『錦川のサツキマス、錦鱒を追って(2022①)』人生釣り三昧#65
都会では画面上の世界が物凄い勢いで進化する中、未だに釣った魚と野菜を物々交換し続けるような今の田舎暮らしもやっぱり悪くないなぁと思うかずおかです。
#少し前に釣ったイサキはジャガイモと玉ねぎとスナップエンドウとニンニクになりました
さて。
今回は『錦川のサツキマス、錦鱒を追って(2022①)』というタイトルで今年のサツキマス釣行についてお話ししたいと思います。
その年の最後にまとめて釣果や感想を書くのも良いかとは思いましたがそれだと長くなりすぎる気もしたのでこのような形で()内に年と番号を振っていく書き方にしてみました。
しっくりこなければまた変えるかもしれませんが細かいことは気にせずまぁよろしくお願い致します。
という事で早速本題に入っていきます。
▼再挑戦までの経緯▼
サツキマス釣行と言えば2年前。
先輩の遠征釣行にお共にしてスモルト化しているけど微妙に尾がピンク色っぽい1尾を釣ったのが最後の釣果です。
別にこれをサツキマスと自分に言い聞かせればそれでも納得出来た1尾だったとは思いますがサツキマスと本気で向き合っている人が「少し違うかも」と思うのならそれは違うんだと思い、どこかモヤモヤしている気持ちがずっと残っていました。
そんな気持ちを抱えつつも昨年はあっという間に5~6月が過ぎ、気付けば一度もサツキマス狙いで錦川へ足を運ぶことなく季節は過ぎ去っていきました。
そして迎えた2022年。
自分の中でなぜ急に気持ちが再燃したのかは上手く説明できませんがあの時心の中で引っ掛かっていた何かが5月に近くなるにつれ大きくなるのを感じていました。
このまままた季節が過ぎるのを待つだけだと来年以降も同じモヤモヤを抱えそうな気がして今年は「ちゃんと向き合ってみよう」と決意。
迎えたGW終盤。
諸々の予定を前半~中盤に済ませ2日程は錦川へと足を運ぶためにスケジュールを確保。
4月頃から雨量と川の水位は意識して見ていましたが水位が大きく変わるほどの環境変化は殆ど無かったのでまだまだ下流側のポイントに溜まっているだろうなぁと判断。
釣行当日も2年前回った場所と新たに気になっていた場所を下から回ってみる事に。
1カ所目は広めのポイントを狙ってみましたが反応は無し。
2カ所目は川幅が狭まるちょっとしたたまり場になりそうなスポットへ。
サツキマスを狙うアクションや流し方も人それぞれですが僕はタックルや使うルアー、考え方の問題なのか…
こと渓流釣りにおいては寄り添う釣りというか狙い方が苦手です。
安定した釣果を出すためにはそれも練習しなければならないのですが多分タックル的にもそれがしにくいというのが大きな理由。
となれば今ある武器で狙うしかないわけで…
今はサツキマスをテリトリーから引っ張り出せるルアーを使って、しっかりとルアーを動かして狙うというスタイルに落ち着いています。
その狙い方に絞って考えると精度が出せないポイントと引っ張り出すイメージを鮮明に描きながら狙えるポイントが自分の中で割とはっきり分別出来るようになってきます。
2カ所目のポイントはそれでいうと後者。
テリトリーから引っ張り出すイメージをしながらしっかりと誘い続けること数投…。
ルアーが上手く流れに乗り、誘い始めたコースの途中。
急にルアーの後ろでギラつく銀色の魚体!!
上下左右に飛び跳ねるミノーの後ろで舞い踊るかのように泳ぐのは間違いなくサツキマス。
イメージしていたからなのか単に集中していたのか、直感的に「だめだ、このキャストじゃ最後に詰めさせる距離が足りなくなる…」と判断して急いでルアーを回収しテリトリーへと帰らせたサツキマスをじっくりと観察。
少しだけ間をおいて、若干コースを修正して再度アプローチ。
そして再びルアーの後ろで舞い踊り始めたサツキマス!
「頼む、いける!掛かれ!」と心臓をバクバクさせながら一回一回のアクションに集中。
そして遂にリアフックがサツキマスの口を捉えた瞬間鋭い引きが手元まで伝わりました。
そこからはネットインまではもう体が勝手に動いていました…。
途中フロントフックも良い位置に掛かり、バレる可能性は限りなく低いであろう掛かり方はしていましたがずっとヒヤヒヤしながらファイトしていた気がします。笑
顔付き、魚体の色、そして尾びれ。
全てを見て「これは、サツキマスだと思う!」と自分は納得できましたが報告と最終確認がしたくて先輩へとすぐに連絡。
その後、写真を撮ってリリースし余韻に浸っていると先輩からも「完璧やね!素晴らしいサツキや!おめでとう!!」と連絡があり一安心。笑
自分でもびっくりするぐらいあっさりと釣れてしまい時刻はまだ朝の9時を回ったぐらいでした。
ただ、この一匹をしっかりと心に刻んでおきたくてしばらくは風にあたりながら景色を眺め余韻に浸っておりました。
ようやく先輩の気持ちが分かったような気がします。
この時間、本当にととのうというか、余韻に浸るの意味を始めて知ったような感覚と言っても過言ではない程でした。笑
しばらく余韻に浸った後、もう1カ所だけ気になる場所があったのでそこだけ狙ってみるとすぐさまチェイスがありましたが仕留める気にならず「また次に来た時に遊んでくれよ」と思いながらその場を後にしました。
▼浪漫はあるが幻ではない▼
そんなこんなで2022年は初釣行からサツキマスをキャッチすることになったわけですがその翌週末、また僕は錦川へと足を運んでいました。
前回、釣果に至るまでが早すぎて他の気になるポイントを見ないまま帰ってしまったため見れなかったポイントを見たかったのと前回からの座標のズレ感だったりを把握しておきたくて。
その日はほぼ丸1日釣りをしてみたのですが結果は5チェイス、2バイト、0キャッチ。
1匹もキャッチには至りませんでしたが個人的には大収穫。
一気に霧が晴れていくような感覚でした。
ただの当たり日だったという可能性も十分に考えられますが魚の動き、遡上のスピード感、活性の変化等々…
とにかく学びが多かったんです。
同時に一つの思いが確信へと変わりました。
「サツキマスは浪漫の塊だが決して幻の魚ではない」と。
ちゃんと魚について、川について、道具について考え続ければそれが反応に繋がると強く思いました。
浪漫という言葉の霧に包まれて本質を見失いがちですが実際は知識と経験が差となる事に気付き、霧が晴れていく感じは僕の中でGTキャスティングやヒラマサキャスティングと同じような理解過程を辿る気がしています。
今挙げた2例はいずれもオフショアキャスティングなのでライトゲームの何倍も重いタックルを終日振り回しながら思考し続けなければならないだけでなく費用的に釣行機会は少なくなりがちなので僕自身まだまだ霧の中をさまよっている状態ですが…笑
ただ今言ったように体の使い方をある程度身に付け、考える余裕が生まれ始めると同じような感覚で霧が晴れるんだろうなぁと思っています。
話は逸れましたが浪漫のくくりに入っている魚達は確かに個体数が少ないものが多いですがそれでも効率的に魚に辿り着く手法は必ず存在するわけです。
そこに辿り着くまでの経験は自分で積み重ねるしかありませんし、本質的な知識も雑誌やSNSの薄っぺらい情報には何も載っていません。
学者や研究者が書き残した文字ばかりで読むのがしんどくなる論文や書籍にこそ本質的な知識が詰め込まれていると最近よく思います。
心境の変化とは自分でも分からないものですが今の時点では今後も5~6月についてはサツキマスという魚を追い続けれそうな気がします。
これほど格好良く、気高く、心に染みる魅力的な魚は中々いないと思うから。
今回お話しした2釣行以降、他ジャンルの釣行予定や用事でスケジュールが埋まっており錦川には行けていませんがまた6月は何回か足を運んでみたいと思います。
次は40㎝を超える錦鱒を夢見ながら追ってみます。
それでは今回はこの辺で。
でゎでゎ👋
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