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技の名前って覚えないといけないの?(全文無料)

今日も今日とて柔術は楽しい。


1.柔術は技やポジションの名前が多い

柔術は技名が多いです。正確ではないもの、俗称も含めて思いつくままに書いてみました。長いので流し読み推奨です。とにかくたくさんあるってことが伝われば。

ガードポジション、ポジション
スパイダー、片袖片襟、ラッソ―、デラヒーバ(ラペラデラヒーバ、アンダーフックデラヒーバ、パンツグリップデラヒーバ、ディープデラヒーバ、デラヒーバエックス)、リバースデラヒーバ、クローズド(ハイクローズド、デッドオーチャード、サイドクローズド、コムロック)、ハーフ(四の字ハーフ、ニーシールドハーフ、Zガード、シングルレッグハーフ、オクトパス、ディープハーフ、ハーフバタフライ、コヨーテハーフ)、ワーム、リバデラワーム、ポリッシュワーム(ポリッシュワームライダー、ワームライダー)、スクイッド、エックス、ワンレッグエックス、Kガード、エイプガード、ドンキーガード、タートルガード、シッティングガード、手ぶらガード、ラバー、ガバー、2on1、クロス(裾と対角の袖か襟もつ)、シントゥシン、ウェイター、50/50、70/30、リバースクローズド

サドル、アウトサイドアシ、キーマスター(バタフライアシ)

サイド、マウント、バック、ニーオンザベリー、バックマウント、ノースサウス、袈裟固め、崩れ袈裟、後ろ袈裟、サイドマウント、シングルバック、四の字バック、オタツロック、アームインマウント、アームインバック、ガブリ、サイドバック、カメ、スタンドバック、クリンチ、四つ、相四つ、ケンカ四つ、首相撲、外四つ、もろ差し、

パス
クロスニー(ニーカット、ニースライス)、ロングステップ、ハーフパス、問答無用パス(トライポッドパス)トレアドール(トレアナ、トレアンド)、クロスグリップパス(クレイジードッググリップ)、レッグウィーブ、スマッシュ、オーバーアンダー(カミツキ)、スタック(かつぎ、片足、両足)、ステップパス、膝割りパス(フロントニーパス)、エックスパス、レッグドラッグ、ライイングレッグドラッグ、側転パス、ボディロックパス、サンパウロパス、加圧パス、ジャンピングパス、レッグピンパス、キャンピングパス、アーム50-50パス、ゲーターロール(バックテイク)、前転パス

サブミッション
アームバー(腕十字、逆十字、腕ひしぎ逆十字固め、表十字、裏十字、弥助ビッチ式、三角十字、飛びつき十字、ストレートアームバー)、腕固め(カッティングアームバー)アームロック(キムラロック、チキンウィング、V1、アメリカーナ)、リストロック(モンジバカ)、三角絞め(トライアングル、逆三角、ノーアーム三角=腕なし三角=ファントムチョーク、横三角、後ろ三角=ハシモト、飛びつき三角、裏三角、前三角、足入り三角=レッグイントライアングル)バックチョーク(リアネイキッドチョークRNC、スリーパーホールド、裸絞め、パームトゥパーム式、マタレオン式、ルオトロチン)、ネックロック、ツイスター、コブラツイスト、ネルソンチョーク、フロントチョーク(アームイン、アームレス)、閂(コムロックからのアームバー)、脇固め、胴絞め、送り襟絞め(地獄絞め)腰絞め(カメの相手への送り襟絞め)、横絞め(カメの相手に対して横に出て極める送り襟絞め、クロックチョーク、時計絞め)、ヘリコプターチョーク、片羽絞め、弓矢絞め(ボーアンドアロー)、襟フロントチョーク(俵絞め、片手絞め)、一番絞り(柏崎絞め)、小手絞り、十字絞め(片十字、並十字、逆十字、逆十字)、ベースボールチョーク(奥襟を持った逆十字絞め)、袖車(エゼキエル)、カットチョーク(ペーパーカッター、ハンマーチョーク、片手絞め、前腕チョーク)、アームトライアングルチョーク(肩固め、ダースチョーク、アナコンダチョーク=スピニングチョーク)コブラクラッチ、ニンジャチョーク、センタクバサミ(ヘッドシザー)、カントチョーク、突っ込み絞め、ブラボーチョーク、スタンドサブミッション、アキレス腱固め(フットロック)、トゥホールド(アンクルホールド)、膝十字(ニーバー)、ヒールフック(外ヒール、内ヒール)、膝固め(ニースライサー)、バイセップススライサー、また裂き(バナナスプリット)、オモプラッタ、ループチョーク、襟絞め

スイープ、バックテイク
草刈り(エレベーター、トライポッド)、シザー、フラワー、ペンデュラム、ヒップスロー、レッスルアップ、スタンドアップ、ダミー、タックルスイープ、オモプラッタ、キックスイープ、振り子スイープ、オノセスイープ、ラッソスイープ(タンキーニョ)、フック、レッグスクープ、もぐり、キスオブザドラゴン(KOD、内回りベリンボロ)、バレル、メレガリ、ベリンボロ、クラブライド、ブリッジ、ジョンウェイン、レッグレバー、アンストッパブル、巴、フットスイープ、レッグスイープ、ヘリコプタースイープ、ホレッタ、スター、ベイビーボロ、袖流し、ファルスリープ

テイクダウン
タックル、シングルレッグ、ダブルレッグ、アンクルピック、ニータップ、、内無双、外無双、ザンギエフロール、柔道系投げ(下に多数記載)

その他、動きや技
糸通し、マクラ、アンダーフック、オーバーフック、脇差し、パンツグリップ、袋どり、ピストルグリップ、ギフトラップ(ヒクソングリップ)アームドラッグ、キーマスター、テントポール、引き込み、ガードプル、リバースキムラ、ロシアンタイ、ツイスターフック、そんきょベース、コンバットベース、正座ベース、腰切、上抜きの腰切、エビ、ワニ歩き、ジャカレ、柔術立ち、テクニカルスタンドアップ、足回し、ガードリテンション、リガード、逆エビ、インバーテッド、バスター、スラム

ルールの単語
DQ(disqualification)、テクニカルファウル、シリアスファウル、シビアファウル、外掛け、ルーチ、ファルタ、ストーリング、ペナルティ、ディシプリナリーペナルティ、コンバッチ、パロウ、レフ判、レフリー判定、サドンデス、延長

柔道の決技(きまりわざ)
投技(68本)
手技(16本)
背負投 - 一本背負投 - 背負落 - 体落 - 肩車 - 掬投 - 帯落 - 浮落 - 隅落 - 山嵐 - 帯取返 - 双手刈 - 朽木倒 - 踵返 - 内股すかし - 小内返
腰技(10本)
浮腰 - 大腰 - 腰車 - 釣込腰 - 袖釣込腰 - 払腰 - 釣腰 - 跳腰 - 移腰 - 後腰
足技(21本)
出足払 - 膝車 - 支釣込足 - 大外刈 - 大内刈 - 小外刈 - 小内刈 - 送足払 - 内股 - 小外掛 - 足車 - 払釣込足 - 大車 - 大外車 - 大外落 - 燕返 - 大外返 - 大内返 - 跳腰返 - 払腰返 - 内股返
真捨身技(5本)
巴投 - 隅返 - 引込返 - 俵返 - 裏投
横捨身技(16本)
横落 - 谷落 - 跳巻込 - 外巻込 - 内巻込 - 浮技 - 横分 - 横車 - 横掛 - 抱分 - 大外巻込 - 内股巻込 - 払巻込 - 小内巻込 - 蟹挟*[要出典] - 河津掛*
固技(32本)
抑込技(10本)
袈裟固 - 崩袈裟固 - 後袈裟固 - 肩固 - 上四方固 - 崩上四方固 - 横四方固 - 縦四方固 - 浮固 - 裏固
絞技(12本)
並十字絞 - 逆十字絞 - 片十字絞 - 裸絞 - 送襟絞 - 片羽絞 - 片手絞 - 両手絞 - 袖車絞 - 突込絞 - 三角絞 - 胴絞*
関節技(10本)
腕緘 - 腕挫十字固 - 腕挫腕固 - 腕挫膝固 - 腕挫腋固 - 腕挫腹固 - 腕挫脚固 - 腕挫手固 - 腕挫三角固 - 足緘*

大相撲の決まり手
基本技
突き出し突き倒し押し出し押し倒し寄り切り寄り倒し浴びせ倒し
投げ手
上手投げ下手投げ小手投げ掬い投げ上手出し投げ下手出し投げ腰投げ首投げ一本背負い二丁投げ櫓投げ掛け投げ掴み投げ
掛け手
内掛け外掛けちょん掛け切り返し河津掛け蹴返し蹴手繰り三所攻め渡し込み二枚蹴り小股掬い外小股大股褄取り小褄取り足取り裾取り裾払い
反り手
居反り撞木反り掛け反り襷反り外襷反り伝え反り
捻り手
突き落とし巻き落としとったり逆とったり肩透かし外無双内無双頭捻り上手捻り下手捻り網打ち鯖折り波離間投げ大逆手腕捻り合掌捻り徳利投げ首捻り小手捻り
特殊技
引き落とし引っ掛け叩き込み素首落とし吊り出し送り吊り出し吊り落とし送り吊り落とし送り出し送り倒し送り投げ送り掛け送り引き落とし割り出しうっちゃり極め出し極め倒し後ろもたれ呼び戻し
非技(勝負結果)
勇み足腰砕けつき手つきひざ踏み出し
反則
不浄負け
現在公式の名称としては
採用されていない技
寄り出し押し切り突き放し矢柄投げ空穂づけ押し落とし引き倒し撓め出し五輪砕きしき小股
その他の技術
おっつけ喉輪手繰りハズ押し閂腕をかえす突っ張り鉈寄り張り手猫騙しかち上げもろ差し

柔道の技、相撲の技、レスリングの技、サンボの技、日本語、英語、ポルトガル語、俗称、使われてない名称など含めると本当に無限にあります。

2.技の名前を覚えるメリット

知らないより知っている方がいい

技名も知らないより知っている方がいいです。そりゃそうだ。知っていて損することはないので。ではなぜ知っている方がいいのか。

①技に名前がつくとそれを認知、整理できる

技でも動きでもポジションでもそれに名前をつけると、それをカテゴライズして認知、整理することができます。

例えば難しいですが、、、スパイダーガードという名前があることでに肘の内側を蹴るあの形をガードポジションとして認知できるのです。

②指導、説明する上で便利

他人に技を説明するとき、スパイダーガードの名前を知らないと、「右手で相手の左袖を外から握って、足の裏を相手の肘の内側に当てて、、、」みたいな説明になりますが、技名があれば「スパイダーガードを作って」で済みます。ポジションや技名に名前があると情報の共有がしやすいです。

③検索に便利

今の時代だとこれが一番大きいでしょうか。自分に必要なスキルがあっても、それを見つける手段が分からないということがあります。

例えば、相手の体格の袖を取る形のガードを勉強したい場合、「対角の袖 ガード」と検索しても教則も動画もほとんど出てきません。しかし「2on1guard」「cross sleeve guard」と検索すれば動画も教則もたくさん出てきます。片袖片襟やスパイダーという名前があることで情報にアクセスしやすくなります。

情報化が進む今の時代でこれは大きなアドバンテージになります。

また、テクニックの情報は海外が日本より圧倒的に進んでいるので、英語で検索できるとアクセスできる情報が桁違いになります。YouTubeも教則の数も英語の教則の方が圧倒的に量が多いです。やっぱり市場がでかいですからね。

3.強くなるうえで名前を覚える必要があるのか

技の名前を知っていると、先述の「名前を覚えるメリット」を享受できます。でも「俺は別に指導もしないし、技コレクターとか技博士になりたいわけでもない。強くなれればいいから技名は知らなくてもいいや」と考える人もいるでしょう。

強くなるためにある程度は名称も知っておいた方が便利だという話を書いていきます。

①「自分のテクニックを整理するために名前がある方が便利」

先述の「①技に名前がつくとそれを認知、整理できる」のメリットは強くなる目的にも効果的です。

強い人は脳内で自分の柔術のフローチャートやシステムを構築しているものです。その際に名称があると便利で整理しやすい。

これらのフローチャートも技名やポジション名があるから整理できます。

なので、自分でそのポジションや技に名称を付けるのもありです。自分の頭の中で整理できるなら「アンディスペシャル腕十字」「アンディガードその1」みたいな名前でもいいです。

でもオリジナルの名前だと先述した「②指導、説明する上で便利」「③検索に便利」といったメリットを享受できません。

②「説明が理解できない。」

最低限の一般的な名称は知っておいた方が良いです。

指導者や教則の説明を聞くとき、練習仲間との技の研究で最低限の単語は知らないと説明が理解できませんそして効率が悪い。

例えば、はじめて数日の「脇を差すって何ですか?」のレベルだとちょっと教則を理解するのは厳しいです。

技研究するときにいちいちポジションを「右手でここを持って左手でここを、足の位置は・・・のときの話なんですけど」とか話してたら効率が悪いです。「〇〇ガードなんですけど、」といえばすぐにスタートできます。

また、英語の教則を見るときに最低限の技やポジションなどの名前を知っていれば単語でその名前を聞き取れればなんとなく理解できるようになります。

③「テクニック(情報)へのアクセスができる」

自分の道場のクラスとスパーリングでの研究だけで自分のテクニックを完結するなら、技の名前を覚える必要はありません。

でも、クラスだけで必要な技術全て得るのはむずかしいです。

ある程度基本の情報は日本語で検索すれば見つかります。片袖片襟からのアタックとか、クロスニーパスとかマウントからのサブミッションとか。なので最初は日本語でもいいのである程度の技名、ポジション名は覚えておきましょう。

レベルが上がってくるとマニアックな情報やディティールが上達に必要になってきます。そこで英語の名称を知っているととても効果的です。

YouTubeでも教則でも情報量が桁違いなので。例えば日本語で「ファルスリープ」と検索してもほとんど見つかりませんが、「false reap」と検索するとたくさん動画が見つかります。

先輩に聞いたり、スパーで試行錯誤するのも大事ですが、現在はテクニックや教則がネットにあふれているのでそこに効率的にアクセスするのが上達への近道になります。

4.まとめ

技の名前を覚えるメリット
①技に名前がつくとそれを認知、整理できる
②指導、説明する上で便利
③検索に便利

強くなるうえで名前を覚える必要性
「自分のテクニックを整理するために名前がある方が便利」
「説明が理解できない」
「テクニック(情報)へのアクセスができる」

初心者のうちはクラスで習う技やポジションの基本的な名称を覚えましょう。というか基本的な名称は頻出するので自然と覚えます。

中級者以上はクラスや教則や動画で出てきた単語を調べたり勉強したりして、知識を増やしていきましょう。レベルの高い情報は英語がオススメです。

柔術の技の名前についての考えをまとめられて満足です。

読んでいただきありがとうございました。

2024/10/9 アンディ

余談 強くなるために必要はないかもだけど面白い技の名称の世界。

強くなるためにあまり必要ないかもしれませんが、マニアックな技や形をしっておくというのも面白いです。そこまで細かく名称付けなくても、、、みたいなシチュエーションや技に名前が合ったりします。

マニアックな技名や一般的ではない名称は、自分のテクニックの整理にも使えないし、検索にも役に立たないことが多いので強くなるために必要かというと微妙ですが、面白いです。

柔道では足をかける位置が少し変わるだけで別の技になります。払い腰と背負い投げと山嵐、体落としとか、柔道家以外にはほとんど分からないですよね。。。

あと、俗称で個人名が使われたりとかも面白い。ロシアンタイ(リバースキムラ)からの投げをザンギエフロールといいますが、これはストリートファイターというゲームのロシアのプロレスラーのザンギエフというキャラクターから取っているそうです。

後ろから肩固めをする形(腕を入れた形でバックチョークする形)をルオトロチンといいますが、これもルオトロという選手の名前から来ています。

デラヒーバはデラヒーバ先生の名前です。

サンパウロパスで相手の手を背中越しにラペラで制するのは「加圧パス」なんて呼ばれたりしています。

ウィキペディアで柔道やレスリングや相撲の名称とか漁ると楽しいですよ。

テイクダウン - Wikipedia

大相撲の決まり手一覧 - Wikipedia

送襟絞 - Wikipedia

柔道技解説/ホームメイト (judo-ch.jp)

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