赤ちゃんに優しい病院で出産し鬱になりかけた話8~逃亡~
真夜中に助産婦から言われた言葉がトラウマとなり、翌日以降ナースコールを押さないよう努力しました。
寝る間を惜しんで、ネットで育児の方法を調べ実践しました。
赤ちゃんを預けると助産婦から良い顔をされないと思ったので、シャワーとご飯を食べるとき以外はずっと一緒でした。
しかし、シャワーを浴びる際は、助産婦に預けても良い決まりになっているため、シャワーを浴びるので預かってほしいと伝えると、「泣いてるんだけど」と言われ、結局5分ほどしか浴びられませんでした。
退院2日前、産院の先生が部屋に訪れました。
先生に「育児、面白い?分からないことかあれば助産婦の方に聞いてね」と聞かれ、「楽しくはないです。助産婦の方から自分で考えるように言われました」と正直に答えました。
そう伝えたところ、先生は「誰がそんなこと言ったの?助産婦の方に聞いてくる。でも、気にしなくて良いからね」と優しく言ってくれ、それだけが私の救いでした。
先生に伝えて翌日、つまり退院の前日。
私はついに、限界が来ます。目から勝手に涙が溢れ、手が震えます。
そして、動悸が激しくなり体がフワフワします。
体に力が入りません。
明らかに体調不良ですが、ナースコールを押せません。
その時、私は
もう無理だ。病院から逃げよう。そして、逃げて死のうと思いました。
赤ちゃんは病院に預けよう。そしたら、病院から主人に連絡がいくだろう。
私は母乳もでない、一人で考えることが出来ないダメな母親だから、そんな母親に育てられるくらいなら、父親一人にみてもらおう。
(今思えば、こんな思考が母親失格ですね)
そう思い、私は退院前日の夜、荷物をまとめます。
ナースステーションまで赤ちゃんのベッドを押し、預かってほしいと伝えます。
ナースステーションにいた助産婦さんは、笑顔で預かってくれました。
そして、自分の部屋に戻り荷物を持って、部屋から出ようとした矢先、ナースステーションで赤ちゃんを預かってくれた助産婦の方が入ってきました。
助産婦の方に「ちょっと良いかな?」と言われ、別室に案内されました。
別室に案内され、開口一番、助産婦の方に「ごめんね」と言われました。
その方は、同僚の助産婦が私に対して行った行為を謝罪し、私を励ましてくれました。
今思えば、産院の先生が助産婦の方に私の様子を伝え、励ますよう頼んだのでしょう。
とても有難いことでしたが、実は私はその時上の空でした。
案内された別室のとなりは、新生児室。案内された部屋から、新生児室が覗けます。
そして、今まさしく私の赤ちゃんもいます。
そして、私は新生児室でみたものに愕然とするのです。
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