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MagicとMagick 3

「スプーンなんてない」


一度はやったことがあるかもしれません。

マジックのTV番組で、マジシャンが出演者全員にスプーンを渡して「誰にでも簡単にできますよ」と言いながらやり方をレクチャーし、全員でスプーン曲げに挑戦するコーナー。
「よろしければ、TVの前の皆さんもご一緒に」と促され、キッチンからそれっぽいスプーンを一本持ち出し、マジシャンのレクチャーを半ば真剣に聞きながらチャレンジしてみる…という体験。

マジシャンはテクニックではなく、コツを伝授する。

「スプーンは簡単に曲がります」
「”自分はできる”と強く信じてください」

いよいよ「せーのっ!」で、ぐにゃっと曲がるスプーンを想像しながら目の前のスプーンに添えた指にグッと力を込める。

さて、結果はどうだったでしょう?

私は小さい頃、こういうTV番組を見かける度に挑戦しましたが、成功したことは一度もありませんでした。笑

しかしTV画面の中では、出演者の何人かが成功している…というのを観ますよね。
これはTVだからということではなく、実際に一般人がマジシャンを囲んで行っても、何人かは成功するんですね。


ここで行われている「スプーン曲げ」はMagic(奇術)ですが、Magick(伝統的な魔術)に近い行為だなと、個人的には感じました。


前回の記事に引き続き、同じ映画シリーズの中からまたセリフを拝借。

「スプーンを曲げようとしてはダメ。
そんなことできない。
ただ真実を見ようとするんだよ。
スプーンなんて無い。
そうすればスプーンを曲げるんじゃないってことが解る。
自分のことなんだ。」


どういうこと?と頭を抱えそうになりますが。
ここでの要点は2つ。

「ただ真実を見ようとするんだ」
「自分のことなんだ」



ファンタジーではない”魔術”って、そういうものなんですね。

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