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大学生活|私が後悔しているたった一つのこと。

皆さん、こんにちは。アクセスいただきありがとうございます。

今日は、友人が主催している #いまコロナ禍の大学生は語る というイベントへの参加者として、コロナ禍の学生生活を振り返ってみます。

これまでの大学生活

私は今年度から4年生になったわけなのですが、振り返ってみると短いようで長い3年間をこれまで学生として過ごしてきたなと思います。

2020年、入学すると同時に緊急事態宣言の発令のお知らせ。入学式はもちろん中止で、授業は全てリモート。対面での交流活動は一切なく、PCの電源が入っている時はキャンパスライフ、PCの電源を落としたらプライベート空間といった、不思議な感覚の中で1年間を過ごしたように思います。

そんなスタートを切った学生生活ですが、オンラインで色々なことが進行したことによる新たな出会いがたくさんありました。その一つ一つが、自分の人生の中でターニングポイントになっているような気がします。

まずは、大学1年生の夏休みに参加したオンラインでのインターンシップ。
高校生のときからのつながりがあった福島県の双葉郡の葛尾村で、オンラインのインターンに参加しないかとのお声がけをいただき、参加のお返事を出しました。内容は、畜産業としてヤギを飼育している会社さんが販売するヤギミルクの化粧石鹸のPRや販売戦略の提案をするというものでした。
基本的に、なんでも興味が持てるタイプではあるため、初めてながらに模索しながら取り組んだ記憶があります。

そしてこれをきっかけとして、1年生の春休みには同インターンシップのお手伝いスタッフ、2年生の1年間は、インターンシップの企画から運営までを担い、学生時代の長期休暇を葛尾村での生活・活動で過ごす2年間を過ごしました。

3年生になってからは、少しずつビジネスの世界に興味が強くなったので、渋谷のスタートアップでWebマーケティングのインターンシップを始めました。地域団体にいた頃とは、環境も求められるアウトプットも異なり、また新たなチャレンジにドキドキとワクワクを抱いたことを記憶しています。今でもインターンは続けていますが、もはや生活の一部。楽しみながら仕事をしています。

ここには書ききれないほどのたくさんの経験と、多くの学びを得ることができた3年間。でも、これだけの充実した体験ができたのは、コロナ禍で移動時間が大幅に削減されたことや、オンラインで普段は実現しないような出会いが実現したからこそなのだろうと思うと、ただ単にコロナ禍をネガティブに捉えるということは難しいと感じます。

ただ一方で、たくさんの出会いを得ることができたからこそ、後悔していることもあります。ここからが今回の投稿の本題です。

私が後悔しているたった一つのこと

私が、学生時代において後悔していることは、中途半端な態度を取り続けたままサークルに所属したことです。
具体的には、管弦楽団に所属していたのですが、とくにモチベーションを見出せず、他にやりたいことがあったのもあり、練習には半分幽霊、半分所属のような形で参加していました。参加するにも気持ちとしては面倒だという感情が勝っていたと思います。それでいて、辞めることもせず、サークルには居続けていました。

これは、高校生までの自分としてはかなり意外な出来事でした。

私はもともと音楽が大好きで、小学校からクラリネットに出会って、中学・高校のときは先輩も後輩も認める熱量で吹奏楽でクラリネットを吹き続けていました。

この前、高校時代に先輩、同期、後輩からいただいたメッセージ読み返していたのですが、
頑張り屋さんとか、
クラへの愛が強いとか、
こだわりが強いとか。
大学で所属していたサークルでは絶対にそんな評価にならんやろっていう感じの人だったみたいです。

自分でいうのもおかしいですが、相当こだわりを強く持って、これを失ったら生きる意味なんてないってくらい、一生懸命やっていたと思います。

サークルに入ったのも、クラリネットを吹き続けたいからでした。

では、自分の意志で参画したはずのサークルで、辞めることもせず、中途半端な態度をとりつづけることになってしまったのか。それをコロナ禍という背景を踏まえて、紐解いていきます。

やりたいという気持ちだけでは乗り越えられなかった

入学してすぐ、先輩のお誘いでサークルに入りました。そのときはただクラリネットが吹きたいという一心だけで詳しい話を聞かずに快諾。

しかし、クラリネットが吹きたいという気持ちだけで乗り越えられるほど甘くはなく、

コロナ禍で練習は丸つぶれ。
私はクラリネットを吹くことそのものが好きなのではなくて、クラリネットを通じて出会う音楽や人が好きなだけで、それがモチベーションの源泉だったんだなと痛感しました。

クラリネットがただ上手くなりたいということは微塵も思っておらず、仲間と楽しく演奏するためには上手くなる必要がある、だから個人練習もするし譜面を解釈するための勉強もする。そうしてうまくなると全体の演奏も良くなる、そうしてまた個人練習をするという、相互的なプラスの循環によって私のクラリネットへの愛情が持続するのだと。

コロナ禍真っ只中での入団だったので、先輩とはもちろん、同期と関わる機会もなく、同じパートには同期はいないという状況で、練習が再開したころには、サークルの文化はよく分からず、どこかアウェイさを勝手に感じて、右も左も分からぬまま気づいたらその年の定期演奏会が終わって、先輩方は知らない間に引退されていました。

先輩のオケや仲間に対する熱量に、ただただ自分とのギャップを感じて、当時の自分は自分を責める他に解決策を見つけられず、相当苦しく孤独だったと思います。

大学1年生が終わる頃にはこんなネガティブな感じで、オンラインで得たつながりから他にやりたいこともいくつか出ていていたために、正直辞めてしまおうと思っていたのですが、
パートの同期が1人もおらず、2年生になっても後輩は1人も入らずという状況だったので、自分が辞めると2年分のメンバーがごっそりいなくなることになり、なんとなく辞められないような、辞めると多大な迷惑をかけるような、そんな気持ちに包まれ、辞める勇気は出ませんでした。これもまた、中途半端な態度を取り続けてしまった理由で、自分の弱さが明確に現れているエピソードだと思います。

人とリアルで会えないことで失われた充実感

本来ならば、入団してすぐのゴールデンウィークに3〜5日間ほどの合宿があって、そこで同期と仲良くなったり、演奏することの楽しさ、オーケストラの奥深さを知ることになっていたと思います。それがサークルの文化でもあったし、4年生になって初めてこのGWに合宿に参加をして思いました。
長野の志賀高原の近くで、楽器を吹く以外にすることはなく、5日間も一緒に寝食を共にしたら、一緒に演奏することへの信頼感も必然的に生まれていただろうと思います。

とくに私が所属していたサークルには、「合宿で先輩が後輩にハーゲンダッツを奢る」という文化があり、そのハーゲンダッツを味わう時間に自然とコミュニケーションがうまれ、演奏や練習に必要な関係が少しずつ築かれていきます。この時間のあるなしでは、その後のサークル人生に大きな影響があるのではというくらい、スタート時にどれだけ演奏する仲間とともに時間を過ごせるのかというのは、アマチュアの学生オケではとても重要な気がしています。

オンラインだからこそ実現した様々な出会いとは引き換えに、リアルで会えないことで失われたエネルギーや充実感があったと思います。

コロナ禍になって人と会う機会が減ったり、大人数の誰かと何かでリアルの場で協働するということが制限されたからこそ、人とリアルで会うからこそ生まれる充実感や価値というものに強く気付かされました。

もう一度大学生活をやり直せるなら

もう一度、今の学びを得た状態で大学生活をやり直せるなら、私はまたサークルに入る選択をするでしょう。変わるのは、練習・演奏に望む態度だけだと思います。

ここまで、サークルへの後悔をつづってきましたが、サークルに所属したこと自体は全く後悔していません。むしろ所属したことで、信頼できる仲間がいないと練習を頑張れなかった自分の弱さに気づくことができ、やると決めたことを責任を持ってやり遂げることと、それに関わる人たちを大切にすることの重要性にも気づくことができました。

これに気づいた今であれば、コロナ禍で失ってしまったと感じている”充実感”というものを取り戻すことができると思いますし、何事もコロナのせいにせず、ポジティブな気持ちで様々なことに力を注ぐことができると思います。

大切なものは失ってから初めて気づく。

という言葉がありますが、私の今回のサークルを巡る様々な体験と感情は、まさに、この言葉を体現したそのもののように思います。

2020年から大学生になったことで偶発的にうまれた環境・出会いが、たくさんの学びをうみ、今の私の価値観に影響していることは間違いなく、とくにその中でもサークルへの想いはなんともいえないものだったので、この場を借りて言語化してみました。

人は、失敗から学び成長するものだとよく言いますが、

#いまコロナ禍の大学生は語る を通して、コロナ禍を振り返り、自分の経験と考えを言語化する機会をいただけたことに感謝します。


この文章は、「#いまコロナ禍の大学生は語る」企画に参加しています。

この企画は、2020年4月から2023年3月の間に大学生生活を経験した人びとが、「私にとっての『コロナ時代』と『大学生時代』」というテーマで自由に文章を書くものです。

企画詳細はこちら:https://note.com/gate_blue/n/n5133f739e708
あるいは、https://docs.google.com/document/d/1KVj7pA6xdy3dbi0XrLqfuxvezWXPg72DGNrzBqwZmWI/edit
ぜひ、皆さまもnoteをお寄せください。

また、これらの文章をもとにしたオンラインイベントが、本日開催予定です。
イベント詳細はtwitterアカウント( @st_of_covid )をご確認ください。


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