柔術教則レビュー「ベリンボロ・ザ・ワールド」 橋本知之(全文無料)
今日も今日とて柔術が楽しい。ようやくベリンボロ・ザ・ワールドを見終わりました。良い教則でした。勉強になりました。
今日は教則レビュー。
橋本知之選手の紹介
橋本選手の紹介は柔術家には不要ですが一応。
内容紹介 (フローチャート)
フローチャートで教則を解説します。
基本的なベリンボロの考え方から動きのディティール、エントリー、ディフェンス、カウンター、多くのバリエーション、バック取ったあとまでベリンボロ本体とその周辺のほとんどを網羅できます。ベリンボロの世界を堪能できます。まさにベリンボロ・ザ・ワールド。
ベリンボロのコンセプト
ポジションの基本的なルートは、
スイープ(テイクダウン) → パス → マウント・バック
ですがベリンボロは最短距離でバックを狙います。下でも上からでも狙えます。そしてバックを狙うことで嫌がる相手からパスやスイープを取るも可能です。どこからでもバックを狙えるのは強いです。また、自分は使うつもりがなくても相手がベリンボロを使ってくる可能性は常にあります。
ベリンボロは自身の柔術の可能性を広げてくれます。ベリンボロをやりたい人にはもちろん、デラヒーバを使わない人やベリンボロを自分が使わない人でも、ベリンボロをやることはメリットがあります。
メリット(なぜベリンボロなのか)
・どこからでも最短距離でバックをとれる
・バックを警戒した相手からパスやスイープを取れる
・ディフェンスが身に付く
・身に付けるのが大変=技術に希少価値がある
→~青帯レベルではベリンボロを知っているだけで優位になります
・柔術が楽しくなる
→ベリンボロをやる柔術人生とやらない柔術人生ならベリンボロやる方が絶対楽しい。
向いている人
先ほども書いた通り、だれもがベリンボロをやるメリットがあります。しいて言うならば以下の方はおすすめです。
有効な相手
尻もちをついてくれる相手でないと下からのベリンボロはできません。なので、両膝をついた立膝ベースの人や前重心の人などにはベリンボロは有効ではないです(別の技の方が有効)。
両足を立って動くタイプで、足に絡むガードを取らせてくれる人にはベリンボロは有効です。
また、あまりにも体重差がある相手にもあまり有効ではありません。相手の腰をめくるのが難しいです。
余談ですが、マスター世代ではベリンボロを使うシーンが少ないです。理由としては以下だと考察しています。
相性のいいテクニック・合わせて覚えたい技
エントリーとして
デラヒーバ、ワンレッグエックス、エックス、リバデラ、70/30、ハーフマウント、リバースハーフなど
技の後のオプションアタック
バックからのアタック全般、肩固め、レッグドラッグ、マウントからのアタック
組み合わせとして
ライイングレッグドラッグ、ニアサイドの足をスネで抑えるレッグドラッグ、ツイスター
使ってみた感想
スパーで試したところ、いままでかからなかった相手にベリンボロでバックが取れました。「自分は知っていて相手の知らない展開」は優位になることを改めて実感しました。この教則を見ておくこことでベリンボロの展開で相手より優位に立つことができます。
教則内ではベリンボロの考え方や概念的な部分も話しているので理解が深まります。ベリンボロの解像度が上がりました。
ただ、アドバンスの展開については、ベリンボロを得意とする人とのスパーが少ないので、そこまでいくことなくバックを取れてしまっています。逆にレベルの高い相手だと初期の段階で潰されてしまいます。同じくらいのレベルの人と組めたらいいなあ、と思っています。
スパーでたくさんベリンボロをやって相手に対応してもらってこちらはさらにその上の対策を試させてもらって、といった感じで今後も磨いていきます。
まとめ
ベリンボロをやる柔術人生とやらない柔術人生ならやる方が絶対楽しいです。いままでベリンボロを食わず嫌いだった人、やったけどうまくできなかった人、すでに使っている人、今後も使う予定はないけど試合に勝ちたい人、すべての人におすすめの教則です!
2023/11/24 アンディ
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