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2023年のフランスの旅ふりかえり2 とんでもない始まり

旅の2日目、凱旋門に行って、シャンゼリゼ通りを歩き、エッフェル塔に登り、オルセー美術館に行き、夕方にはセーヌ川クルーズをするという、盛りだくさん予定。

ところが、出だしでえらいことが起こる。
寝起きでぼんやりしていたミコが、コーヒーを淹れようとしてしくじり、かなりの火傷を負ってしまったのだ。

どうしたのかと言うと、電気湯沸器をIHの上にうっかり乗せて熱してしまって、電気湯沸器の底のプラスチックがドロ〜ンと溶けて液状になり、そのまま床に到達して、美しいエアビのアールデコ風のタイル床の上に黒いシミを作ってしまったのだ。わたしとミコは、それっとばかりまだ柔らかいプラスチックを取り除き、証拠隠滅をしようとした。幸い、黒いプラスチックは、少し冷えるとペコンと剥がれ、シミにはならなかったが、使い物にならなくなった湯沸器は隠しようがない。正直に謝ろう、でもまだ朝早いからもう少ししてから大家さん(隣の部屋に住んでいた)に知らせようということになった。
が、そんなことをしていないで、ミコは火傷を徹底的に冷やすべきだった。熱々のプラスチックをもろに触った(溶けて床に落ちるのを手で受け止めようとしたのだ)ミコの親指には、巨大なナメクジが乗っかっているのかと見紛う大きな水ぶくれができていた。

で、その日最初にしたことは大家さんに事情を話して謝ること、次は薬局で薬をもらうこと。ワセリンや包帯を買い、薬剤師さんに手当てまでしてもらった。
痛みは簡単には治らないだろうけど、今日の予定は盛りだくさん。ここでギブアップするわけにはいかない。私たちは、予定通りに物事が進まないのが嫌なタイプなので、地下鉄に乗り、今日の最初の訪問地、凱旋門に向かうのであった。

これが、うっかり溶かしてしまった湯沸器。底の黒いプラスチック部分がすっかり溶けてしまった! 右横の黒いのは、冷えて固まったプラスチック。


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