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ゲーム感想記⑳ 聖剣伝説3 Trials of Mana

このゲームが発売された二年ほど前、『聖剣伝説2』のリメイク作品が発売されていた。元々は名作だったので期待も馳せられていたが、蓋を開けてみるとグラフィックがしょぼい、戦闘システムが劣化、バグまみれ、原作とそこまで変化がないと相当なゴミっぷりのリメイクでボイスがついたことしか褒めるところがなかった。そして『2』に続き、『3』のリメイクが発表されたが、あまり期待されてはいなかった。だがこちらは発売されてみると、非常にいい出来で、お手本のようなリメイクであった。

主人公は六人。本作のキャラ人気は非常に高い

まず大きな変更として3Dビューになったこと。オープンワールドではないが、聖剣伝説特有のマナの美しい世界は存分に再現されている。そこを駆け回り、色々と探索していくだけでも楽しい感じだ。
そして戦闘システムも基本は原作を準拠しつつもパワーアップ。通常攻撃や強攻撃が追加され、どこか戦闘がぎこちない感じだった原作とは異なり、かなり爽快感が出るようになった。『イースⅧ』みたいな感じといえばいいだろうか。また獲得したポイントを分けてキャラを強化したりスキルを見つけたりするシステムも追加。昨今ではアクションRPGとして当たり前の要素といえばそうだが、キャラに愛着がより持つようになり、いい感じだ。

 難易度としては基本的に簡単な部類に入る。ある程度アクションに慣れた人ならハードモードでもそこまで苦戦はしないだろう。なので、その声が多かったのか後に高難易度版、Very Hard、Lunaticが追加された。こちらは逆に劇ムズになっており、攻撃を二発喰らえば死んでしまうレベル。かなり極端な気もするが、少なくともアクション通にとってやり応えのあるものとなっている。

原作ではクラス3までだったのに対して本作はクラス4まである

他方でストーリー面ではほとんど変化がない。キャラのセリフも極力原作を尊重されており、やることは変わらない。ラスボス候補三体のうち二体は途中退場してしまうというのも一緒。ただラスボスを倒すと、新たなストーリーが各主人毎に追加。それに応じて新たなボスも追加され、ジョブチェンジも新たにクラス4が追加された。全部で6つあり、ボリュームとしては中々のもの。(全部クリアするには少なくともストーリーを二周する必要があるが)。

総合的に秀逸な出来であり前作『2』のリメイクに対して見事に汚名返上を果たした。ステレス要素はほぼなく、人気の高いキャラたちも全く損なわれていない。原作がそもそも名作の出来だったため、アクション好きはぜひプレイしてほしい。

参考


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