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印象派 光の系譜-展覧会レビュー

はじめに

大阪あべのハルカス美術館で開催中、「印象派 光の系譜」鑑賞
イスラエル博物館所属の印象派作品。
エルサレムにあるんですね。
イスラエル博物館。50万点を超える文化財を所属し、印象派作品も多数収蔵しているそうです。

さて、最近の展覧会では、写真を撮っていい作品があることが多いですね。
今回も数年写真撮影可能な作品が6点ほどありました。
全部で50点ほど展示。程よい量でゆっくり観られます。

印象派の名前になった『印象・日の出』を描いたモネ
印象派と言えば名前が出てくるだろうルノワール、シスレー、ピサロ。
印象派後半のポスト印象派、ナビ派まで広範囲に網羅でき、日本初展示作品を見られる印象派満喫できます。

【注目したモネ連作作品】

モネ『睡蓮の池』1907 油彩/カンヴァス 101.5X72.0cm

モネの『睡蓮』『積み藁』も展示も注目
睡蓮は、通常よく知る作品より少しロマンチック。
上から下へ水が流れるような縦の構図が動きを感じられます。
連作『睡蓮』の当たり年1907年のものだそうです。当たり年ってあるんですね。なんと
この連作油絵で250枚ほど描かれているそうなのです。


積み藁は写真はないのですが、よく見ると積み藁と認識できるけれど、ぱっと見は何が描かれているかわからない。
「抽象絵画の父」と呼ばれるカンディンスキーがモネの積み藁にヒントを得たと言われていますが、わかる気がしました。

【ギータ個人的お気に入り作品】

レッサー・ユリィ『冬のベルリン』1920年代半ば 油彩/カンヴァス 71.0X53.0cm

第三部の都市の情景の一枚
レッサー・ユリィ
『冬のベルリン』1920年代半ば  
油彩/カンヴァス 71×53㎝

冬のベルリンの厳しい寒さ、都会のシャープな冷たい印象。
全体の色味の中で縦長の人物像から目が離せなかった。

【展覧会の流れと展示アーティスト一覧】


第一部 水の風景と反映

印象派先駆けのカミーユ・コローからスタート。
川のある自然、緑豊かな風景
自然の中の光を感覚的に素直に絵画に表したバルビゾン派の作品。

展示作品アーティスト一覧
カミーユ・コロー
ヨハン・バルトント・ヨンキント
シャルル=フランソワ・ドービニー
カール・ピエール・ドービニー
ギュスターヴ・クールべ
ポール・セザンヌ
ウジェーヌ・ブータン
クロード・モネ
アルフレッド・シスレー
アルマン・ギヨマン
チャイルド・ハッサム
ポール・シニャック
テオ・ファン・レイセルベルへ
ポール・セザンヌ
クロード・モネ


第二部 自然と人のいる風景

それまで目を凝らさないと見えないような小さな人物も自然の中でピックアップされていく段階へ。
ゴーガンはタヒチへ自然も野生を求め、自然と生きる人を描き始め、ゴッホは見たままでなく、自分の内面を自然に表し、鮮やかな色彩、荒々しいタッチへ。
ただ目に見えるだけでなく、内面の描写が表された作品群。

展示作品アーティスト一覧
ギュスターヴ・クールべ
カミーユ・コロー
シャルル=フランソワ・ドービニー
カミーユ・ピサロ
クロード・モネ
ピエール=オーギュスト・ルノワール
ポール・セザンヌ
ポール・セリュジェ
フィンセント・ファン・ゴッホ
ポール・ゴーガン


第三部 都市の情景 
印象派と言えば、戸外で自然ですが、夜の街、工場の煙と産業化した都会の風景。その中で生きる人々。セレブと労働階級のあからさまな差など、風景を通して世の中の光と影をも描き出しています。
当時のパリの日常生活、人間の生き様が特徴的で、哀愁漂う作品に惹かれました。

展示アーティスト一覧
フィンセント・ファン・ゴッホ
カミーユ・ピサロ
アルマン・ギヨマン
エドガー・ドガ
レッサー・ユリィ


第四部 人物と静物

ただ明るい光、陽光に限らず
光はどこにでも存在することを描いた印象派後期。

日常の生活、身近な人などへ視線は移ります。
人物、静物を見たまま描くだけでなく、本質を描き出そうというチャレンジが続きます。

展示アーティスト一覧
ピエール=オーギュスト・ルノワール
エミール・ベルナール
カミーユ・ピサロ
エドゥアール・ヴュイヤール
ポール・セリュジェ
ピエール・ボナール
レッサー・ユリィ
ギュスターヴ・クールべ
ポール・ゴーガン

展覧会場HP


【印象派 光の系譜】
あべのハルカス美術館
1/28〜4/3
https://www.aham.jp/sp/exhibition/hikarinokeihu/

あべのハルカス美術館


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