東大第二外国語アンケート集計結果④〜ロシア語編〜
東大の第二外国語でロシア語を選択した人は、その選択を今どう評価しているのか? そもそもなぜロシア語を選んだのか? そういった疑問に答えるべく、また、新入生の第二外国語選択の参考にしていただくべく、このnoteをまとめました。
このnoteでは、Angel*(Twitter: @angelic_UOT)がTwitter上で実施した、東大生に対する第二外国語のアンケートの結果を報告しています。アンケートの概要や他の外国語情報についてはこちらをご覧ください。
なお、アンケート回答者のうち、ロシア語選択者は116人です。
ロシア語を選択してよかったか
ロシア語を選択した東大生は「ロシア語を選択してよかった」と思っているのでしょうか。
結果は以下の通りです。
肯定的な評価が74%を占める一方、否定的な評価も10%ありました。
他の言語と比較すると、肯定的な評価と言えるでしょう。
ロシア語を選択してよかったと思う理由
それでは、「非常に良い選択だった」「良い選択だった」と回答した人のその理由を見てみましょう。
主に言語・言語文化圏の特徴や授業に関するもの
・ロシア語で文章が読めるようになり、現にロシアへの渡航や、歌謡曲の暗謡に役立っているから。
・文法とか好きなので単純に楽しかった。
・現在もロシア語を使った研究をしているため。ロシアとその周辺の文化を好きになったため。
・ロシアの深遠な文化に触れることが出来たし、ロシアへの入口に立てた気がする。
主にクラスやクラスメイトに関するもの
・クラスが個性的で良い。
・パンフ通り異様な人たちが多くて面白かったから。
・五月祭や駒場祭のガチ度が違う。
・オタクしかいなかったから。
・友人関係で「誠実」を前提にできるほどに、嫌な人間がまるでいなかった。
・陰キャしかいないためすぐに溶け込めたから。
・コミュ障でもコミュニケーションしやすいツイッター界隈に引きずり込んでくれたから。
・理ロシは居心地がよくプロが多いため。
・文科は文1から文3まで合同で60人強であるから、多様な人脈が得られる。シケ対もたくさん設置できる。ソ連領という溜まり場は、特に入学直後のぼっちの恐怖から救ってくれる。全体的にアカデミックで、教養主義が浸透している。一芸に秀でた人が多い。
・理系ロシア語クラスは3クラス共に生活することが多く、友達と馴染みやすい。
・自分の世界を持っている人が多い。大学生として無難に、周りの風潮に合わせて生きていこうとする奴が少ない。
クラスやクラスメイトに関する意見がほとんどでした。変わった人が多い、オタクが多い、そういった特徴で語られることの多いロシア語クラスですが、実際にそういった点を肯定的に捉えている人が非常に多かったです。
また、それらの意見には「ロシア語は難しいが」という前置きがつくことも多く、言語自体の難しさは否めないながらも、それを上回るクラスの良さがあるということでしょう。
また、文科、理科それぞれでオリ合宿が科類を超えて合同であるなど、広い人脈を築きやすい環境も評価されていました。
ロシア語を選択して悪かったと思う理由
逆に、「非常に悪い選択だった」「悪い選択だった」と回答した人のその理由を見てみましょう。
主に言語・言語文化圏の特徴や授業に関するもの
・難しいし今後役に立つことがあるとも思えない。
主にクラスやクラスメイトに関するもの
・会話のできない人間が多すぎ。
・ツイカス陰が奇人変人を自称してるだけだった。
否定的な評価自体が少なかったですが、そのほとんどは、クラスやクラスメイトに関するものでした。
前述の「オタクが多い」といった特徴は人によっては合わないようですね。
言語の特徴についても、難しいというのがやはり否定的評価につながるようです。
なぜロシア語を選んだのか
それでは、ロシア語選択の東大生はなぜロシア語を選んだのでしょうか。任意記述で理由を書いてもらったところ、以下のようなものが挙げられました(回答数62)。
「どんな基準で第二外国語を選べばいいんだろう」と考えている新入生は参考にしてみてくださいね。
ロシア語やキリル文字に興味があった(12人)
・キリル文字を読めるようになりたかったから。
・ロシア語の発音が好き。
クラスの雰囲気(10人)
・イカれた人間が多そうで面白そうだと思ったから。
・オタクしかいなそうだったから。
・奇人変人が集まると聞いて楽しそうだった。
・互いに干渉しない雰囲気のクラスだと先輩から聞いていたから。
その他
・共産主義。
・好きなエロゲのキャラがロシアとのハーフだったので(クォーターではありません)。
・上坂すみれちゃん可愛いので。
「ロシア語やキリル文字に興味があった」、「クラスの雰囲気」以外で特に多い回答はなかったので、「その他」としました。
ロシア語の独特な雰囲気に惹かれて来る人が一定数いるようですね。
最後に
やはりロシア語は、言語自体よりもクラスの特徴が強烈で、変人が多い、オタクが多いといった空気を心地よく思えるかどうかが、ロシア語を選択した際に、よかったと思えるか否かを分けそうです。
ロシア語を選択したことを良い選択だと思っている人が多いのも、第二外国語選択の時点でその点に期待してロシア語を選択し、実際期待が満たされたという人が多いというのが一因として挙げられるかもしれません。
ただ、そうでない人でも、ロシア語は、日本と切っても切り離せません。現代では世界情勢をロシア抜きに考えることはできませんし、日露間でも様々な交流があります。また、日本の近代文学をトルストイやドストエフスキー抜きに語ることはできません。ぜひロシア語の選択を検討してみてください。
※このnoteを読んだことによっていかなる損害を被ったとしても、その責任は負いかねます。
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