アンジュルム日本武道館公演「アンジュルム concert 2022 autumn final ANGEL SMILE(11/30)をめぐる動き概観
アンジュルムが11月30日に東京・日本武道館で行った単独公演「アンジュルム concert 2022 autumn final ANGEL SMILE」についての動きをまとめていきます。
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全体的にはコロナ禍で思うようにグループとしてのライブ活動を経験できなかった中堅から若手層の意気が盛んである。
実のところ今のアンジュルムの躍進を決定づけたのは、橋迫鈴の躍進(彼女は今や「ハロプロ楽曲大賞21'」の推しメン部門で川村文乃と同じ15位に食い込んだ人気メンバーである)と「橋迫軍団」の台頭にあると自分は感じている。だが、それでも橋迫に「今度は自分たちの力で武道館に立ちたい」と思わせてしまうのは、相対的に自分たちが力不足であると感じらせてしまうほど、アンジュルム年長組の活躍が目覚ましいということなのだと思う。
※なお今回のキーパーソン橋迫鈴については、藤大介氏による以下のような興味深いツイートもあった。
また今回の傾向として、他のハロプログループの若手メンバーによって書かれた感想から今までにない熱が感じられた。代表的なものとして山崎夢羽と北川莉央のものを下記に紹介する。アンジュルムが今やハロプロの若手全体にとって一つのロールモデルとして機能し始めたことの証左であろう。以前、筆者は「視覚(ダンス)のアンジュルム、聴覚(歌唱)のJuice=Juice」という形で両グループの対比を行なったことがあるが、竹内朱莉と上國料萌衣クラスの歌唱メンバーを二人以上有し、かつ彼女たちを下支えするメンバー全体の歌唱力の安定感という意味では、今やアンジュルムは歌唱力においてもハロプロを牽引するグループに成長したと言えるだろう。
各方面の反応
2022年のアンジュルムの成果として、「ハロヲタ内の支持を固めながら、新規をも獲得していく」ことが安定的にできたというものがある(和田彩花リーダー時代には前者と後者がトレードオフになってしまっていた)。こうした「内」と「外」からのバランスの良い支持の様が上記ツイート群にも現れているように感じる
なお、この点については、ダンスに詳しい藤大介氏から以下のような興味深い指摘もあった。
筆者はこのツイートを見て、だとすれば今回のアンジュルムのパフォーマンスにはどのような振付要素が強かったかを藤氏に聞いてみた。すると以下のような回答を頂いた。詳細は改めて論じたいところだが、今のアンジュルムの見事な「二正面作戦」ぶりは、ダンスの振付にもあらわれているのではないか、ということを少し思った。
また、ライブ終了後午前0時から約一時間半、800人のリスナーを従えてお馴染みのこの方がTwitterスペースに降臨、熱い思いを語り続けた。
スペース上の未録音源についてあれこれ書くことは、ご本人の意に沿わない「切り貼り」になってしまう可能性もあるためここでは差し控える。その上で一つだけ言及しておきたいのは、堂島孝平氏にとって最も印象に残ったシーンが、「私、ちょいとカワイイ裏番長」での橋迫軍団の煽りだという話である。あの煽りはアンジュルムの歴史の中で「若手が一人前になってきた時に任される通過儀礼」として機能してきたものだ。それがコロナ禍を経て、ついに橋迫軍団のもとに戻ってきたということは、アンジュルムが中断した歴史を再び取り戻した、ということを意味するのだと思う。そしてアンジュルムの歴史はヲタクの個人史にも接続し(そのことは前述の豊永氏のツイートに端的に体現されている)、今回の川名凜のMCにあった「自分たちの成長と世の中の変化を接続させたい」という志にも繋がってくるのだろう。堂島氏をはじめ、今回の公演が誰かの卒業や加入といったドラマチックなイベントとは無縁だったにもかかわらず、何故か「泣けてくる」と感じたファンが多かったのは、こうした「歴史」の持つ力のなすところが大きいのかもしれない。その点については、元祖「裏番長」のこの方が残したいつも通りシンプルにアツいメッセージも以下に紹介しておきたい。
そして数日後、改めて裏番長の激アツブログが来ました。
と、いつも通りすがるこの方のご意見も。
ファンの反応
今回の武道館公演を踏まえたファンの反応、ファンコンテンツについては、この項で随時紹介していきたい。
テキスト
ファンアート
おまけ
一部で「J-LOD案件」と囁かれているアップフロントによるライブ動画投下ムーブの一環として、今回もライブ終了直後に「撮って出し」感満載のライブ動画が投下され(しかも相変わらず「悔しいわ」…)、ファンの苦笑を誘った。当然アンジュルムのパフォーマンスには何の罪もないので、改めてここで紹介しておきたい。