関東フットサルリーグ2部第8節 レビュー

今節で関東フットサルリーグは後半戦に突入しました。今年も半分終わったのかぁ…と思っていたんですが、まだほぼ8月なんですよね。今季は本当にハイペースでリーグ戦が進行していますが、これから残りは1試合1試合が空くことが多く、またリーグ戦は違った様相を呈しそうです。例年は秋にリーグ戦がどんどん重なり、同時に選手権も重なっていくことでまさに火事場を迎えるのですが、今年はそういう意味では明確に山場が分かれました。
そんなリーグの後半の開幕節、mmは運営ということで、私は免除を受け、今節は自宅でリアルタイムで見たり見なかったり、のんびりしていました。ただ、やっぱり試合を見ていると、どこか会場のあの雰囲気が恋しくなるものですね。前節アズヴェールさんに目も当てられないほどボコボコにされて軽くヘラっていた私ですが、やはりもうしばらくこのスポーツは私を離してくれなそうです。きっと、関東リーグの方々なら、多かれ少なかれわかっていただけるのではないでしょうか笑。
そんな感傷を感じながら振り返る、第8節です!

プレビューはこちらです!


フウガバッファローズ vs. シュプレモヴェント群馬
結果:5-1 バッファローズの勝ち

内容的にはかなり競った試合だったと思いますが、最終的にはバッファローズの貫禄勝ちとなりました。
前節ようやく勝ち点を拾った群馬でしたが、この試合もその流れに乗って、前半は決定機をかなり作りました。バッファローズもチャンスは作っていましたが、順位的にも下位の群馬にどちらかというと分のある流れだったのではないでしょうか。そしてその流れのまま、群馬に先制点が訪れます。ここで前半を折り返せたところまでは、かなり計算通りだったと思います。
ただ、後半に入ると、バッファローズの波状攻撃に群馬が徐々に押され始め、支えきれなくなっちゃいました。特に、群馬はゴール前に送り込まれたボールを「遠くに弾き出す」ということができなくなっちゃいましたね。フットサル界では簡単に外に蹴り出したりしてクリアすることを「チーラする」って言ったりするのですが、実はこれもまた技術なのだということをこの試合は私たちに教えてくれた気がします。きちんとゴール前にボールを送り込み、攻撃を最後まで成立させたバッファローズの力強さがお見事でした。

<個人的MIP>
バッファローズ監督 窪堀宏一さん
今季からバッファローズの監督に就任したフットサル界の著名人です。私は個人的に昔から窪堀さんにお世話になることが多く、今季も会場で声をかけさせていただくと気さくに話していただけてありがたい限りです。
試合中は大抵まっすぐスッと立って試合を見つめている窪堀さんですが、こういう試合ってとても修正が難しいんですよね。前半、悪いパフォーマンスってそこまでなかったと思うんですが、それでも負けてるという。しかし、こういう時にもしっかりとチームを持ち直してくる腕が流石だなと思いました。
ちなみに、最近つい出来心でTwitterで弄ったところ、トップの監督にまで見つかるという粗相を引き起こしてしまいました。しかし、真実は定かではありませんが、どこからどうみてもカシスオレンジ1杯で潰れてそうな顔をしているということだけは固く言っておきたいと思いますね。

栃木シティ vs. フェニックス横浜
結果:3-6 フェニックスの勝ち

激闘でしたね!
ここ数試合好調の栃木シティでしたが、この試合もノリにノッてました。前回も言った気がしますが、基本的に守備がかなり固く、またそこからゴール前にボールを送り込むという1連のパターンがシームレスに繋がっているのが今季の栃木の好調を支えている気がします。開幕早々にゴールを奪い、その後も追いつかれつつも突き放し、後半の序盤までは十分な試合でした。
しかし、フェニックスの爆発力というか、「どんな形でもチャンスを作れる」という魅力がこの試合では効きました。昨季からそうですが、どの局面でも隙がない分、このチームは「これがダメだったらダメになる」みたいなことがないんですよね。保持が上手くいかなくてもワンチャンスのドリブルで、セットプレーで、はたまたカウンターで。どの局面でもチャンスが作れるというのは長いリーグ戦を戦う中で、こういう試合をひっくり返せるのは本当に強いです。この試合でも先行されつつも、要所で得点を奪い返して勝利。次節はmmなのですが、こういう試合で乗られちゃうなぁと思ってちょっと不安な気持ちになる、そんな試合でした。

<個人的MIP>
フェニックス#9 森本怜太郎選手
誰も文句ないMVPじゃないでしょうか笑。三度先行されつつも、たった一人の個人のドリブル突破三発で、栃木に追いつき、負荷をかけ続けた今季加入のエースです。栃木はこの試合、どうしても彼を止められませんでしたね。緩急を駆使ししたドリブル、大きな体を活かした突破、そして右足、左足問わず、本当に鞭みたいに足を振り抜いてとんでもない弾道のシュートを打つ選手です。
彼は関東大学リーグに在籍していた選手でもあり、得点王とMVPのダブル受賞というわけのわからない記録を打ち立てた選手なのですが、今季フェニックスに加入していると知って震えましたね。流石にまだ今季加入ということでフィットしきっていない印象はあったのですが、こういう試合が続けばのってくるかもしれません。今後試合するチームを恐怖に陥れる、そんな活躍でした。

AOH vs. 町田アスピランチ
結果:0-8 アスピランチの勝ち

アスピランチの完勝で終了となりました。
前節に続きAOHは少しずつらしい崩しも見られるようになってきましたし、惜しいシーンも十分あったと思います。しかし、開始からやはり自陣でのロストなどで失点を重ねてしまいました。全体としてみてそこまで悪いとは思わないのですが、このリーグは少しでも隙を見せれば容赦をしてくれません。そういうところの難しさを、この試合でも突きつけられた形になりましたね。
アスピランチは前節、バッファローズに初の黒星をつけられましたが、今節も何も変わらず。ああいう試合の後は本当に自分達を取り戻すのに苦労するはずですが、こういうところが1部経験者の貫禄なのでしょうか。本当に素晴らしいですね。少しくらい色気を見せたりしてくれてもいいのになぁと思ったりはするので、今度は得点後にカメラに向かってゴールパフォーマンスの一つでもしてほしいものです。これでアスピランチは未だ実質首位を走る形に。どのチームが次に黒星をつけられるか、挑戦していきたいところですね。

<個人的MIP>
アスピランチ#18 杉田魁聖選手
アスピランチなんですが、正直なところ、全員のレベルが均質に高質なせいで、かえって「MIP」という形にすると印象に残る選手がいなくて困っています。いや、いいフットサルだし全員上手いんですが、たまには自分でピンチを作って自分で止める、みたいな見ているだけでヒヤヒヤする選手とかいないんでしょうか。ちなみに私はそういう選手が大好きなので(ファンとしてですが)、そういう選手が出てきたら毎試合選んじゃうと思います。
話が逸れましたが、以前も言った通り、この18番のピヴォが非常に目立ちます。ピヴォっていうのは基本的に守備に難があったりすることもあるんですが、本当に守備も上手く、かつ周りも使えて点も取れる、仕掛けられるということない選手ですね。ついでに、いつもいいねをつけてくださっており、いつもありがとうという気持ちですね。

クエルボ埼玉 vs. 情熱ロンリネス
結果:2-0 クエルボの勝ち

作者調べのお酒強そうダービー、勝者はクエルボとなりました。実際お酒とか飲んだんでしょうか、目撃情報をお待ちしています。
それはさておいて、クエルボこの試合も豪傑揃う情熱の選手をスルスルと抜いて行っていて、本当にブレないですね。また、そこまで組織だってガチガチに守るっていう感じはないんですが、このチームは「フワッと全体を管理する」みたいなのが本当に上手いです。パッと顔を上げた時に、「なんとなくどこも空いてそうなんだけど、どこも見られてる気がする」って思わせるのが上手いですし、相手の行動を読み取って守備することができている印象です。情熱もかなり二人組の関係で裏抜けをしかけたりしていたんですが、ふわりと足が伸びたり管理されていたりして、困っちゃいましたね。
それでも、第2PKを獲得したり、最後は退場者を出すまで追い詰めましたが、得点は奪えず。情熱は本当に難しい時間を過ごしていますね。困りものなのが、「別に悪くない」ってところにあると思います。ただ、自分達の出したいものが、出したい結果がどこか出しきれない、内容はそこまで悪くないはずだが…といったような感じでしょうか。こういう時に漫画であれば救世主の一人が海外から帰ってきたりするんでしょうが、そういう選手が内部から出てくるんでしょうかね。彼らも次の試合がmmということで、私たちが引き金を引かないように注意したいと思います。

<個人的MIP>
クエルボ#23 新居裕之選手
身体が特段大きいわけではないのですが、特徴的な見た目で個人的にはクエルボの象徴みたいな選手だなと思っています。mmにも同様に身体の大きくない選手がいるのですが、ほぼ化け物の揃うこのリーグで活躍する小柄な選手には、それなりに突出したものがあるからこそ。この選手もその一人で、本当にボールのフィーリングが素晴らしく、スルスルと前にボールをドリブルで進め、ほぼノーモーションでボールをゴールに飛ばせる選手です。この試合では最後は退場してしまいましたが、1得点1アシストと大車輪の活躍でした。また、異議で退場というのも、勿論ご本人からして不服があることでしょうし、こうやって触れるべきではないのかもしれませんが、フットサルに対する意気をすごく感じて私は嫌いになれませんでしたね。

ロンドリーナ vs. BRB
結果:4-5 BRBの勝ち

また大味な試合をBRBがしてました。一時2-0となるも2点追いつき、その後3-2、3-3、4-3と三度先行されつつも、最後に逆転。見ている側からすると、気が休まらなかったと思います。今季が始まった時はアズヴェールが大味担当だったような気がするのですが、節が進むにつれてBRBが大味な試合を担当するようになってきましたね。
BRBは、正直なところめちゃくちゃ上手いですし、点はセットプレーを始め、かなり取れるのですが、今季はなぜか連続失点であったり、開始直後の失点であったりといったものが嵩んでしまっています。試合をコントロールする上で、ちょっと大事な時間帯に失点してしまっているのが苦しんでいる原因なのかもしれませんね。とは言え、この試合でもセットプレーからのスーパーゴールを始め、単純にゴールに突き刺す力(そこまで持っていく力)が高すぎて衝撃的なゴールがたくさん見られました。
ロンドリーナに関しては、やはり失点したくない段階での最後のゴールを守るところでの精度で、若干隙を見せてしまったでしょうか。全体としてピヴォとアラの突破をはじめとして、かなり強力なチームにはなっていると思うので、その辺りの調整さえ効けば今後の結果にも繋がっていくような気はしますね。

<個人的MIP>
BRB#8 岡村拓海選手
最後の決勝点を決めた選手です。試合終盤、ピヴォとしてボールを収め、オーバーラップした選手に渡すと、きちんと最後までゴール前に詰めていました。こういう連続性がBRBの魅力的なところで、例外なくちゃんと最後ゴール前を埋められるからこそ、こうやって結果にも繋がってきているのだと思います。
ちなみに、この選手を始めBRBは結構細めの選手が多くて、あの青のユニがよく映えるんですよね。なんかどことなく、スーツみたいな印象を受けます。個人的に、関東リーグの中でも割とベストドレッサー賞ですね。皆さんの好きなユニも、ぜひ聞いてみたいところです。

順位の確認


バッファローズが暫定で首位となりましたが、実質勝ち点は今節では特に変動がありませんでした。上位陣が勝利し、徐々に形成されてきた中位陣にも拮抗した試合が続いていますね。降格圏に関しては、群馬とAOHがやはり出遅れる形に。
今季は自動降格はないものの、下位2チームは入替戦に回ることになります。関東フットサルで最も難しい、関東入替戦というコンペティションに回るのはどこも避けたいはず。そのためにも、折り返しの今後、激戦は必至ですね。

次節は9/2(土)。会場は小瀬スポーツ公園と、山梨県での開催となります!
それではまた!


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