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私の愛する佐伯祐三展に行ってきた
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佐伯祐三について
佐伯祐三知ってますか?
私はこの佐伯祐三の作品を見たのが18歳ぐらいの時。ちょうど大学入ったぐらいでしょうか?
多分祖母に連れられて行ったんだと思います。北浜にあった三越美術館で見たと思うんですけれども、私にとっては鮮烈でした。
当時の私は西洋美術が好きで、日本の油絵とか辛気臭いな〜暗い風景だなとしか思えなかったんです。
でも、暗いと言ってもこの佐伯祐三は力がある。
佐伯祐三は、大阪、東京パリで活動。1839年明治31年に大阪、今の北区、中津の高徳寺に誕生。
実はここを私のサロンのすぐ近く。知った時は嬉しかったですね。
そして、東京美術学校を卒業後、1923年にパリに向けて日本を出港しています。
翌年にフォービズムの巨匠ブラマンクに作品を見てもらいます。
そこで「アカデミック!」と一喝され、そこから奮起、オリジナルな作風へ変わっていきます。
パリの下町の風景を描き、1925年サロンドートンヌに入選します。
1度帰国し、大阪で制作するんですけれど、また27年パリへ行きます。
ただ、結核で体調を壊し、それでも書き続けるんですね。
結局、30歳でパリで亡くなってるんですけど、凄い作品を残してる。
6年くらいの間に生き切ったと言えるでしょう。
自画像
そういえば、展覧会タイトルは、
「佐伯祐三ー自画像としての風景」
でした。自画像の印象的なのはやはり初期ですね。
顔を削り落とした自画像はすごく印象的です。美大生のころ、1924年ぐらいですかね。
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私はパリの下町風景が好きで、自画像には注目したことがことがなかったんですけれども、この風景が出来上がる作風になるまでのどんな心で書いてたんだろうかということが、自画像に表れているような気がしました。
芸術家の自画像は何か葛藤している時に描かれる時が多いように感じます。
時期を見ていくと。その時期の創作のヒントになりそうですね。研究するなら。
と言いつつ、ついかっこ良さに目は惹かれました。
静物画
静物画も展示。なかなか見ることがなく、私も初めて。
ブラマンクはアカデミックと言ったけど、でもやはり上手い。
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家族
美大在学中に同じ画家の米子さんと結婚。
可愛いお子さんの肖像画も展示。可愛がっていていつも横につれていたそうです。残念ながら、彼と同時期に6歳で結核で亡くなっています。
米子さんは彼の死後も画家として活動されたそうです。
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風景画ー関西
今回の大阪会場は東京でみられなかったものも含んで140点以上見られます。
東京の風景は住んでいただけあってたくさんあります。東京の方も楽しめたんじゃないでしょうか。
関西人なので、関西の風景をアップしておきます。
勝浦は和歌山の海。
河内は大阪、我が家の近所の風景。既にフォーヴィズムっぽくないですか?
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風景画ーパリ
私のお気に入りはやはりパリの風景。
第二章のパリを堪能しました。
下町の石壁にポスター貼ってある。それをたくさん描いています。
綺麗じゃないけど、人が生きて生活しているパリの街。住んでないけど懐かしい感じ。
これらの絵に憧れてパリに1度だけ行きました。
今回、浴びるようにたくさんの作品にふれ、また行きたくなりました。
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エピローグ
亡くなる直前に書いた「郵便配達夫」と「ロシアの少女」「黄色いレストラン」の3枚が展示されています。
とても有名な作品ですが、これが亡くなる直前なんて思えないぐらいパワフルさ。
好きな作品ですが、最後の作品とは知らなかったので本当にびっくりしました。
もったいないなこの人本当に長生きしたらもっとすごいものを見せてくれたんじゃないかと思ったりします。
私の愛する佐伯祐三の作品を本当にみんなに見てほしい。
今は大阪中之島美術館で開催中です。
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ゴッホとの繋がり
そうそう、
ゴッホアライブの後に行ったと言いましたが、佐伯祐三とゴッホ繋がりがあったんです!
ブラマンクに「アカデミック!」と一括された後、ゴッホのお墓に行ってるんです。
憧れていたんでしょうか。
「オーヴェルの教会」という作品を残しています。
あれ?さっきこの風景見たよねって思いました。
お墓参りで何を思ったんでしょうね。ここからザ・佐伯祐三が作られていくことになります。
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なんだか、ゴッホを見た私を佐伯祐三さんがこっちにもと引き寄せてくれたように勝手に感じた1日でした。
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展覧会場
大阪中之島美術館 会期2023年4月15日(土)– 6月25日(日)