太陽と月〜それぞれの愛の形。
今井さんは太陽。
眩しすぎるほどの光で、容赦なく隅々まで照らす。
逃げられなくても、吐きそうでも、否応なく闇から引きずり出して暴き出す。全部出してしまえ、認めてしまえと唆す。
そうして引きずり出された闇の欠片は、陽の光に晒され認識されることで溶けて消えてゆく。
暴力的なまでの光は、見て見ぬふりをされ続けたものたちの悲しみを救う荒療治にもなる。これが強くて眩しい、今井さんの容赦ない愛の形。
あっちゃんは月。
柔らかな光で暗がりを照らし、不安や悲しみで傷ついた心を慰める。
「辛いときは逃げてもいい」と優しく促す。
そして、逃げることも自分を守るひとつの強さなのだと、私たちは誰も独りだけれどその強さを持っているのだと、教えてくれる。
逃げるのは、弱さじゃない。
自分を守る強さと勇気、自分への愛の証だ。
弱者にとことん寄り添い続けたあっちゃんの優しく温かい愛の形。
あっちゃんと今井さんの物事への向き合い方や表現方法は対照的で、太陽と月のよう。
今井さんの厳しさや激しさ。その中に垣間見える優しさ。
あっちゃんの優しさや儚さ。内に秘める強さと情熱。
ふたりがBUCK-TICKの太陽と月であるように、ふたりもその内に太陽と月を内包している。
そしてまた今井さんが不意に見せるロマンティックでSweetな一面、あっちゃんがダダ漏らすエロスというギャップに翻弄されて、ずぶずぶと沼に堕ち続けるのだ。
新作で歌詞を初披露する英彦さん。
私は彼を風のような人だと思っているのだけれど、そんな英彦さんがこれからどんな愛の形を見せてくれるのか…楽しみである。
光と闇を体現するかのようなふたり。
白い衣装の今井さんの後ろで影のように黒い翼を広げるあっちゃん。
なんて美しい。なんて愛おしい。