デ・キリコ展 @神戸市立博物館 へ行こう!
2024年9月14日〜12月8日まで神戸市立博物館でデ・キリコ展が開催中。
デ・キリコといえばシュールレアリスムの画家というイメージを持っていましたが、意外とシュールレアリスム一辺倒ではないんだな、という新しいを発見があったおもしろい展覧会でした。
西洋美術オタクのわたくし。
僭越ながら、ここ、おもろ〜!を3つほど。
1、「チャレンジャー」 デ・キリコ
冒頭にも書きましたが、デ・キリコはシュールレアリスムの印象が強かったので、勝手にダリ、マグリットと「お友達」くらいに考えていました。
デ・キリコが影響を与えた芸術家も多い一方で他の芸術家から影響を受けていたこともわかります。
古典絵画、ティツィアーノ、キュビズム、ルノワール、などなど。
「形而上絵画」という独自の表現方法を確立しながら、過去や同時代の芸術家のいいところは積極的に取り入れる。貪欲な芸術家だったんだろうなぁと想像してしまいます。
2、気になるクルクル
デ・キリコの「形而上絵画」によく出てくる両端に渦巻きがあるモチーフ。通称「クルクル」(私が呼んでいるだけです)。すごく気になります。
このクルクルを見ると、バイオリンのf字孔を思い出します。f字孔とはバイオリンの音をアウトプットする孔で、アルファベット小文字のfをモチーフにしているそうです。似てません?
展覧会のキャプションでは伝統的なモチーフと説明がありましたが、デ・キリコはドビュッシーと一緒に仕事をしたこともあるようで、バイオリンのf字孔からインスピレーションを受けた可能性もあるのでは?と想像せずにはいられません。
3、光と影と
デ・キリコの作品を観ていて強く感じたこと。
影が濃い。形而上絵画では影がより際立って描かれているな、と。
陰影というよりも影。
この影の濃さ。どこかで経験したことがあるような。
イタリアの日差しが強かったのを思い出しました。日差しがきつい、というよりも日差しが強いという感じです。湿気がないので直接的に日光を感じるというか。乾いた日光というか。
デ・キリコのこだわりが詰まった「影」。最終的にはそれ自体が動き出してモチーフになっていました。どんだけ影好きやねん。
4、まとめ
新たなデ・キリコの一面を見られたという点でとても興味深い展覧会でした。
「ネオ・バロック」とか「シュルレアリスム」とか専門用語が多めだったので、玄人向けの展覧会だったのかもしれません。
中学生が授業の一環?で展覧会を観ていましたが大丈夫だったかな、とちょっと心配。
ここまで読んでいただきまして、Dank u wel !!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?