ゲーム感想記#60 Fit Boxing feat.初音ミク
『Fit Boxing feat.初音ミク』は『Fit Boxing』シリーズとーーの初音ミクとコラボした作品である。『Fit Boxing』シリーズは『初代』→『2』→『北斗の拳』→『初音ミク』と続いており、本作が四作目となる。
単刀直入に私の感想を言うなら、マンネリである。私は『Fit Boxing』シリーズは『2』からやっているがプレイ感覚はほぼ変わらない。『北斗の拳』も『2』から変わらないが、本作もその『北斗の拳』からほぼ変わっていない。もちろん運動アクションはやはりまたブラッシュアップされている。前後ステップも巧みに取り入れた「トリプルコンビ」や、ウィーピングをうまく用いた「上級コンビネーション2」はかなりいい。また全体的に画面がポップになった感じがして、シリーズでは一番華やか。とはいえいかんせん根本部分が同じなため、どうにも新鮮感がない。
本作で新たに加わったモードとして「ミキササイズモード」がある。これは音ゲーのように指定アクションがかなりの速さで流れてきて、短めの運動時間の中結構激しいアクションが要求され、少なくとも『北斗の拳』のバトルモードよりは新鮮さがある。プレイヤーがエディットしたアクションもアップしてプレイできるみたいだ。とはいえ私にとってはそれでもマンネリ感を払拭するには至らないが。
キャラゲーとしても結構問題点がある。まずインストラクターが四人だけ。十人を超えていた『2』はもちろん六人だけの『北斗の拳』よりも更に少ない。とても重要そうな着せ替え要素である衣装もやはり少ない(ただし『北斗の拳』よりはセンスは格段に良くなっている)。すぐにショップで購入が終わり、金が余ってしまう。また仕方のないことかもしれないが、インストラクターは運動中に喋らない(『2』のインストラクターが喋る)。曲は当然初音ミクのものを使っていて、ファンにとってはいいかもしれないが、初音ミクのことをほとんど知らない私は特になんとも思わなかった・・・。
今後もアップデートで追加していくかもしれないが、正直やや厳しい評価を本作につけざるを得ない。破綻している部分はないので、『Fit Boxing』が初めての人なら問題なくプレイできる。ともかくそろそろ本格的にシリーズをバージョンアップさせた『3』が欲しい。