関東フットサルリーグ2部第9節 レビュー

もう1週間以上も経過してしまいましたが、先週の土曜日で、前々から繰り返し述べている連戦が終了しました。本当に休みになればよかったのですが、相変わらず週明けから仕事に行った社会人の皆様、本当にお疲れ様でした。
最後を飾ったのは山梨、という本当に鬼の連戦でしたが、試合ではタンカが介入するような大怪我、というのはほぼなかったのではないでしょうか。もちろんチームのトレーニングなどでトラブルは各チームあった夏だったとは思うのですが、会場の場でそういったことがなかったことはリーグ全体で誇っていいことなような気がします。全部、お互いの高い集中力のなせる技でしたね。

さて、そんな関東2部ですが、今節でいよいよリーグの趨勢が決まってきました。昇格、降格どちらも激しい接戦が続いた今季ですが、ここからは各々の戦線で一旦戦うことになるやもしれません。もちろん、そんな予想が外れるくらいの熱戦を期待したいところですが、あくまで私はこの場では中立点。そんなことを考えながら、前節を振り返っていきたいと思います!

プレビューはこちらです!


フェニックス横浜 vs. FCmm
結果:3-0 フェニックスの勝ち

敗北しました!
いやー、しかし、この試合は結構高質にやれたんじゃないでしょうか。1点も奪えなかったのはもちろん反省点なのですが、内容的にはお互いにいいところをそれなりに出して、お互いに相手のストロングをそれなりに消して殴り合いました。昨季はフェニックスに割と一方的に殴られ続けてしまったのですが、明らかに相性が悪い相手にこういう試合ができたのは長い目で見たらそこまで悪くないかなとは思います。
そうはいっても、もちろんこういう試合をはっきり勝たれてしまったのはめちゃくちゃ悔しいです。簡単に言えば、前半にセットプレーを押し込まれて1失点、後半に前に出たところを返されて2失点、という流れだったのですが、相手に点を与えたくないタイミングで、割とこちら側のはっきりしたエラーが出てしまったのがやっぱり弱さなのでしょうし、逆にそういうのをはっきり勝ち切ってくるのがフェニックスの強さですね。ただ、こういう試合から学べるものは本当に大きいですし、学んで血肉としていかなくてはいけません。
とは言え、フェニックスの球際の強さが、この試合でははっきりと光りました。mmの数的優位になりかけたシーンも大抵フェニックスが球際を捻りとってあんまりチャンスにできませんでしたし、最後ゴール前まで死ぬ気で撤退してくる圧にやられてしまったところもありましたね。
これでフェニックスが優勝戦線へ残留。mmはかなり優勝は苦しい状況となりました。全体的に勝たなければいけないタイミングで勝ち点を拾えていないので、文句のつけようもありません。ただ、可能性が0ではないということで、後悔しながら邁進していきたいと思います。

<個人的MIP>
フェニックス#41 松坂侑樹選手
割と1点を争うゲームにはなったのですが、最後の最後、mmに訪れたチャンスを全部止められちゃいました。こっちが決定機を枠外に飛ばしたシーンも、最後このゴレイロが全部最善のセーブをして視野に入ってきたからこそな気がします。もちろん、他の選手の全力の守備あってこそではあるのですが、決定機をバチッと止め切られちゃうと、やっぱり流れは持っていかれるもの。その点で、この試合ではこちらのゴレイロが印象に残りました。

バッファローズ vs. アズヴェール藤沢
結果:1-0 バッファローズの勝ち

0-0が続きましたが、試合終了残り15秒で、自陣からのロングボールが直接ゴールに吸い込まれてバッファローズが勝利となりました。
試合自体はどうだったかというと、かなりバッファローズのペースではありましたね。アズヴェールは前からプレスをかけてハメにいってはいたのですが、中々ピヴォへの線を封鎖できず。寄せているが前のピヴォにボールが入ってしまう、寄せているが故にゴール前がズレる、という二重苦でかなりピンチ自体はアズヴェール目線、多かったように思います。ただ、本当にピヴォへのコースが空くのは一瞬でしたし、フィクソも前取りを狙う中で、バッファローズは本当に異常なピヴォ当ての成功率でした。
とは言え、ほぼ0-0となったように最後までアズヴェールも身体を張ってゴールを割らせず。途中のセットプレーやカウンターの5、6の決定機を決め切っていれば…という試合でしたね。
最後のロングボールに関しては、一番可能性の高いボールをバッファローズが蹴ったとそれにつきるでしょう。もちろんアズヴェール目線で改善の余地はあるのでしょうし、そういった反省はされていると思いますが、あのボールの処理はとても難しいです。タイムアウトの後、切れた頭であれが蹴れる#31崔選手を褒めるべきでしょう。

<個人的MIP>
バッファローズ#16 伊藤諄哉選手
めっちゃ好みの選手!ということで。前にも紹介した気がしますがね(覚えてない)。まずフォルムがめっちゃ好みで、スラッとしてて手足が長いです。でもパワーに欠けるってことはなく、見劣りはしません。何より味方へのサポートのタイミングが絶妙すぎて、この試合でも一瞬空くピヴォへのコースをズバズバ通していました。こういうパスが好みなんですよねぇ。それだけじゃなくて、右左でもスパッと蹴れるシュートも持っていますし、関東リーグでもトップ10には余裕で入ってきそうな選手でした。

町田アスピランチ vs. クエルボ埼玉
結果:3-1 町田アスピランチの勝ち

硬い試合でしたが、手堅くスコアを重ねたアスピランチの勝利で終わりました。3点先行し、1点返されましたがそのまま終了。手堅いですね、何度も言いますけど。
クエルボは相手が前プレだからか、準備してきたのかはわかりませんが、前から来るアスピランチに対して、いつもより積極的にロングボールを放り込んでいました。それに対してのアスピランチの対応はかなり的確でしたが、持ち味の統率取れた守備はあまり出番がなく、どちらかというとボールを持つシーンが多かったですね。
そんなアスピランチのボール保持は、いつものアイソレーションというより、クエルボのふわりとしたハーフプレスでカウンターを食らわないように、という配慮か、ボールを回しつつ伺う形が多かったです。もしかしたらアイソレーション一辺倒で行けばもう少し点が取れたかもしれません(実際2点目はアイソレーションでした)が、1点目をフリーキックで奪ったあとは、無理に仕掛けて奪われてスピードに乗られるより、この方が良かった気もします。そういう意味で、スコア差と勝つ確率をきちんと天秤にかけられていたのかなと思いますし、さすがでしたね。
これでアスピランチの実質首位は変わらず。優勝戦線はついに、アスピランチ、バッファローズ、フェニックスの3チームに一旦絞られることになりました。この3チーム同士もかなり試合が終了していますし、引き摺り下ろされない限り、一旦はこのチームがあと4試合を牽引することになりますね。最後に昇格、1部入れ替え戦を掴むのはどのチームでしょうか。

<個人的MIP>
アスピランチ#3 木村颯也選手
2点目、12mから右足カットインで叩き込みました。失点しそうな感じがあったわけではないのですが、これで試合を決定づけましたね。アスピランチはそのグループでの力が注目されるところですが、各々がかなり広いシュートレンジを持っています。フリーで打っちゃうと、コースも結構バラバラでかなり止めにくいシュートが飛んでいくので、これは本当にクオリティですね。あと、何度も言いますがこういうスラッとした選手が飄々と喜んでるのが私は大好きなので、その点でもめちゃくちゃよかったです。

ロンドリーナ vs. シュプレモヴェント群馬
結果:4-2 ロンドリーナの勝ち

関東入替戦へ進むチームを決める裏天王山は、ロンドリーナが逃げ切りました。開始からお互いに出方を伺う試合でしたが、ミドルレンジからのゴラッソで群馬が先制。しかし直後にロンドリーナがゴレイロ回避で追いついて、前半終了間際に相手のロングボールを引っ掛けてロンドリーナが逆転しました。地味にこの前半終わりの得点が群馬的には痛かったですね。
ただ、後半に入ると一瞬のボールダッシュから独走した群馬が同点に。そのまま2-2の時間が長く続きましたが、最後にゴレイロの回避からまたもロンドリーナが突き放しました。
ロンドリーナは、開幕時点ではそこまで脅威ではなかったゴレイロ回避が相当整備されて、そこから2点生まれた、というのはめちゃくちゃポジティブでしたね。適当な位置に適当な選手が配置され、最後ずれるように設計されていたように思います。そこをきっちりゴールに繋げられた、という点でもポジティブな要素が大きいのではないでしょうか。
これで降格圏も後の結果と合わせて、AOHと群馬がかなり硬くなってきました。もちろんまだまだわからないのですが、ロンドリーナとしては、ひとまずホッとする勝利だったのではないでしょうか。群馬としては、ここから上位対決が続く中で苦しい展開です。まずは一矢報いていきたいところですね。

<個人的MIP>
ロンドリーナ#5 片倉泰星選手
貴重な逆転弾、勝ち越し弾を奪いました。特に勝ち越し弾の方に関しては、相手に当たってコースが変わっていたかもしれませんが、いいコースに吸い込まれてくれましたね。思い切りよくシュートが打ててシュートもパンチがあるので、今季は彼の右足は貴重なクオリティになっています。これから試合数が多いわけではないですが、ゴールを量産していってほしいですね。

栃木シティ vs. AOH
結果:14-3栃木シティの勝ち

栃木シティの圧勝で終わりました。AOHはPPをやっていないので、完全に栃木シティをのらせてしまいましたね。
得点としては、
・ボールを奪ってからのカウンター
・セットプレーと、そのこぼれをゴール前で押し込む
の2つが主ですが、最後ゴールを奪うところでAOH的には全部吸い込まれちゃう日でしたね。
ただ、こんだけ点差がついた試合ではあったものの、AOHとしては何なら一番勝つ確率が高そうな内容ではあった気がします。もちろん失点がこれだけ重なれば勝つことは難しいのですが、それでも失点のパターンはそこまで豊富ではないですし、何よりファイトの姿勢みたいなものはここ数試合でAOHから一番感じたかもしれません。ゴール前に迫るシーンもそれなりにありましたし、こういう時はジッと耐えてやりきるしかありませんね。
最も、AOHは次節で入替戦が確定する可能性も残っているだけに、後がなくなりました。勝ち点3を目指して、次節の戦いに期待したいです。

<個人的MIP>
栃木シティ#10 西浦來人選手
この試合でハットトリックを決めて、見事現状得点王に飛び出しました。ゴール前の反応がかなりよいですし、献身的にゴール前に飛び込める主将ですね。そこまで爆発力がある!というタイプではないのかもしれませんが、コツコツ得点を積み上げてここにいるわけで、本当に素晴らしいと思いますね。
ちなみに、今季は得点王争いもめちゃくちゃ熾烈で、9点が2人に8点が1人、6点が4人とハットトリック圏内に7人がひしめいています。残り4節のこの争いも注目しましょう。

現在順位


今節で昇格争いはアスピランチ、バッファローズ、フェニックスの3チームに(一旦は)絞られました。これ、開幕前に展望で予想した3チームでしたね…。そういうの当てなくてもいいので、mmがここに食い込む世界が見たかったのですが。しかし、この3チームも苦しい試合を経験しながらここにいるので、文句はありませんね。この上位チームを引き摺り下ろすために、各チームは頑張っていきたいところです。
一方の降格圏は、次の試合、群馬は勝利しなかった時点で、入替戦に回ることが確定します。激しい混戦となった関東2部ですが、ようやく収束してきました。中盤戦も次の試合で折り返し。いよいよ、白熱の終盤戦へと突入します。ここからは試合が空き空きでくるため、各チームまた違ったマネジメントをしていくことになりますね。それも含めて、本当に楽しみです。

次節は9/30@栃木県の県南体育館です!
またお会いしましょう!

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