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なぜ習った技ができないのか「先生が当たり前と思って伝えていない部分を補完する」(全文無料)

今日も今日とて柔術は楽しい。長いタイトルになってしまいました。


最近、自分が意識してることを。「自分が白青帯のときにこれを意識できていたらもっと強くなれたのにな~」と思う内容をまとめました。

1.レッスンや教則で教えてもらったことができないのはなぜ?

白帯がクラスや教則で見た技を一発でスパーで成功させたら天才です。でもほとんどの人はそんなことはできません。なぜか。理由はたくさんありますが

・技自体の精度が低い
・技を出すタイミングが間違っている。(タイミング→条件、組手、重心、手足の位置、頭の位置、相手の姿勢、相手の警戒度、etc..)
・その技に必要な能力が足りていない(必要な能力→フィジカル、筋力、手足の長さ、柔軟性etc…)
・その技に入る前段階の攻防ができていない(ベリンボロの前にデラヒーバのキープと崩しができていないなど。)

2.できていない部分(先生ができているけど自分ができていない部分)

上記の技が決まらない理由はたくさんありますが、一言でまとめると

「先生ができているけど自分ができていない部分」があるということです。

何を当たり前のことを。と思うでしょうが、これを見つけるのが大変なのです。初心者の「何が分からないか分からない」「あの人と俺は何が違うんだろう」状態です。

3.教則やクラスで大事なこと

ここまでの内容を踏まえて、教則動画やクラスで大事なことをまとめます。

「先生ができているけど自分ができていない部分」を見つけるために大事なのは

「先生が当たり前すぎて伝えていないことを自分で見つける。」

です。

先生の説明は必ず大事なことを伝えています。自分が気づかないだけです。とはいえ大事なことを漏れなくすべて伝えきれるわけではないです。すべて伝えたら時間が足りなくなってしまうし生徒も理解できないので。

先生にとっては当たり前すぎて伝えていない部分(もしくは自分が見落としている)が必ずあります。そこを自分で考えて補完できる人は強くなります

例(流し読み可)

・クローズドガードについて。
「クローズドガードでは明確な目的がないときはクローズドの足のロックを解かない」というのは当たり前で大事なことですが、クラスでクローズドの内容を説明するとき毎回これを伝えられるわけではないです。

白帯の人がスパーで「クローズドで腕十字がきまりません。クラスで先生が大事と言っていたことを意識してるんですが」というとき、腕十字が決まらない原因は腕十字ではなくそもそものクローズドガードのキープの部分ができていなかったりします。

・バックエスケープについて
バックエスケープではまず「首の防御を最優先」です。これは当たり前で大事です。チョークで一本取られたら終わりなので。

クラスでバックエスケープを習ってスパーで試そうとした白帯の人が「バックエスケープしようとしても相手がうまくて逃げられないんですよ」というとき、エスケープできない原因はそもそも首の防御が甘すぎてエスケープの動作の前にフィニッシュされていることもあります。

・デラヒーバについて
デラヒーバは「まずはしっかりデラヒーバフックで相手の膝をコントロールする」が一番大事です。それありきでのいろんなアタックがあります。

白帯の方がデラヒーバからのアタックをスパーで試しても潰されるのは、そもそものデラヒーバフックの作りが甘すぎることが多いです。正面の膝で割られて潰されてます。「せっかく教えてもらったあのスイープ、全然スパーできまらないなあ」

・トレアドールパスについて
基本的なパスは「グリップカットしてガードを解除」が一番最初にきます。(ガード解除せずそのままパスにいくこともある)。トレアドールパスのように走る系のパスは「足を持たれない」ことが当たり前ですがとても大事です。

白帯の方がトレアドールパスできないのは、パス自体の精度が低いこともありますが、足を持たれているのにトレアドールパスを仕掛けようとしていたりします。当たり前ですが足を持たれたら走れません。当たり前すぎて忘れがち「トレアドールパスは足を触らせない」


下からの腕十字での、クローズドのキープ
バックエスケープでの、チョークのディフェンス
デラヒーバのスイープでの、デラヒーバのキープ
トレアドールパスでの、足に触れさせないこと、

という部分は説明が漏れがち、聞き逃しがちです。メインの技ではなく前提条件的な話(当たり前の部分)なので。ここを自分でしっかりと補完しないとスパーで使えるようになりません。

4.「先生が当たり前すぎて伝えていないことを自分で見つける」ために必要なこと

・考える、記憶する、思い出す、動画を見返す、スパーの振り返りをする。

→「なぜできないのか、先生ができていて自分ができてない部分は何なのか」を考える。大事なのはスパーを記憶すること、思い出すこと、です。動画を撮るのもオススメです。

・最初のサラッと説明している部分をしっかり聞く

→自分の記事で何回も書いてるインストラクションを受ける上で大事なこと。インストラクションでは、技の目的やコンセプト、前提条件などの大事なことをサラッと最初に伝えていることが多いです。そこを聞かなくても技はできますが、しっかり聞いていると理解度が上がり、技を使うタイミングも分かります。

・動きの意味を考える。その技の目的(コンセプト、哲学、ゴール、意味)と背景(前提条件、発動条件、タイミング)を考える

→動きの意味を考えます。ただ説明を聞いて打ち込みタイムでその技をやるのではなく、なぜこの動きをするのか、どんな時にこの技を使うのか、といったことを考えながらやってみる。

まとめ

インストラクションでは、先生にとって当たり前で説明していない部分があります。それができないままその技をやってもうまくいきません。

ただ説明を聞くだけでなく、説明の裏にある前提条件や当たり前の大事なことを自分で考えて補完しましょう。

考えながらやっていきましょう。

2025/1/8 アンディ

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