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娘とカメノテ

始まりはYoutube

私が釣り系の動画を見ていると、娘(5歳)が何を見ているの?と近寄ってきた。
「これなんだと思う?見た目が気持ち悪いけど、美味しい海の食べ物なんだよ。カメノテって言うの、亀さんの手みたいでょ?」
『え〜どんな味?』
「蟹さんの仲間だから、蟹と貝の味がするよ。海辺で採れるんだよ。」
『私も食べてみたい〜!』

磯場に生息する甲殻類、ハッキリ言って見た目が悪い。

え?本当に興味深々なの?

それから数日間、娘からカメノテの動画が見たいとせがまれる日々。
一時的な感情ではなく、どうやら本当に食べてみたいようだ。
とは言え、困ったことに広島県は穏やかな海で有名。つまり、テトラポットや磯場なんて広島湾近郊にはないのだ。車で1時間以上走らせればあるかも知れないが、近場には無い。
 
そんな事を言って娘を誤魔化して数日。
スーパーの鮮魚コーナーでカメノテを発見!食いつく娘!
『欲しい!食べたい!絶対買って!いい子にするから~!!』

そして、実食

女児から最も嫌煙されるであろう見た目なのに…

無我夢中で食べる娘。かなり多めに購入したのだが、どんぶり1杯ほどの量を食べつくす。(まぁ可食部少ないから実際はボリュームはそうでもないけどね)
どうやら、皮を剥くというのも楽しく、味も超好みであったようだ。
そりゃそうだろう、娘が好きな食べ物はイカ、タコ、エビ、カニ、アサリだ。カメノテを気に入らないハズはない。

夕食のリクエストは殆どが「刺身」だ。子供らしく「唐揚げ!」とか言って欲しい反面、ヘルシーなのはいい事だ。用意するの楽だし。
好物の嗜好がオッサン臭いのは私の影響ではない、と願う。

『私の好きな食べ物の0番が決まったよ!カメノテ!』
(1番の上が0番らしい)

最期に

子どもの心は猫の目のように簡単に変わる。
野菜は嫌いでも、幼稚園で育てた野菜を口にしてから野菜好きになったりと、急に身近なものと知った途端に味覚も変わってしまう。
「食育」という事は日ごろから意識していたが、動画やテレビであれ興味を引く食べ物を食べさせるのは良い事だと思った。

そして先日、とうとう「イカを釣りたい」と言ってきた。
娘が生まれてからは釣りは遠のいていたが、今年は秋イカ釣りに久々に行くかな…。

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