今日も今日とて柔術は楽しい。
1.柔術は技やポジションの名前が多い
柔術は技名が多いです。正確ではないもの、俗称も含めて思いつくままに書いてみました。長いので流し読み推奨です。とにかくたくさんあるってことが伝われば。
柔道の技、相撲の技、レスリングの技、サンボの技、日本語、英語、ポルトガル語、俗称、使われてない名称など含めると本当に無限にあります。
2.技の名前を覚えるメリット
知らないより知っている方がいい
技名も知らないより知っている方がいいです。そりゃそうだ。知っていて損することはないので。ではなぜ知っている方がいいのか。
①技に名前がつくとそれを認知、整理できる
技でも動きでもポジションでもそれに名前をつけると、それをカテゴライズして認知、整理することができます。
例えば難しいですが、、、スパイダーガードという名前があることでに肘の内側を蹴るあの形をガードポジションとして認知できるのです。
②指導、説明する上で便利
他人に技を説明するとき、スパイダーガードの名前を知らないと、「右手で相手の左袖を外から握って、足の裏を相手の肘の内側に当てて、、、」みたいな説明になりますが、技名があれば「スパイダーガードを作って」で済みます。ポジションや技名に名前があると情報の共有がしやすいです。
③検索に便利
今の時代だとこれが一番大きいでしょうか。自分に必要なスキルがあっても、それを見つける手段が分からないということがあります。
例えば、相手の体格の袖を取る形のガードを勉強したい場合、「対角の袖 ガード」と検索しても教則も動画もほとんど出てきません。しかし「2on1guard」「cross sleeve guard」と検索すれば動画も教則もたくさん出てきます。片袖片襟やスパイダーという名前があることで情報にアクセスしやすくなります。
情報化が進む今の時代でこれは大きなアドバンテージになります。
また、テクニックの情報は海外が日本より圧倒的に進んでいるので、英語で検索できるとアクセスできる情報が桁違いになります。YouTubeも教則の数も英語の教則の方が圧倒的に量が多いです。やっぱり市場がでかいですからね。
3.強くなるうえで名前を覚える必要があるのか
技の名前を知っていると、先述の「名前を覚えるメリット」を享受できます。でも「俺は別に指導もしないし、技コレクターとか技博士になりたいわけでもない。強くなれればいいから技名は知らなくてもいいや」と考える人もいるでしょう。
強くなるためにある程度は名称も知っておいた方が便利だという話を書いていきます。
①「自分のテクニックを整理するために名前がある方が便利」
先述の「①技に名前がつくとそれを認知、整理できる」のメリットは強くなる目的にも効果的です。
強い人は脳内で自分の柔術のフローチャートやシステムを構築しているものです。その際に名称があると便利で整理しやすい。
これらのフローチャートも技名やポジション名があるから整理できます。
なので、自分でそのポジションや技に名称を付けるのもありです。自分の頭の中で整理できるなら「アンディスペシャル腕十字」「アンディガードその1」みたいな名前でもいいです。
でもオリジナルの名前だと先述した「②指導、説明する上で便利」「③検索に便利」といったメリットを享受できません。
②「説明が理解できない。」
最低限の一般的な名称は知っておいた方が良いです。
指導者や教則の説明を聞くとき、練習仲間との技の研究で最低限の単語は知らないと説明が理解できません。そして効率が悪い。
例えば、はじめて数日の「脇を差すって何ですか?」のレベルだとちょっと教則を理解するのは厳しいです。
技研究するときにいちいちポジションを「右手でここを持って左手でここを、足の位置は・・・のときの話なんですけど」とか話してたら効率が悪いです。「〇〇ガードなんですけど、」といえばすぐにスタートできます。
また、英語の教則を見るときに最低限の技やポジションなどの名前を知っていれば単語でその名前を聞き取れればなんとなく理解できるようになります。
③「テクニック(情報)へのアクセスができる」
自分の道場のクラスとスパーリングでの研究だけで自分のテクニックを完結するなら、技の名前を覚える必要はありません。
でも、クラスだけで必要な技術全て得るのはむずかしいです。
ある程度基本の情報は日本語で検索すれば見つかります。片袖片襟からのアタックとか、クロスニーパスとかマウントからのサブミッションとか。なので最初は日本語でもいいのである程度の技名、ポジション名は覚えておきましょう。
レベルが上がってくるとマニアックな情報やディティールが上達に必要になってきます。そこで英語の名称を知っているととても効果的です。
YouTubeでも教則でも情報量が桁違いなので。例えば日本語で「ファルスリープ」と検索してもほとんど見つかりませんが、「false reap」と検索するとたくさん動画が見つかります。
先輩に聞いたり、スパーで試行錯誤するのも大事ですが、現在はテクニックや教則がネットにあふれているのでそこに効率的にアクセスするのが上達への近道になります。
4.まとめ
初心者のうちはクラスで習う技やポジションの基本的な名称を覚えましょう。というか基本的な名称は頻出するので自然と覚えます。
中級者以上はクラスや教則や動画で出てきた単語を調べたり勉強したりして、知識を増やしていきましょう。レベルの高い情報は英語がオススメです。
柔術の技の名前についての考えをまとめられて満足です。
読んでいただきありがとうございました。
2024/10/9 アンディ
余談 強くなるために必要はないかもだけど面白い技の名称の世界。
強くなるためにあまり必要ないかもしれませんが、マニアックな技や形をしっておくというのも面白いです。そこまで細かく名称付けなくても、、、みたいなシチュエーションや技に名前が合ったりします。
マニアックな技名や一般的ではない名称は、自分のテクニックの整理にも使えないし、検索にも役に立たないことが多いので強くなるために必要かというと微妙ですが、面白いです。
柔道では足をかける位置が少し変わるだけで別の技になります。払い腰と背負い投げと山嵐、体落としとか、柔道家以外にはほとんど分からないですよね。。。
あと、俗称で個人名が使われたりとかも面白い。ロシアンタイ(リバースキムラ)からの投げをザンギエフロールといいますが、これはストリートファイターというゲームのロシアのプロレスラーのザンギエフというキャラクターから取っているそうです。
後ろから肩固めをする形(腕を入れた形でバックチョークする形)をルオトロチンといいますが、これもルオトロという選手の名前から来ています。
デラヒーバはデラヒーバ先生の名前です。
サンパウロパスで相手の手を背中越しにラペラで制するのは「加圧パス」なんて呼ばれたりしています。
ウィキペディアで柔道やレスリングや相撲の名称とか漁ると楽しいですよ。
テイクダウン - Wikipedia
大相撲の決まり手一覧 - Wikipedia
送襟絞 - Wikipedia
柔道技解説/ホームメイト (judo-ch.jp)