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新NISAが始まって1年。新NISA投資枠対象のインデックス型投資信託に多くの資金が流入。新NISAの影響力が大きい。


(出所)金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果2024年9月末現在」(2024年12月20日公表)のデータを基に筆者作成

2024年12月20日、金融庁から「NISA口座の利用状況に関する調査結果」(2024年9月末)が発表されました。

2024年1月から新NISA(少額投資非課税制度)の取扱いが開始され、これまで有価証券投資に消極的だった人も投資に目が向くようになり、多くの資金が投資信託や株式に流入しました。株価を全体的に押上げるなど注目され、「新NISA」は2024年の「新語・流行語大賞」にもノミネートされました。2024年9月末現在でNISA口座は2,509万口座あり、2023年12月末が2,125万口座でしたので、新NISAのおかげで、384万口座増加したことになります。

新NISAの2024年枠での買付額をみると新規買付は13.8兆円、うち成長投資枠が10.2兆円、つみたて投資枠が3.5兆円となっています。商品別には、投資信託が8.8兆円、次に株式が4.6兆円となっており、投資信託64%、株式33%の割合で運用されています。年代別には、50歳代を頂上として山の形となっており、30~60歳が多くなっています。

特に新NISA投資枠で個人投資家の人気を集めたのが、低コストのインデックス型のファンドです。いずれも三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim」シリーズの「全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)と「米国株式(S&P500)」で、年初来の資金流入額がそれぞれ2兆円前後となりました。

年初来の資金流入額が多い投資信託は、トップ10全てが主に海外株式に投資するファンドで、そのうち6本がインデックス型となっています。このインデックス型の6本が新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠の両方の対象となっています。新NISAの影響力の大きさを感じます。


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