の内容として、読みたかったことと違ったかなー。福岡市の市長、高島さんの『福岡経営』の本みたいな内容を期待した。もう少し、銀行時代の話からどういう思いで市長に立候補して〜の部分が欲しかったかなー。
まあタイトル通り「覚悟」を中心として書かれているから、タイトル通りっちゃそうなんやけどね。
文章とか言葉は濃いんで好きなんやけどね

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