柔術教則レビュー「橋本知之ガードリテンション大全VOL.1,2」(全文無料)
今日も今日とて柔術は楽しい。今日は教則のレビュー。基本を学びなおしたい方にオススメの教則です。
橋本 知之選手の紹介
内容紹介 (フローチャート)
二つ合わせてもそこまでボリュームは少ないです。よくやられるパターンのガードリテンションを3つ×2本。約20分ずつなので長すぎず気軽にみられるのもいいところ。
ガードリテンションは地道に覚える必要がある
トップからのアタックは相手に選択権があり、ガードリテンションは後手に回る形になります。なので「これだけ覚えておけばOK」とはならず、相手がやってくるアタックごとの戻し方を一つひとつ身に付ける必要があります。例えばトップなら「クロスニーだけやっておけばOK」ということはあるかもしれませんが、下の場合「トレアドールのリテンションだけ覚えておけばガードリテンションは大丈夫」とはなりません。今回の「ガードリテンション大全」を見ることでそのリテンションのストックを増やせると思います。
後手に回るガードリテンションだからこそ、一歩先に動く
先ほどガードリテンションは後手に回ると書きましたが、だからこそ先を読んで動くことが大事です。本当に後手後手になったらやられてしまいます。相手の初動や組手を見て何を狙っているかを先読みして一歩先にその動きをカバーすることで有効なガードリテンションができます。その先読みのためには知識と経験が必要で、その知識を得るためにこの教則は有効です。
ガードリテンション大全では、ただガードリテンションだけを説明するのではなく、パスの特徴も説明してくれます。パスの特徴(狙っていること)を理解するとガードリテンションが一歩早くできます。
体の使い方やガードワークの本質を学べる
ガードリテンションは一つひとつ地道に覚える必要があるとはいえ、世の中のすべてのパスに対するリテンションを覚えるのは不可能です。ある程度は基本や本質があります。その本質に沿っていけば多少知らない形になっても戻すことができます。その基本・本質を「ガードリテンション大全」で学べます。
動画内では、「手は筋肉ではなく関節で止める」「両肩をコントロールしましょう」「足を効かせるには背中をマットにつけてスペースを作って~」「クロスグリップパスが強い理由は~」のように動きの意味や体の使い方やガードワークの本質にも触れてくれています。普段のクラスでは時間の関係もあり、ここまで説明できることが少ないです。
ガードリテンションのコンセプト・メリット(なぜガードリテンションなのか)
コンセプト
柔術の源流は護身術なのでディフェンスが大事。競技柔術においても試合で勝つためには失点しないことが大事。実際の試合でパスされたら高確率で負けてしまう(スイープはまだ取り返せることが多い)。まず最初に身に付けたい技術がガードリテンション。
抑え込みされないように、
「相手と相手の間に足を入れていくこと」
「相手を自分の両足の内側に入れること(相手を正面に置くこと)」
これがガードリテンションのコンセプト(基本)になってくると思います。
メリット
向いている人
全員。
有効な相手
全員。
相性のいいテクニック・合わせて覚えたい技
ガード全般。
使ってみた感想
今までなんとなく戻していたガードリテンションをしっかりと言語化された教則で学ぶことで精度が上がった気がします。今回パスごとのリテンションの知識がついたため、組手を作られた時点で相手の狙いと自分のやることがパッと思い浮かんで一歩早く動いて戻せるようになりました。
柔術において重要視されるスピードとは、「ハンドスピード」や「走る速さ」よりも、「決断の速さ」や「動きと動きの間のラグの短さ」が大事になってきます。そのスピードを上げるためには知識と経験が必要になってきます。ガードリテンションのスピードを上げるための知識がこの教則で学べます。
まとめ
ガードリテンションはボトムの攻防の基盤になる部分です。これができないとガードを作ることもアタックもできません。初心者の方に特におすすめですが、パスのディフェンスが苦手な方やガードリテンションを学びなおしたい中級者の方も勉強になると思います。
2023/12/12 アンディ
追伸 ガードリテンションの記事
今までガードリテンションの記事を3つ書いたので参考にどうぞ。黒帯の先生から教えてもらったことを自分なりにまとめた内容です。
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