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【書評】 EdTechが変える教育の未来
(そんなに遠くない)未来の教育を考える本
今回ご紹介したい本は「Edtechが変える教育の未来」です。
教育の未来というタイトルですが、近い未来の教育について示唆されている本です。
今日はこの本を私なりにまとめてみたいと思います。
EdTechとはなにか
皆さんは、EdTechという言葉をご存知でしょうか。
EdTechは、Education(教育)とTechnology(テクノロジー)が合わさった言葉です。
EdTechのトレンド「GIGAスクール」
EdTechは2020年大きな転換を迎えたと思っています。
文部科学省が打ち出したGIGAスクール構想があるためです。
GIGAスクールについて簡単にまとめます。
GIGAスクールが進み以下の環境が整えられる予定です。
①小中学校の児童生徒が1人1PCを確保
②ネットワークの強化
③ICTの専門家の配置
④Wi-Fi環境のない家庭への支援
(遠くない)未来の学校
つまり、来年度以降はタブレットを使った学習が全国の学校で当たり前に行われるようになるということです。
今までは一部の先進的な学校を中心でしたが、端末やネット環境が整備され、ICT機器がより使いやすくなると思います。
勤務校の様子
私が勤める学校は極小規模校なので、生徒の人数が少ない状態です。
そのため、一足早く1人1端末が可能になっています。
生徒の学習の様子はこちらです。
生徒が中学校1年生のときから、タブレットを活用した授業をいろいろな教科の中で行ってきました。
最初の頃は、キーボードを上手に使うことができずタイピングに困難さを感じていました。
しかし、「継続は力なり」でかなりタブレットPCでのタイピングに慣れてきました。
来年度以降、どの学校でもこの形式で学習する姿がみられるのではないでしょうか。
エドテックの本質
「これまでの教育や学び方を変えていくこと」が本質だと、本書で述べられています。
本書では、知識を教師から生徒に一方通行で教える従来の教育に社会の変化に対応するために、エドテックの導入をする必要があると書かれています。
日本の学校は変わっていない
ここで明治の学校の写真をご覧ください。
そして、多くの令和の学校はこんな感じだと思います。
スマホやタブレット、VRの登場など、社会の変化は激しくなっている一方で、学校内の変化は少ないのが現実です。
もちろん、良いことは大事にしたほうが良いのですが、取捨選択しながらテクノロジーを導入することで、より良い学校になるチャンスがあると思います。
「学歴社会」から「学習歴社会」へ
エドテックが進むことで、いつでもどこでも誰でも学習できる環境が整ってきています。
例えば、本書ではMOOCが取り上げられています。
MOOCは無料で全世界の大学の講義を受けることができるサービスです。
このようなサービスがエドテックによって可能になることで、一生涯学び続ける生き方ができるようになります。
従来の最終学歴を問う時代が少しずつ変化しているのだと感じます。
本書では、この社会変化を「学歴社会」から「学習歴社会」へと表現しています。
教師の立場として、児童生徒に学校内でどれだけ学ばせるかだけではなく、学校を卒業してからどれだけ学習に意欲をもてるかも考える必要があると再確認しました。
最後に
本書では、エドテックに関する様々なサービスが紹介されています。
最新のテクノロジーを用いた学習を知ることで、普段の学校生活で活かせるヒントをもらえると思います。ぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。
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