できるようになったこと

退院して、職場復帰して、一人暮らしを始めた。この部屋に住んで1年以上経つ。私はここで、それまでできなかったことが当たり前にできるようになった。

大学生のころに初めて一人暮らしをした。家事ができないわけではないけど、習慣化できなかった。部屋はいつも散らかっていたし、料理もそんなにまめにするほうじゃなかった。部屋のものも多くて片付かないし、水回りの家事がとにかく苦手だったからいつも後回しにしてた。

今はいつ部屋に急に人が来ても大丈夫なくらいの状態を保てるようになった。もう1年以上たつけど、大学生のころからは考えられないくらい毎日ちゃんとやるべきことをやってる。人によっては当たり前のことなんだろうけど、私はそれまでできなかったこと。それが今では当たり前になった。

例えば、ご飯を食べたら食器を洗ってふいて棚に戻す。水回りは使い終わったり水切りで水を切って軽くふく。冷蔵庫の中身を把握しておく。買い物は先に買うものを決めておく。食材や日用品を使い切る。お弁当・水筒を持参する。不要なものは極力買わない。そして何より、早起きをする。

自分ができるようになったことを振り返ると本当に当たり前のことなんだけど、それまでの自分では考えられなかったくらいの大きな変化。これだけのことを習慣化したり、自分の作ったルールを守ったりすることが以前の私にはできなかった。

どうしてできるようになったのか、考えてみた。一つには、多分自分のことが少しずつ分かってきたというか、認められるようになってきた。自分の快と不快、できることとできないこと、そういうのがわかってきた。だから自分ができる範囲とかレベルとかペースとかを考えられるようになったし、どうやったら続けられるのかも少しずつ分かってきたんだと思う。

いろんなことができるようになって変わったのは、前ほど生活に波がなくなった。調子がいい時と悪い時の差は狭まったように思う。私は結構気分屋で、だからこそ自分の気持ちをできるだけコントロールして大体の枠の中で一定にしたいと思っている。いろんなことができるようになって、気持ちのコントロールが前よりうまくなった気がする。穏やかを望むのに、すぐ心が平穏を保てなくなる私にとってこれはとても大きなことだと思う。

たった8畳やそこらの部屋だけど、私の城で、私が一番自由な場所。いずれは他に私の理想のお城を作って、犬たちと一緒に生きる。自分の幸せを追求しながら自分の思うままに生きる。楽しみだなぁ。

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