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ジグソーを使った協働学習
今回は、英語授業でのジグソー学習について書きます。
まず、ジグソー学習について説明します。
ジグソー学習とは、生徒同士の協力や教え合いで学びを深める学習法です。
提唱したのは、アメリカの心理学者、エリオット・アロンソンです。
当時、アメリカでは白人・黒人間の教育格差が問題となっていました。
そんな中で、学力の異なる子ども同士の協働学習を実現するために、ジグソー法を開発したそうです。
エリオット・アロンソンは優れた心理学者で、20世紀の最も卓越した心理学者100人にも選ばれています。
英語の授業で私は以下の活動を行なっています。
私自身、多くの先生方の実践からこの方法を学び実践しています。
①教科書の読み物教材を段落ごとに別々にし、教室の隅に置く
②4・5人のグループで各段落を読み取る担当を決めさせる
③時間を決めて担当生徒が文章を読み、内容を理解する。
④自分のグループに戻り、読んで理解した内容を英語で伝える。
⑤グループ内で文章の内容を整理し、段落の順番を並べ替える➕要点をホワイトボードにまとめる。
生徒の理解度によっては、③・④を2〜3回繰り返します。
順に説明していきます。
①教科書の読み物教材を段落ごとに別々にし、教室の隅に置く
教科書の読み物教材を利用します。私が勤務する地区は、NEW CROWNの教科書を使っています。NEW CROWNにはUSE Readという読み物教材があります。この題材を使う時に、ジグソー学習を活用します。読み物を段落ごとにA3の紙に印刷します。
そのA3用紙を教室の4角におきます。
教材の分量によっては、教室の真ん中に置いて、5箇所にすることもあります。
段落の番号はわからないようにします。
②4・5人のグループで各段落を読み取る担当を決めさせる
4・5人のグループを作ります。給食班などで構いません。その班の中でどの段落を担当するかを決めます。
③時間を決めて担当生徒が文章を読み、内容を理解する
教室の角にそれぞれ担当の生徒が行き、文章の内容を理解します。ここでポイントは、同じ段落担当になった生徒同士はアドバイスができることです。日本語で話して構いません。大事なことは、班に戻った時に、英語で班員に伝えられることなので、この段階では、日本語で「この単語って〜って意味だよね?」など話して構いません。
④自分のグループに戻り、読んで理解した内容を英語で伝える。
ここで、班員に自分が読んだ段落の内容を伝えます。ここでは英語だけしか使えません。英語で内容を伝え合います。時間は5分間としています。大抵は一度だけで全て伝えることは難しいので、第2弾で進みます。
③PART2
ここでは、英語の学力差を補うために、助っ人制度を導入します。これは一度目で内容を理解できた生徒が他の班員の担当になっている文章を一緒に読みに行くことができる制度です。
④PART2
これは1回目と同様です。
⑤グループ内で文章の内容を整理し、段落の順番を並べ替える➕要点をホワイトボードにまとめる。
グループごとに段落の順番を想像して、並べ替えます。そして、全員でまとめた内容をホワイトボード1枚にまとめます。
1枚にすることで、必要な情報を取捨選択する力を養うことができます。
このようにして、完成したのが以下の作品です。
スペルミスもありますが、大切なことは要約できる力だと伝えています。
この活動のメリットは、共同学習で生徒同士の学び合いが可能であることです。英語が苦手な生徒も友達に助けられながら、刺激をもらいながら学習することができます。
もし、読み物教材の扱いで困っている先生がいましたら、試しにやってみるのをオススメします。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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