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【英語】理科×英語 教科横断的な授業実践Part1【教育】
こんにちは、渡部です。
記事に興味をもっていただき、ありがとうございます。
今回のテーマ
教科横断的な授業実践をご紹介します。
英語授業にどんなイメージがありますか?
私がこんな感じの授業を受けることが多かったです。
①単語練習
②教科書本文を音読
③文法解説
④ドリル
同じような構成の授業を受けた人も多いのではないでしょうか?
こういった活動がダメというわけではないです。
しかし、将来にわたって英語を活用していく生徒たちを育てるためには、英語という教科の枠に捉われない活動が必要だと考えます。
将来社会に出る生徒たちは、英語ができることより、英語で何ができるかを重要視されることは確実です。
教科横断的な授業ってなに?
そもそも教科横断的な授業とはなんでしょうか?
教科横断的な授業の定義はこちら
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なぜ教科横断的な授業が必要なの?
STEAM教育という言葉をご存知でしょうか?
Science(科学)
Technology(技術)
Art(芸術)
Engineering(工学)
Mathematics(数学)
の頭文字をとった言葉です。
未来を担う子どもたちに必要と考えられる5つの教育分野の頭文字をとった言葉です。
以前はSTEM教育と呼ばれることもあり、理系分野に偏ったように感じました。
しかし、Art(芸術・文学・歴史など)が加わることにより、文系理系を分けないのが基本の考えになりました。
このSTEAM教育を実施するにあたって、英語×〇〇(教科)がより重要になりました。
以下3つは私個人として、教科横断的な授業をすすめる理由です。
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①社会課題の複雑化
「自分の身の回りにある課題はなんですか?」と聞かれたら、どんなものを思いつきますか?
高齢化、税負担の増加、環境破壊など、それぞれに課題が思いつくと思います。
ここで一度考えたいのですが、それらの問題は1つのアイデアで解決するでしょうか?
原始時代を想像しましょう。
原始時代に食料不足という課題を見つけたら、「マンモスを狩る」という1つのアイデアで解決するのではないでしょうか?
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一方で、令和時代にはそう簡単に解決できる問題はありません。
社会課題がいくつもの要素と複雑に関連づいているからです。
そんなチャレンジングな社会課題を解決するためには、複数の知識や技能を関連づけてアプローチすることが重要です。
学校という失敗が許される場で、そのスキルを身につけるには複数の教科の学びをミックスすることが効果的な方法でしょう。
②複数の資質・能力を関連して活用する機会
教科横断をすることにより、複数の能力を関連づける力が養われます。
これは英語に苦手意識をもつ生徒を救います。
例えば、家庭×英語の授業を考えてみましょう。
授業内容は外国人に日本食の作り方を説明する動画作成と設定してみます。
この場合、英語が得意な生徒だけでなく、料理のスキルがある生徒も活躍することができるはず。
普段はあまり積極的でない生徒も自分のもつ力を最大限に活用できるかもしれません。
これは社会に出て必要な「協働」の1つの経験になるでしょう。
少し脱線しますが、評論家の岡田斗司夫これからの社会が求める人材は、他者と協力できる人材だと述べています。
詳しくは下の動画から↓
学校で協働の機会をつくる場面としては、文化祭や運動会などの行事を思い浮かべるかもしれません。
しかし、授業の中でもそういった機会を作ることができます。
それが教科横断的な授業なのではないでしょうか?
③カリキュラム全体で子どもを育てる意識の向上
最後にご紹介するのは、教員目線の理由です。
先生方は授業をどのようにデザインされていますか?
以前までの私は、毎時間の目標を考えてそれをこなすようなことが多かったと思います。
この時間は「canを使って自分ができることを英語で相手に伝えることができるようにする」、次の時間は「教科書の内容を理解して音読できるようにする」といったぶつ切り目標が多かったように思います。
具体的な各時の目標はこんな感じ
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このような1・2時間目のつながりを意識しづらいと私は感じました。
既習事項を次の時間に活用する機会もなかなか作りづらいと思います。
一方で教科横断的に授業をする場合、単元の目標を下の赤囲みのように設定することができます。
これにより、1時間の中でというより、単元全体でゴールを達成するデザインになります。
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①単元全体で教科横断して何ができるようにしたいか
②最終の時間でどんなことを生徒にできるようになってほしいか
③最終の授業までにどんなゴールを設定しなければいけないか
このように考えを進めることができるのではないでしょうか?
図にするとこんな感じ↓
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これにより、単元のゴールを常に意識して授業に臨むことができ、各授業のつながりを作り、シナジー効果を産むこともできると私は考えます。
授業のバックワードデザインが可能になると、8〜10時間の単元全体でどんな力をつけさせるかを頭に置きながら授業を進めることができます。
ゴールが見えている分、軌道修正も可能です。
教科横断的な授業には、授業をバックワードデザインできるという利点もあるようです。
Part2予告
Patt2では、教科横断的な授業を実際にどのように進めるかを紹介します。
より具体的に授業のイメージができるのではないでしょうか?
ぜひ、またお読みください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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