さて、昔話を始めよう
オレは地方出身者である。全国的にスポーツ校で有名な高校出身、ほとんどの部活が全国トップレベルで余りのレベルの高さにスポーツを潔く諦め、苦学して東京にある某有名私立大学に合格し、晴れて東京に上京したのが約18年くらい前。
妻は東京出身で勉強は出来たのであろう都内某進学校から同じ大学に互いに現役で合格。
出会いは大学の入学式後にサークルの勧誘なんかで友だちになった仲間と一緒に話をしていた中で、語学のクラスが妻とたまたま一緒だったこともあり。昼飯を食べに行ったのが最初で、
その時、妻がたまたま誕生日だったのでじゃ奢ってやるよみたいな感じがきっかけだった。
ちなみに地方出身の私は東京での暮らしはもちろん自炊であり、奨学金もお借りしての1人暮らし。バイトもしながら勉強はきちんとしたので成績も悪くなく大学3年の夏には余裕で卒業も決まってた。
妻は東京出身でいわゆる優等生タイプだったが、大学の授業には興味がまったく無く、私はよく授業ノートを貸したり見せたりした覚えが有る。たまに大学の講義が被ると妻は隣で寝ていた記憶しかない。
そんな2人が付き合うきっかけとなったのは、オレの誕生日の日にりんごのシロップ煮をわざわざ作って来て大学でくれた事。
りんごが私は好きだったからてのもあるが、女性からそんなことをして貰ったのはたぶん初めてだった事に好感を持った。
それから互いよく語学クラスが一緒てのもあり会うようになり、昼飯を一緒に食べたりしながら好感から恋愛感情に互いに変わっていったように思う。
正式に付き合うようになったのは妻の家の近くの公園で私から付き合ってくださいと告白した。妻も何となくお互い分かっていて正式に付き合うようになったのが大学1回生の6月だった。
そこから私は大学の近くのアパートに1人暮らしをしていたので、妻にも合鍵を渡した。嬉しそうだった妻はそれから自由に出入りするようになった。そこから結ばれるのは必然というか早かった。結ばれたその日に妻から私と結婚してくれと言われ、わかったと返答した事をよく覚えている。
その後は私がアパートに講義で居ない日でも妻はよく来て居て自由にしていた。お互い読書が好きだったので私のアパートの書棚から適当に小説を選んで読んでいた。
また背景には妻の家庭環境もあった、妻には既に病気で中3の頃母親を亡くしていて厳格な父の下で育ってられており、門限なんかもあって大学に行く事を理由に私のアパートに入り浸っていた感じがあった。妻と父との関係はあまりよくなかったと思う。
私は私で大学の講義とバイトがあるし、妻のそんな窮屈な感じに同情心もあり違和感なく受け入れていた。
妻とは趣味も合った、講義がお互い無い日にはよく鎌倉へ行って寺社参りと海にいったし。
妻の父に内緒で京都旅行にも行った。妻は大学組織の某委員を何となくしていて、委員会活動と言う名目で私のアパートに泊まったりもしていた。
そういう関係が大学4回生まで続いた、私は大学3回生の夏から今では当たり前になっているが学生が企業で働いてみるインターシップが走りで、私も積極的に参加していたし、当時は就職氷河期の最後で、就職活動に明け暮れながらゼミの卒論を書いていた。妻といえば相変わらず私のアパートに入り浸る感じで就職活動を血眼になってやってるような感じはなく、たまにセミナーに行くくらいの活動だった。
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