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参考にならない我が家のオランダ移住 6 (娘の怪我)

こんにちは。ローテンションでちょっと無茶した移住話を書いている オランダ在住10年目の hana です。昨日は次女と近くのkunstcafe (オランダ語で kunst はアート) へ。フリーライブをやっていたので白ワインとポテト、次女はアイスを食べながら音楽を聴いてきた。夏の間は夏至を過ぎても10時台まで明るいので夜 外出しやすい。それでは9年前にタイムスリップ。

ビザ待ちの日々

やっと住所が決まり、あとはビザがおりるのを待つ日々。その間にもどんどんお腹は大きくなってくる。ビザがおりないとオランダの身分証明書や市民番号がないので保険に入れない。(もしかしたら方法はあったかも知れないが、当時の私たちには知る由もなく) 妊婦検診も受けないまま日が過ぎていた。

娘のケガ

当時2歳になったばかりの娘と2人で静かに暮らしていたのだが、ある日 家の冷蔵庫のドアに娘の小さな指が挟まってしまった。誰もが想像する柔らかいドアではない。やたらと古い冷蔵庫で、妙に頑丈なステンレスの金具でドアが付けられており、その金具で指を挟んで肉をえぐって出血してしまったのだ。

もちろん娘は泣き叫ぶ。まずは夫に電話だ! と、思ったらまさかの電話を家に忘れて仕事に行っているではないか。パニック。インターネットがないので救急の電話番号が分からない。それくらい調べていなかった自分を恨んだが、そんな事を今言っても仕方ない。病院もどこに行けばいいか分からない。しかも秋だったので日が沈むのが早く、辺りは既に暗い。どうする、私。

天使が舞い降りた

Den Haag の友人に電話をかけて救急の番号を教えてもらう。次に Amsterdam のSさんに電話をして状況説明。住所の発音が難しいと思うから、近所の人に助けてもらった方が良いとアドバイスをもらう。ごもっともだ。オランダ語の発音は今でも難しいと思うくらいだから、当時は自分の家の住所の発音など分かるはずもなかった。

何度か挨拶をしたことのあるグランドフロア(1階) に住むモロッコ系の移民家族 (おそらく2世か3世と思われる) の家を訪ねた。今でも私の英語力は大したことないが、このころは本当にお粗末なものだった。それでもなんとか状況を説明すると、家に入れてくれ、娘のケガを手当てしてくれた。私には「落ち着いて、そんなにひどい怪我じゃないから大丈夫」と言って落ち着かせてくれた。

「ところであなた、お腹が大きいけど健診に行ってる?」奥さんが私のお腹を見て心配してくれている。私はまだ移民してきたばかりでビザ待ちをしていてIDがないこと、だからまだ保険に入れていないことを説明した。すると事情を理解した奥さんが「私が予約を入れるから、あなた明日病院に来てちょうだい」と言う。なんと彼女は近くの総合病院のしかも産婦人科の受付をしているというではないか!! こんなことがあるのかと本当にビックリした。

こうして私は翌日、オランダで無事に妊婦検診を受けることが出来たのであった。ちなみにその後無事に保険に加入できたので、大きな出費はなく出産を迎えることになる。


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