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漫画「ランウェイで笑って」が感動的で素晴らしい
服飾というものは時代によって様々なものが流行するが、その時代を象徴するものであり、人間の歴史そのものだともいえる。
その服飾、そしてモデルにフォーカスを当てた漫画が「ランウェイで笑って」である。
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ランウェイとは「時間制限の設けた道」とい意味で、滑走路やファッションショーの花道に使われる言葉だ。
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この漫画のランウェイは後者のファッションショーの花道であるが、このランウェイで笑うことはご法度である。服のための祭典であるため、モデルは無表情で服を魅せる役に徹する必要があるが、この漫画のタイトルは「ランウェイで笑って」となっており、その笑ってがまさに核心となっている。
第一期のみアニメ化されているが、第二期は発表されていないため、おそらく制作はないものと考えられる。
個人的には漫画の出来が非常にいいため、アニメ化ではなく原作でも十分すぎるほど楽しめると思う。
そんな「ランウェイで笑って」を紹介したいと思う。
自分を曲げず夢に向かってひたむきに
登場人物全てがそれぞれの夢や目標向って頑張っている。
やり方や情熱の在り方は様々だが、その苦悩する姿に胸を打たれる。
その努力が結ばれる瞬間がこの漫画の最大の魅力だと思う。
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上記は主人公のひとりである千雪(ちゆき)のワンシーンであるが、背の低い千雪が助っ人でモデルとしてファッションショーに参加することとなったが、150cm代の千雪に対して周囲が心配になったシーンでの一言。
瞬間的に千雪のひたむきな努力が報われた瞬間で、個人的にはグッときたシーンである。
何かを成功させるのは相応の努力が必要になってくるが、だからといって成功するとは限らない。
そんな中、努力を継続するのはかなり難しい。
150cm代とモデルとしては絶望的な身長でも体つくりやモデルとしての技術を磨いてきた千雪が全くの他人から認められる瞬間は、読者として熱くなった。
そのあとも様々な人物が登場するが全て当然のように努力しているが、どんな形であれ報われる瞬間を描いている。
もちろん現実ではすべての人が報われることなどありえない。
だが漫画だからこそ、そしてこの登場人物たちの努力量だからこそ起こり得たのだと感じさせられる。
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佐久間美依(さくまみい)の努力がやっと報われたシーンで、このキャラは長い間苦しんでいた。
何もしても上手く行かず、諦め半分。
でも情熱は持ち合わせており、持てる力を活かして行動している。
得手不得手も理解しており、そのうえで行動する彼女だが、失敗も多く描かれているため、一番人間らしいキャラだといえる。
最初のほうは心配なキャラだったが、最後のほうは頼れる存在であり、愛されるキャラのひとりになっていたし、彼女が報われることによって自分自身が報われたように感じることができたほど、読者に一番近いキャラだと思う。
ファッションについて理解が深まる
服飾の世界はなかなか理解し難いところがあるがこの漫画はカジュアルに描いているため、私のような素人でも簡単に理解することができた。
時代背景やファッションショーの存在意義やデザイナーの仕事などファッションに関わる様々なことが分かってくる。
とくにデザインを服におこすパタンナーの存在は、一般的ではなく知らない人も多いと思う。
いつも見る服の形の名称もある程度、分かるようになるためファッションが楽しくなるのは間違いないと思う。
そういった意味でもこのランウェイで笑ってを見る価値は十分にあるといえるだろう。