毎日の当たり前のような生活を大切に

SNSで、こんな投稿があった。

『俺の彼女は可愛くて、性格もよくて、スタイルも良くて、正に完璧だった。

高校に入る前に一目惚れした。
彼女も俺に一目惚れしたらしく、向こうから告白してくれたので喜んで付き合った。
俺は彼女に夢中になった。
彼女とは別の高校だったが、彼女が可愛くて可愛くて堪らなかった。ほぼ毎日遊んだ。

しかも俺に
「初めて自分から好きになった」
と言ってくれた。

俺たちは喧嘩することもなくほぼ毎日遊んだ。
高校生というのも忘れるくらい。

そして、地震の前日に、2日後に遊ぶ約束をしてバイバイした。

次の日、学校にいる時に「東日本大地震」が来た。
俺は彼女に連絡したが、通じない。
家の前まで津波が来ていて、彼女の家が海の目の前ということもあり、心配になった。
夜になって真っ暗闇の中、彼女の家の近くまで来たが、冠水していて先に進めなかった。
次の日からその場所は、警察官が通行止めをしていて通れなくなっていた。
徐々に心配から不安になっていった。

大地震から1週間後。

彼女と再会できたのは遺体安置所だった。
俺は正直、彼女の遺体を見たくなかった。
周りには損傷が激しい遺体がある中で、俺の彼女の遺体はすごく綺麗だった。
どうやら母親と父親と車で避難途中に津波に飲まれたらしい。

俺は号泣した。
俺は身内でもなく、付き添いの警察官もいる。
本当は抱きしめてあげたかったけど、頭を撫でることしかできなかった。
彼女の遺体と母親、父親の遺体は親戚に引き取られ、無事に火葬された。

震災から2年経った今も俺は親戚の家の彼女の遺影に毎日会いに行っています。
震災の前日に撮ったプリクラを見ると、この日に戻って欲しい気持ちと彼女に会いたい気持ちでいっぱいになります。

それからというもの、毎週土曜日は彼女が会いに来てくれるような気がして...涙が出ます。

未だに彼女無しですが、不思議なことに寂しさは感じない。
ただ彼女ともう一度会いたいです。
好きと言って抱きしめたいです。』

この投稿を読んで自然と涙が溢れた。

好きな人に当たり前のように会えることは当たり前ではない。

「今ある幸せって奇跡なんだな」

そう思った。

だから、今まで以上に好きな人に会いたいし思ったことはちゃんと伝えたい。いっぱい愛情表現もしたい。

何気なく毎日を過ごしているけれど、今日というこの日が二度と訪れないことを深く心に刻み、1日1日を大切にしたい。