Andy's How to make OTOGE QUIZ
クイズを作るのに一番大事なこと、それは…
ということでこんばんは。あんでぃです。
先日は異常クイズ大会裏都16th EMPRESSにご参加いただき、誠にありがとうございました。僕も50問くらいは作問したのですが、その振り返りは別の記事に譲るとして(ここに後でリンクを貼る)、今回のテーマは「早押しクイズの作り方」です。
この記事を書こうと思い立った理由ですが、ずばり「高齢化」です。
背景をご存知ない方のために説明をすると、東大音ゲーサークル「B4UT」、京大音ゲーサークル「京音」を中心とした、「都」と呼ばれる音ゲー対抗戦が存在するのですが(その様子はTwitterで「 #都16th 」と検索するとちょっとわかると思います)、その終了後に「裏都」と呼ばれるクイズ大会が行われることが恒例となっています。
当然クイズ大会なので運営(作問者)が必要なのですが、ここ最近では高齢化が深刻な問題となっており、今年の主力はB4/M1という有様。現状のTier1機種であるところのプロセカ作問にすら苦労するお年寄り揃いであり、若い力(MAS 11+)が必要なのですが、みんはやの野良部屋を見ればわかる通りいい(というか成立している)クイズを作るのはいきなりできることでもありません。
というのも、クイズには「型」があり、それを逸脱した問題は解答者にとって答えづらくなってしまうからです。型といってもそこまで難しいものではないのですが、その技術が継承されているかというとされていないのが現状です。
ということで、今日はこの記事を読んでくださった若人の中から未来のクイズメーカーが生まれることを期待して、そうした「型」や作問時の禁忌などを、過去の僕のクソ問などを振り返りつつ書き連ねていこうと思います。
作問ポイントその1
QuizKnockを観よう
冗談ではありません。ガチです。
クイズの型を学ぶにはクイズを実際に見るのが一番手っ取り早いです。学びの観点から言うと時々やっているガチクイズの動画を見るのが一番ですが、バラエティに富んだ企画系クイズでも問題ありません(ネタクイズでも問題文の構成自体はかなりしっかりしているため)。何より面白いですし。
実際、早押しクイズ未経験の僕が昨年いきなりサークル内のクイズ企画の作問側に飛び入り参戦し、多少は(本当に多少ですが…)戦力になれたのは、自分がQKリスナーであったことがかなり大きいと思っています。
あんまり見たことはありませんが、おそらくカプリティオチャンネルなど他のクイズ系YouTuberでも多分効果は同じです。オモコロはやめましょう。
作問ポイント2
「型」を知ろう
上述した通り、早押しクイズにはいくつかの「型」があります。流石にQuizKnockに丸投げするのもアレなので、いくつか紹介しておきます。
・前振り後振り型
「(あまり知られていない情報)、(割と知られている情報)といえば何?」という最もオーソドックスなクイズです。「(情報1)であり、(情報2)としても知られる、(情報3)といえば何?」のように三段構造になることもあります。
この「難→易」の順番がきちんとしていれば、とりあえず不適切クイズになることはありません。以下では良い前振り・悪い前振りの例を見ていきます。(が、現実問題としては全ての問題に「良い前振り」をつけることはネタ切れの観点から難しく、(補足的情報)→(中心的情報)程度の流れになることもしばしばです)
良い前振りの例:
・解答を聞いたときに「へぇ」となる
良い例:「その独特な名称はCHUNITHMが「中二病」をテーマに制作されたことに由来する、コンプリートアルバムにも名を残すCHUNITHMの最高判定とその一つ下の判定に共通して用いられる英単語といえば何?」A. JUSTICE(出典:裏都GOLD)
特にこのように「誰でも知っている名称に非自明な前振りをつけた問題」は解答側からしても「何それ?知らん」がなく、「へぇ」という面白さが残るため、良い問題になりやすいです。
・解答が一意に定まる
早押しクイズは基本的に「難しい前振りだけ聞いて答えられる人」が有利であるべきであり、前振りだけ聞いてもまだ選択肢が10も20もある、というような前振りはあまり好ましくありません。極論をいえば、下のようなクイズを出されても
困ってしまいますよね。
悪い例:「そのEXHAUST譜面はレベル18である、(←ここまでで完全に未確定!)HEXA DIVER -宵闇の翼編-の最終解禁曲として登場したSilentroomの楽曲といえば何?」A. いまきみに
これを(おそらくは)一意に定まるように、この楽曲の制作後記から一部引用して書き換えるとこうなります。
良い例:「そのイントロは「グラディウスIII」のBGMをリスペクトしたものであるという、HEXA DIVER -宵闇の翼編-の最終解禁曲として登場したSilentroomの楽曲といえば何?」A. いまきみに
もちろん、一意に確定させようとすると裏取りが難しかったり文章が作りづらかったり、という困難はやはり常に付き纏います。早く押しすぎた責任は解答者にもありますし、全てを一意に定める必要はありませんが、多くても3〜4択程度に定まることが望ましいでしょう。
悪い前振りの例:
・誰も知らない
悪い例:「そのNOVICE譜面のイラストレーター名義は「《激情》掻き抱くAI - 嬬武器烈風刀◆ぺぬ」である、「The 7th KACオリジナル楽曲コンテスト」において登場したxiの楽曲といえば何?」A. Last Resort
まだマシな例:「全譜面のイラストレーター名義に「激情」の文字が含まれている、「The 7th KACオリジナル楽曲コンテスト」において登場したxiの楽曲といえば何?」A. Last Resort
良い例:「SOUND VOLTEXに収録されている同名のAyaseのボーカロイド楽曲とはおそらく無関係である、「The 7th KACオリジナル楽曲コンテスト」において登場したxiの楽曲といえば何?」A. Last Resort(出典:裏都ADVENTURE・改題)
いくら前振りに難しい情報を入れると良いといっても、誰も知らない情報を出してしまってはそれは「無」に等しいです。
この例でいくと、そもそもSOUND VOLTEXをプレイする際にイラストレーターの欄に目をやっている人などかなりの少数派ですし(したがってそもそもイラストレーター名義を問うべきではない)、NOVICE譜面のそれを把握している人などこの世にほぼ存在しないでしょう。
「まだマシな例」がギリギリ許されるのは、このコンテストの採用楽曲が「I」(愛)を筆頭に感情をモチーフとしたものであり、Last Resortが「激情」に対応することを知っている人はおそらく少数ながら存在するからです。
良い例では、「ラストリゾート」という楽曲がSOUND VOLTEXに収録されLast Resortとの類似性が話題になったことを踏まえ、ある程度「押せる」前振りができています。
前振りに限らず「誰も知らないものを聞いてしまう」というのは僕もいまだによくやります。盛り下がること必定なので気をつけたいところです。
・主観が入り込む
悪い例:「そのEXHAUST譜面はSOUND VOLTEXのレベル17の中で最も難しい、フランス語で「幸福」を意味する曲名を持つke-jiの楽曲といえば何?」
A. Joyeuse
まだマシな例:「そのレベル18のVIVID譜面のみならず、レベル17のEXHAUST譜面も時に詐称であると称される、フランス語で「幸福」を意味する曲名を持つke-jiの楽曲といえば何?」
A. Joyeuse
普通の例:「そのレベル18のVIVID譜面は特に詐称であるとされることが多い、フランス語で「幸福」を意味する曲名を持つke-jiの楽曲といえば何?」
A. Joyeuse
これは本当に人による部分で、主観をうまく前振りに織り交ぜて面白いクイズを作る人も確かに存在します。が、少なくとも最初のうちは事実をベースとして作問するのが基本的な姿勢となるでしょう。
悪い例のように「完全に主観」かつ「面白くない」前振りは最悪です。みんはやを代表する悪問「主の一番好きな曲」とやっていることは同じです。
そもそも詐称関係は人によって大きく異なるデリケートな部分なので問題にすること自体が不適切寄りですが、出すのであればまだマシな例のように「〜称される」と一般論的な表記にしてぼかすか、普通の例のように99%の人が受け入れるであろう主張のみにするのが適切です(僕の知る限りVIVID譜面が「特に」とつくほど詐称扱いされているのはこれくらい?)。
・どうでも良い
良い前振りのところであげた「へぇ」となる、の真逆です。
これについてはB4UT入部試験2021において僕が作った没問をご覧いただくのが良いでしょう。
悪い例:「曲名がアルファベット1文字と数字1文字の2文字からなるという特徴を持つ、BMSを初出としチュウニズムやmaimai、SOUND VOLTEXに収録されているparaokaによる楽曲は何?」A. L9(出典:B4UT入部試験2021・没)
文字種クイズ。
そもそも前振りの時点で「R5」や「G2」などがあり一意に確定していないのですが、それ以上にあなたが解答側でこれを聞いたとして、何か心が動くでしょうか。同じ曲名をいじる問題であれば、例えば下の例のように捻って「へぇ」ポイントを作るべきでしょう。
良い例:「SOUND VOLTEXに収録されているFIRE FIREのリミックスの中で唯一楽曲名に「REMIX」という単語が含まれない、フィリップ・K・ディックの小説に由来する曲名を持つmilestonesによる楽曲といえば何?」A. FIRE FIREは電気スウィングの夢を見るか?(出典:裏都GOLD)
この辺りは慣れがものをいう部分でもありますが、あまりにも表面的なところを突くとこうなりがちです。
まとめ
・前振りと後振りは「難→易」!
・「へぇ」となる前振りを作ろう!
・絞れない前振りは作るな!
・誰もわからないことを聞かない!
・主観は避けた方が安全!
おまけ:前振りに使える表現集
「〜である」
「〜として(も)知られる」
「〜話題となった」
「〜あったという」
---(以下前振りに主観的要素やネタ要素をどうしても混ぜたい場合)---
「〜であるらしい」
「おそらくは〜である」
「〜とされることもある」
「〜とも称される」
おまけ2:指示語の使い方
前振りに答えそのものが入り込む時の文章の組み立て方です。一応例をあげておくのでなんとなく感じてください(説明放棄)
例:「2月5日は「この楽曲の日」とされている、「Space Diver Tama」や「香港功夫大旋風」と同時にSOUND VOLTEXに収録されたHommarjuによる楽曲は何?」A. Onigo(出典:裏都GOLD)
例2:「これを用いてガチャを回すことで譜面やキャラクタースキンなどが手に入る、Cytus2に登場するカプセル状のアイテムのことをアルファベット5文字で何という?」A. CAPSO(出典:裏都GOLD)
・パラレルクイズ
別名「ですがクイズ」。似たものを二つ並べて「Aといえば…ですが、Bといえば何?」という形式をとるクイズで、Aの部分が独特のイントネーションを伴って強調されるのが特徴です。
例を見てみましょう。
例:「beatmania IIDXに収録されている「Feel The Beat」はFalsionによる楽曲ですが、maimaiに収録されている「FEEL the BEATS」は誰による楽曲?」A. A-One(出典:B4UT入部試験2022・没)
この形式の作問のポイントはとにかく「妥当性」です。
以下、パラレルクイズに関連する2つの妥当性について順に見ていきましょう。
・AとBを並べるのは妥当か?
この形式はAを聞いて解答者に先読みをさせるわけですから、AとBの間にはかなりの類似性がなければなりません。例えば、次のようなクイズは不適切です。
悪い例:「太鼓の達人に収録されている楽曲で、「Vixtory」といえばCHUBAYの楽曲ですが、「VIVIVIVID」といえば誰の楽曲?」A. M-O-T-U
これらは一応「VI」から始まりますが、その点以外類似点がありません。次のようにすれば(微妙ではありますが)まだ成立しているパラレルになります。
微妙な例:「太鼓の達人に収録されている楽曲で、「Vixtory」といえばCHUBAYの楽曲ですが、「VICTORIA」といえば誰の楽曲?」A. Cranky
この2つは読みも似ており、共に「Victory」に関する曲、という共通点もありますから、先読みはギリギリ可能でしょう。個人的には「x」の有無、語尾と2つも相違点があるのは気になりますが…
良い例:「SOUND VOLTEX IV HEAVENLY HEAVENで収録された「Game Over」はAncraftによる楽曲ですが、ではSOUND VOLTEX EXCEED GEERで収録された「G4ME ØVEЯ」は誰による楽曲?」A. Takenoko boy(出典:裏都GOLD)
こちらは表記以外が全く同じであり、並べるのに十分な類似性を持っていることがわかります。
良い例:「「L9」といえばparaokaによる楽曲ですが、「L9: METEO - MOURN」といえば誰による楽曲?」A. Ice(出典:裏都ADVENTURE)
こちらも、後者の副題を除けば曲名が一致しており、十分に連想が可能でしょう。このように、パラレルで取り上げられる2つの要素にはかなりの近接性が要求されます。
・AとBだけを取り出すのは妥当か?
不適切パラレルが生まれる最大の原因です。
まずは以前僕が作って怒られた問題をご覧ください。
悪い例:「SOUND VOLTEXの楽曲解禁システム「HEXA DIVER」で、「666」が解禁できるのは「幻想御伽篇」ですが、「VVelcome!!!」が解禁できるのは何篇?」A. 狂騒サーカス編(出典:裏都GOLD・のちに改題)
さて、このクイズの問題点はどこでしょうか。
そう、「幻想御伽編」と「狂騒サーカス編」だけを取り出すことに合理性がないのです。この当時、HEXA DIVERというシステムの中には3つのチャプターが存在していたため、「666が…」まで聞いた段階では残りは2つとなり、答えが確定しません。解禁できる楽曲にも関連性は一切なく、これではパラレルとして成立しているとはいえませんね。
結局この問題は以下のように改題されて出題されました。
良い例:「SOUND VOLTEXの楽曲解禁システム「HEXA DIVER」で、「666」が解禁できるのは「幻想御伽篇」、「VVelcome!!!」が解禁できるのは「狂騒サーカス編」ですが、「MAYHEM」が解禁できるのは何篇?」A. 侵寇の王女篇(出典:裏都GOLD)
このようにすると、当時存在していたHEXA DIVERを登場順に並べたクイズとなり、謎パラレルを脱却することができます。
この「恣意的なチョイスによる不適切パラレル」は本当に発生しやすいです。気をつけましょう。
まとめ
・「Aは…ですが、Bは何?」型をパラレルクイズと呼ぶ
・取り上げる要素には十分な近接性があるか?
・その要素だけを抜き出すのは適切か?
・列挙型クイズ
「(要素1)、(要素2)、(要素3)…(要素n)といえば、いずれも(共通点)?」のように共通点を問うクイズか、「(共通点)といえば、(要素1)、(要素2)、(要素3)、…(要素n)と何?」のようにどれか一つを問うクイズの2パターンに大別されます。
例題を見てみましょう。
例:「hateによる-stance xxxx-、ikaruga_nexによるm3rkAb4# R3m!x、かめりあによるかめりあ's "THE TELA" RMXといえば、いずれもなんという楽曲のRemix?」A. gigadelic(出典:裏都EMPRESS)
例2:「太鼓の達人におけるいわゆる「エンジェルシリーズ」に含まれる楽曲とは、「エンジェルドリーム」「パステルドリーム」と何?」A. 風のファンタジー(出典:裏都GOLD)
こちらは「順番」が肝になります。
・前者の形式の場合
これは「知名度が低い方から」並べるのが一般的です。
理由としては通常形式のクイズと同じく、「知識が豊富な人が早く押せる」という形が理想だからですね。
・後者の形式の場合
特に決まった順番はありません。問題文に応じて時系列順に並べるか、筐体の表記順で並べるか、などが決まっていきます。
表記順の例としては、例えば以下のようなクイズが挙げられるでしょう。
例:「SOUND VOLTEXのエフェクトレーダーに表示される6項目とは、NOTES、PEAK、TSUMAMI、ONE-HAND、HAND-TRIPと何?」A. TRICKY(公式画像の表記順)
先ほどのエンジェルシリーズの問題はやや例外的で、
自明な「エンジェルドリーム」を置く
↓
名前が似ている「パステルドリーム」を置く
↓
残った「風のファンタジー」を問う
と、各選択肢の繋がりを生かした並びになっています。
ちなみに、知名度で順番を決める場合、作りたいクイズの難易度と相談して決めると良いでしょう。例えば、
例:「現在のpop'n musicに収録されている楽曲でジャンル名が「ラウンジポップ」である二曲とは、「Dimanche」とbeatmania IIDXにも収録されている何?」 A. Linus(出典:B4UT入部試験2022・没)
※現在の状況は知りません
これを、
「現在のpop'n musicに収録されている楽曲でジャンル名が「ラウンジポップ」である二曲とは、beatmania IIDXにも収録されている「Linus」と何?」
A. Dimanche
とすると難易度が上がります。当然ですが、知名度が低い方を聞く方が難しいクイズになります。
どのように並べても良いですが、「なぜこの順?」と聞かれた時に根拠を出せるような順番で並べると良いでしょう。
まとめ
・似たものを見つけて型にはめて列挙するとクイズができる!
・根拠のある順番で並べよう!
・「ずばり」クイズ
特に前振り等を用いず、いきなり本質を出題するクイズ。大抵の場合「ずばり」という合図が頭につきます。
基礎的な内容(だけれども聞かれるとあれ?となるものだと尚良い)を聞きたい時に使うと効果的です。
例:「ずばり、Cytusにおける「TP」のTとは何の略?」A. Technical(出典:裏都GOLD)
例2:「ずばり、現在のCHUNITHMにおいてSランクを達成するために必要な点数は何点?」A. 975000
まとめ
・基礎用語を問いたいときは「ずばり」を活用しよう!
以上、僕の過去の反省を踏まえつつ、いくつかの型および作問時に気をつけることを紹介してきました。他にもあるかもしれませんが、大まかに知っておくべきところはこんなところでしょう。これはどうなの?と思うところがあれば是非教えてください。続いて、作問時に参考になるサイトをいくつか紹介します。
作問ポイント3
様々なサイトを見よう
クイズを作る際にはやはり情報が必要です。その際に役立つと思われるものをいくつか紹介しておきます。
・各機種のWiki
稼働していないところもありますが、やはり面白い情報が一番手に入るのはここです。ただし情報の正確性は保証されていないため、ここで得た情報の裏取りはきちんと行いましょう。もっとも、だいたいの場合ソースが一緒に乗っかっていたりしますが。
・公式サイト
どうせみんな知ってる情報ばっかでしょ?と侮るなかれ。公式サイトに載っているような基本用語の中には意外と正式名称が忘れられているものがあったり、知られていない情報が存在するものがあったりして、良いクイズのネタになります。
・RemyWiki
英語のサイトですが、だいたいBEMANI機種に関する情報はここで手に入ります。曲ごとに作曲者や初出バージョン・トリビアがまとまっており、アーティストに関する情報も豊富というまさに情報の宝庫。
・BEMANIWiki 2nd
同じくBEMANIに関する情報を得る場所。どちらかというと各機種ごとに詳細な情報が得られます。
・譜面保管所
現在SDVX・オンゲキ・CHUNITHM・プロセカに対応。「その(難易度)譜面には(特徴的な配置)が存在する…」のような前振りが作れる他、似た曲名を見つけるのにも向いています。
・作曲者コメント
一部の機種(知っている限りではSDVXとiidxですが、多分他にもある)では、オリジナル楽曲の作曲者がコメントを発表しており、ここも面白い前振りの宝庫です。よく知られたアーティストのTwitterを遡ってみるのも良いでしょう。
・歌詞サイト
厳密には「見るべきサイト」というより「目の付け所」ですが、特徴的なボーカル曲の歌詞はクイズの材料として使えます。あまり濫用しすぎてもいけないため、セットに1〜2問混ざっているくらいがちょうど良いでしょう。下に例を挙げておきます。
例:「大日本鉄倶楽部の楽曲「お米の美味しい炊き方、そしてお米を食べることによるその効果。」において、お米に含まれる栄養素として挙げられているのはビタミン、ミネラルと何?」A. 食物繊維(出典:裏都GOLD)
最後に、きまりだけ紹介しても「なんだかめんどくさそう…」となってしまいそうなので、クイズ作問の面白さを紹介してあとがきに変えたいと思います。
終わりに -クイズを「作る」面白さ-
クイズを作る面白さ。前回の都が終わった後にも書きましたが、それはやはり「自分の創作物で他人を楽しませることができる」ところにあります。特に早押しクイズの場合、問題が終わった後にリアルタイムで活発な反応を見ることができますし、頑張って捻り出した問題を「面白い」と言ってもらえた時の気持ちには言葉では言い表せないものがあります。逆に面白いと思って出したら面白いと思ってたの自分だけだった、みたいなこともありますが…
そして、「クイズを作る過程で得られる知識」もまた見逃せません。もちろん、音ゲーをプレイしていて気付く「ネタ」もないわけではありませんが、「へぇ」と思ってもらえる前振りを作るためには、やはり各種Wikiや作曲者コメント、公式サイトなど色々なところを調べる必要があります。その過程で、ただ音ゲーをプレイしているだけでは絶対に得られなかった裏話のようなものにたくさん触れることができるのです。
最後に、「閃きさえあれば誰でもできる」のも作問の大きなメリットです。ぶっちゃけますが、僕は早押しクイズを解く方は本当にからっきしです。早押しクイズとは本来「わかりそう!→押す→答えを捻り出す」の流れがベストなのですが、僕はちょっと考えればわかるはずの問題でも答えが出てくるまで考えてしまい、結果としてどうしても競り負けてしまいます。ですが、別にクイズを作るのに早押しのスキルは必要ありません。もっといえば、深い知識も必要ないと言って良いでしょう。もちろん、完全に知識がゼロの状態では意図せず誰もわからない問題を作ってしまうことにもなりかねませんが、最低限の知識があれば後はいくらでもググって良いのですから。
「クイズは苦手…」という人にこそ、一度「作問側」の面白さを知ってもらいたいと切に願っています。
長文をここまでお読みいただきありがとうございました。
「型」を守ってよき作問ライフを!
それでは。
P.S.
次回の都で作問をやってみたい!という人がいたら是非僕までDMしてください。多分次回も(院試がうまくいけば)クイズを作ってると思うので。