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あの大きな出来事から 一年が経っただろうか 日々の生活に精一杯で 慌ただしく時が過ぎていった
新しい生活が始まった 父親の10年以上続いた 不自然な不倫別居生活は 父親の会社の倒産、破産という 決定的な出来事で終わりを告げた
あの大きなショックな出来事があってから 2ヶ月が経ち 季節は夏になっていた 父親の経営する会社が倒産し 破産となって 家も車も大好きだったピアノも 家財道具も財産も ほとんどすべてを失い 必要最低限の生活用品、持ち物で ゼロから人生をやり直すことになった
レンタカーを借りて 懐かしい地元に帰ってきた 車はもう手放して無くなったので レンタカーを借りた 生まれ育った街の 懐かしい景色 空気に触れるだけでも 心が不思議と落ち着く やっぱり住み慣れた街はいいなと思った
もうストレスの限界だった このままずっと 祖母の家に居候する生活は 続けられない
一人でどんな夜を 過ごしているのだろう? 父親は債権者から逃れるために 一人でカプセルホテルに 泊まっていたみたいだ 音信不通で どこでどう過ごしているのか 全くわからなくて不安だった どうか無事でいて また私たちのもとに 帰ってくれますようにと願っていた
まだ信じられない気持ちで いっぱいだった 父親の経営する会社が倒産し 何億という借金は返済できなくて 破産することになった