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たとえあなたがいなくても。

「この世界に、この目に映るものに、恋をするように生きていこう。」
この曲を聴くたび、そんなふうに思っていた。

けれどあっちゃんがいなくなって、心は死んだみたいになった。
色を失ったように思えた世界は、それでも色鮮やかで美しくて。
抜け殻になった心に、その忌々しいほどの美しさがじわじわと染み込んだ。

どんな時も、世界は変わらず美しい。
どんなに悲しくて虚しくてやりきれなくても、無情なまでに美しい。
そしてその美しさは、悲しみを超えて心を震わせる。

「この汚くも美しい世界で、泣き叫んで、もがいて、愛して、恋をするために生まれたんだよ。だから、恋をするように、歌うように、踊るように、これからも生きて。」
久しぶりに聴いたこの曲で、あっちゃんに言われた気がした。

たとえあなたがいなくても、そこかしこにあなたを感じながら。
もう一度、恋するように生きてゆこう。








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